薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
|
主成分:
|
ダントロレンナトリウム水和物(Dantrolene sodium hydrate)
|
剤形:
|
だいだい色/淡かっ色のカプセル剤、全長15.7mm
|
シート記載:
|
(表)ダントリウム25、社マーク、25mg、(裏)ダントリウム25mg、社マーク
|
|
 |
この薬の作用と効果について
骨格筋の収縮を抑えることにより、筋肉のこわばり・麻ひなどを和らげる薬です。また、骨格筋や中枢神経のカルシウムイオン濃度を抑え神経伝達物質のバランスを補正します。
通常、全身こむら返り病や脳血管障害などに伴う痙性麻ひの治療に用いられます。また、悪性症候群(高熱が出る、筋肉がけいれんする、意識がもうろうとする)の治療に使用します。
|
次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
-
以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。閉塞性肺疾患、心疾患、筋無力症状がある、肝疾患
-
他に薬を使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、大衆薬も含めて他に使用中の医薬品に注意してください)。
|
用法・用量(この薬の使い方)
-
痙性麻痺及び全身こむら返り病:通常、成人は1日1回1カプセル(主成分として25mg)より服用し始め、1週ごとに1カプセル(25mg)ずつ増やし(1日2〜3回に分ける)、維持量を決めます。ただし、1日最高服用量は6カプセル(150mg)として、3回に分けて服用します。
悪性症候群:通常、成人は1回1カプセル(25mg)または2カプセル(50mg)を1日3回服用します。年齢・症状により適宜増減します。
いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。
-
飲み忘れた場合は、1回とばして次の服用時間まで飲まないでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
-
誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
-
医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
|
生活上の注意
-
眠くなったり、注意力が落ちたり、急に反応することができなくなる事があるので、車の運転などの危険を伴う機械操作などをしないでください。
-
|
この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、脱力感、全身倦怠感、ふらふら感、発疹、そう痒感、光線過敏症などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
-
皮膚や粘膜が黄色くなる、全身がだるい、食欲がない[黄疸、肝障害]
-
発熱、咳がでる、呼吸困難[PIE症候群]
-
胸が痛い、咳がでる、呼吸困難[胸膜炎]
-
排便がない、腹痛、食欲がない[イレウス]
-
顔色が青白い、冷汗、立ちくらみ[ショック、アナフィラキシー様症状]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
|
保管方法その他
-
乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
-
薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。
|
|