TRIFLUID Injection (CARBOHYDRATES/ELECTROLYTES)トリフリード輸液(500mL袋)/トリフリード輸液(1000mL袋)
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作成又は改訂年月
** 2014年4月改訂(第9版)
* 2011年4月改訂
日本標準商品分類番号
87 3319
薬効分類名
複合糖加電解質液(維持液10.5%糖加)
承認等
販売名
トリフリード輸液(500mL袋)
販売名コード
3319558A2030
承認・許可番号
承認番号
22000AMX00388
商標名
TRIFLUID Injection
薬価基準収載年月
2008年6月
販売開始年月
1994年6月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
容器に表示の使用期限内に使用すること。
使用時及び保管
取扱い上の注意の項参照
規制区分
処方せん医薬品注)
注)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
本剤は1容器(500mL)中に次の成分を含有する注射液である。
ブドウ糖(グルコース)
30.00g
果糖(フルクトース)
15.00g
キシリトール
7.50g
(糖質合計)
(52.50g)
塩化ナトリウム
0.730g
酢酸ナトリウム水和物
0.410g
塩化カルシウム水和物
0.185g
塩化マグネシウム
0.255g
リン酸二カリウム
0.870g
硫酸亜鉛水和物
0.700mg
熱量
210kcal
電解質濃度
Na+※
35mEq/L
K+
20mEq/L
Mg2+
5mEq/L
Ca2+
5mEq/L
Cl-
35mEq/L
Acetate-
6mEq/L
Citrate3-※
14mEq/L
P
10(mmol/L)(309mg/L)
Zn
5(μmol/L)
※:添加物に由来するものを含む。
本剤は添加物として亜硫酸水素ナトリウム0.42g/L、クエン酸水和物(pH調整剤)を含有する。
性状
本剤は無色澄明の注射液である。
pH
約5.0(製造直後の平均実測値)
4.5~ 5.5(規格値)
浸透圧比
約2.6(生理食塩液に対する比)
販売名
トリフリード輸液(1000mL袋)
販売名コード
3319558A3037
承認・許可番号
承認番号
22000AMX00388
商標名
TRIFLUID Injection
薬価基準収載年月
2008年6月
販売開始年月
1994年6月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
容器に表示の使用期限内に使用すること。
使用時及び保管
取扱い上の注意の項参照
規制区分
処方せん医薬品注)
注)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
本剤は1容器(1000mL)中に次の成分を含有する注射液である。
ブドウ糖(グルコース)
60.00g
果糖(フルクトース)
30.00g
キシリトール
15.00g
(糖質合計)
(105.00g)
塩化ナトリウム
1.460g
酢酸ナトリウム水和物
0.820g
塩化カルシウム水和物
0.370g
塩化マグネシウム
0.510g
リン酸二カリウム
1.740g
硫酸亜鉛水和物
1.400mg
熱量
420kcal
電解質濃度
Na+※
35mEq/L
K+
20mEq/L
Mg2+
5mEq/L
Ca2+
5mEq/L
Cl-
35mEq/L
Acetate-
6mEq/L
Citrate3-※
14mEq/L
P
10(mmol/L)(309mg/L)
Zn
5(μmol/L)
※:添加物に由来するものを含む。
本剤は添加物として亜硫酸水素ナトリウム0.42g/L、クエン酸水和物(pH調整剤)を含有する。
性状
本剤は無色澄明の注射液である。
pH
約5.0(製造直後の平均実測値)
4.5~ 5.5(規格値)
浸透圧比
約2.6(生理食塩液に対する比)
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
重篤な肝障害、高度の腎障害のある患者[水分、電解質代謝異常を悪化させるおそれがある。また、果糖、キシリトールの大量を急速投与すると、肝障害、腎障害が悪化するおそれがある。]
2.
電解質代謝異常のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
(1)
高カリウム血症(乏尿、アジソン病、重症熱傷、高窒素血症等)の患者
(2)
高カルシウム血症の患者
(3)
高リン血症(副甲状腺機能低下症等)の患者
(4)
高マグネシウム血症(甲状腺機能低下症等)の患者
3.
遺伝性果糖不耐症の患者[果糖が正常に代謝されず、低血糖症等が発現し、さらに肝不全や腎不全が起こるおそれがある。]
効能又は効果
経口摂取不能又は不十分な場合の水分・電解質の補給・維持、エネルギー補給
用法及び用量
通常成人には1 回500 ~ 1000mL を点滴静注する。
投与速度は、通常成人には糖質として1 時間あたり0.5g/kg 体重以下とする。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
腎不全のある患者[水分、電解質の調節機能が低下しているので、慎重に投与すること。]
2.
心不全のある患者[循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。]
3.
閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者[水分、電解質の過負荷となり、症状が悪化するおそれがある。]
4.
肝障害、腎障害のある患者[果糖、キシリトールの大量を急速投与すると、肝障害、腎障害があらわれるおそれがある。]
5.
