薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
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主成分:
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アファチニブマレイン酸塩(Afatinib maleate)
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剤形:
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淡青色の錠剤、直径約10.1mm、厚さ約4.5mm
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シート記載:
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(表)GIOTRIF 40mg、抗悪性腫瘍剤、チロシンキナーゼ阻害剤、T40、湿気と光を避けて保存し、服用直前に取りだして下さい。(裏)ジオトリフ 40mg、抗悪性腫瘍剤、チロシンキナーゼ阻害剤、Boehringer Ingelheim、湿気と光を避けて保存し、服用直前に取りだして下さい。
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この薬の作用と効果について
上皮成長因子受容体〔EGFR(ErbB1)〕のみならず、ErbB受容体ファミリーに属するHER2(ErbB2)およびHER4(ErbB4)を阻害することにより、腫瘍細胞の増殖を抑制します。
通常、EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺癌の治療に用いられます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
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以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。間質性肺疾患がある、または出たことがある、肝障害、腎障害がある、心不全症状がある、または出たことがある、心臓のポンプ作用(左室駆出率)が低下している。
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他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
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通常、成人は1回1錠(アファチニブとして40mg)を1日1回、食事の1時間前から食後3時間までの間を避けて、毎日決められた時刻に服用します。なお、状態により適宜増減されますが、1回50mg1日1回まで増量されることがあります。本剤は1錠中にアファチニブとして40mgを含有します。必ず指示された服用方法に従ってください。
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飲み忘れた場合は、気がついたときにできるだけ早く飲んでください。ただし、次の服用予定時刻が8時間以内の場合、当日分は服用せず、次の決められた服用予定時刻に1回分を服用してください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
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誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
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医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
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生活上の注意
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この薬により重篤な副作用があらわれることがあるので、注意すべき点などについて十分理解ができるまで説明を受けてください。
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セイヨウオトギリソウは薬の働きを弱める可能性がありますので、注意してください。
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妊娠する可能性のある人は避妊してください。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、下痢、発疹、爪囲炎、口内炎などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
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発熱、から咳、呼吸困難[間質性肺疾患]
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汗をかく、吐き気、腹痛、激しい下痢、水のような便、泥状の便[重度の下痢]
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皮膚の吹き出もの、にきび[重度の皮膚障害]
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全身がだるい、吐き気、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなる、尿の色が濃くなる[肝不全、肝機能障害]
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動悸・息切れ、胸が痛い、全身のむくみ[心障害]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
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開封後は、乳幼児、小児の手の届かないところで、光、高温、湿気を避けて保管してください。
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この薬は湿気と光に不安定なので飲む直前にシートから取り出してください。
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薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。
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