糖尿病の患者[ブドウ糖の組織への移行が抑制されているので、高血糖を生じ症状が悪化するおそれがある。]
重要な基本的注意
インスリンの投与のみでしか血糖管理ができない患者(インスリン依存性糖尿病患者)には、ブドウ糖製剤を用いる方が望ましい。
副作用
副作用等発現状況の概要
223例中、臨床検査値異常を含む副作用が報告されたのは23例(10%)で、発現件数は23件であった(承認時、1994年)。
過敏症
0.1 ~ 5%未満
発疹
大量・急速投与
5%以上又は頻度不明
《脳浮腫、肺水腫、末梢の浮腫、水中毒、高カリウム血症、血栓性静脈炎》
〈肝障害、腎障害〉
その他
5%以上又は頻度不明
血管痛
<>:キシリトール製剤でみられる副作用(第一次再評価結果その13、1977年)
《》:維持液でみられる副作用(第一次再評価結果その14、1978 年)
副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しており、水・電解質異常や高血糖等を起こしやすいので、投与速度を緩徐にし、患者の状態を観察しながら注意して投与すること。
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
1. 調製時:
リン酸イオン又は炭酸イオンにより沈殿を生じるので、リン酸塩又は炭酸塩を含む製剤と配合しないこと。
2. 投与前:
(1)
尿量は1日500mL又は1時間あたり20mL以上あることが望ましい 。
(2)
投与に際しては、感染に対する配慮をすること(患者の皮膚や器具消毒)。
(3)
寒冷期には体温程度に温めて使用すること。
(4)
開封後直ちに使用し、残液は決して使用しないこと。
3. 投与時:
ゆっくり静脈内に投与すること。
薬物動態
血中濃度・排泄
健康成人男子(4名)に本剤を3.9mL/kg/hrの速度で8時間静注した。その結果、血中グルコース濃度は投与中軽度上昇し、投与終了後にいったん低下したが、2時間後にはほぼ前値に復した。また、血中フルクトース及びキシリトール濃度は、投与終了直後にそれぞれ8.5mg/dL、6.8mg/dLを示したが、1時間後にはいずれも血中には検出されなかった。
各糖質の投与量あたりの尿中排泄率はグルコース0.1%、フルクトース0.8%、キシリトール14.2%であり、総糖質の排泄率は、2.3%であった1)。
(参考) ラット
正常ラット及び手術侵襲負荷軽症糖尿病ラットに糖質を14C標識した本剤をそれぞれ5mL/kg/hr及び10mL/kg/hrの速度で静脈内投与した。
その結果、14C標識糖質由来の放射能は速やかに全身に分布し、特に肝臓と脳で高い放射能が観察された。また、主な放射能の排泄経路は呼気中で、いずれの動物モデルも投与24時間後までに約58%が14CO2として排泄された2)。
臨床成績
全国延べ47施設で、主に消化器疾患による術後症例(140例)3~6)及び内科症例(83例)7~13)の合計223例を対象に実施した臨床試験(比較試験を含む)の結果、血糖管理を含む糖代謝面及び電解質代謝面で優れた成績が得られ、複合糖加電解質維持液としての有用性が確認された。
薬効薬理
1.
絶食ウサギを用いた実験で、本剤は7.5%ブドウ糖加電解質維持液に比し、血中総ケトン体濃度が有意に低値を示し、肝内グリコーゲン量も有意に高値となり、本剤に配合のブドウ糖、果糖、キシリトールが体内で有効に利用されていることが確認された。
また、一次水分バランスは正を示し、電解質バランスも維持あるいは負のバランスが軽減された14)。
2.
手術侵襲負荷中等度糖尿病ラットを用いた実験で、本剤は10%ブドウ糖加電解質維持液に比し、術後の血中グルコース濃度及び尿中総糖質排泄率が有意に低く、耐糖能低下時においても糖質利用が良好であることが確認された15)。
取扱い上の注意
1.
注射針はゴム栓の○印にまっすぐ刺すこと。斜めに刺すと注射針が容器頸部を貫通し、液漏れの原因となることがある。
2.
ソフトバッグ製品は、原則として連結管を用いたタンデム方式による投与はできない。
3.
包装内に水滴が認められるものや内容液が着色又は混濁しているものは使用しないこと。
4.
容器の液目盛りはおよその目安として使用すること。
包装
**トリフリード輸液
500mL 20 袋 ソフトバッグ入り
1000mL 10 袋 ソフトバッグ入り
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
古屋清一,他:薬理と治療 1991;19(1):139-163
2)
内藤真策,他:薬理と治療 1990;18(9):3449-3468
3)
古屋清一:薬理と治療 1991;19(Suppl.2):s397-419
4)
斎藤洋一,他:薬理と治療 1991;19(Suppl.2):s421-452
5)
掛川暉夫,他:薬理と治療 1991;19(Suppl.2):s453-484
6)
西口幸雄,他:薬理と治療 1991;19(Suppl.2):s485-495
7)
樋渡信夫,他:薬理と治療 1991;19(Suppl.2):s497-515
8)
馬場理加,他:薬理と治療 1991;19(Suppl.2):s517-529
9)
中島 洋,他:薬理と治療 1991;19(Suppl.2):s531-546
10)
岡村 淳,他:薬理と治療 1991;19(Suppl.2):s547-554
11)
鳥山高伸,他:薬理と治療 1991;19(Suppl.2):s555-568
12)
塚口勝彦,他:薬理と治療 1991;19(Suppl.2):s569-578
13)
豊島 仁,他:薬理と治療 1991;19(Suppl.2):s579-586
14)
占部日出明,他:基礎と臨床 1991;25(1):161-172
15)
占部日出明,他:基礎と臨床 1991;25(1):173-182
文献請求先
*株式会社大塚製薬工場 輸液DIセンター
*〒101‐0048 東京都千代田区神田司町2‐2
*TEL:0120-719-814
*FAX:03‐5296‐8400
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
販売提携
大塚製薬株式会社
東京都千代田区神田司町2-9
製造販売元
株式会社大塚製薬工場
徳島県鳴門市撫養町立岩字芥原115