ビプリブ点滴静注用400単位 VPRIVVelaglucerase Alfa (Genetical Recombination)ビプリブ点滴静注用
ダウンロード
作成又は改訂年月
-
2014年7月作成 (第1版)
日本標準商品分類番号
-
873959
日本標準商品分類番号等
-
国際誕生年月
-
2010年2月
薬効分類名
ゴーシェ病治療用酵素製剤
承認等
-
販売名
-
ビプリブ点滴静注用400単位
販売名コード
-
395940XF1020
承認・許可番号
-
承認番号
-
22600AMX00762000
-
商標名
-
VPRIV
薬価基準収載年月
薬価基準収載
貯法・使用期限等
貯法
-
遮光して2~8℃で保存
-
使用期間
-
36ヵ月(外箱に表示)
規制区分
生物由来製品
-
劇薬
-
処方箋医薬品注)
-
注)注意-医師等の処方箋により使用すること
組成
(1バイアル中)
-
1バイアル中の含量を示す。注射用水4.3mLに溶解するとき、1バイアルあたり4.0mL(400単位)を採取できる。
-
有効成分
-
ベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)注1 440単位注2
-
賦形剤
-
精製白糖 220mg
-
緩衝剤
-
クエン酸ナトリウム水和物 56.94mg
クエン酸水和物 5.54mg
-
安定剤
-
ポリソルベート20 0.48mg
-
注1:ヒト培養細胞により産生。
-
注2:ベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)1単位は、合成基質p-ニトロフェニルβ-D-グルコピラノシドを37℃で1分間に1μmol加水分解する単位。
性状
本剤は白色~灰白色の凍結乾燥ケーキ又は粉末で、1バイアルを注射用水4.3mLで溶解したときのpHは5.7~6.3である。
一般的名称
ベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)点滴静注用製剤
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対しアナフィラキシーショックの既往歴のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
|
効能又は効果
ゴーシェ病の諸症状(貧血、血小板減少症、肝脾腫及び骨症状)の改善
効能又は効果に関連する使用上の注意
1.
-
本剤はゴーシェ病と確定診断された患者にのみ使用すること。
-
2.
-
ゴーシェ病の神経症状に対する本剤の効果は期待できない。
-
3.
-
ゴーシェ病II型及びIII型患者における諸症状(特に骨症状)に対する本剤の効果は必ずしも十分な有効性が示されていない。
用法及び用量
通常、ベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、1回体重1kgあたり60単位を隔週点滴静脈内投与する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1. 投与速度
-
投与速度が速いとinfusion-related reactionが発現しやすいため、患者の状態を観察しながら、60分以上かけて投与すること。(「重要な基本的注意」の項参照)
-
2. 溶解・希釈方法
-
1バイアルにつき日局注射用水4.3mLで本剤を溶解し、1バイアルあたり4.0mL(400単位)を採取できる。患者の体重あたりで計算した必要量の溶液を取り、100mLの日局生理食塩液に希釈し点滴液とする。(「適用上の注意」の項参照)
-
3.
-
イミグルセラーゼ(遺伝子組換え)から本剤に切替える場合は、目安としてイミグルセラーゼ(遺伝子組換え)と同一用量で本剤の投与を開始する。
-
4.
-
患者の状態に応じて本剤の用量を調整することができる。なお、体重1kgあたり60単位を超える用量は臨床試験では検討されていない。(「臨床成績」の項参照)
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
本剤の成分又は他の酵素補充療法に対し過敏症の既往歴のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
重要な基本的注意
1.
-
本剤はたん白質製剤であり、アナフィラキシーショックが起こる可能性が否定できないため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置を取れる準備をしておくこと。
-
2.
-
本剤の投与によりinfusion-related reaction(頭痛、浮動性めまい、低血圧、高血圧、悪心、疲労、無力症、発熱等)が発現する可能性がある。Infusion-related reactionがあらわれた場合には、重症度に応じて投与速度を下げるか、一旦投与を中止し、適切な薬剤治療(抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤又は副腎皮質ホルモン剤の投与)や緊急措置を行うこと。(「重大な副作用」の項参照)
-
3.
-
臨床試験において本剤のIgG抗体の産生(1%)が報告されているため、定期的にベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)に対するIgG抗体検査を行うことが望ましい。
-
4.
-
貧血の十分な改善効果を得るために、鉄が不足している場合は鉄剤の補給を行うこと。
-
5.
-
治療にあたっては、本剤のゴーシェ病II型及びIII型に対する効果については、必ずしも十分な検証がなされていないことを患者に十分に説明し、インフォームド・コンセントを得ること。
副作用
副作用等発現状況の概要
国内第III相臨床試験において、本剤を投与した6例中3例(50.0%)に副作用が認められた。副作用の内訳は、悪心/嘔吐、湿疹、網膜剥離/増殖性網膜症(各1例(16.7%))であった。Infusion-related reactionは1例(16.7%)に認められた。
海外臨床試験において、本剤を投与した94例中44例(46.8%)に副作用(臨床検査値異常変動を含む)が認められた。主な副作用は、頭痛10例(10.6%)、浮動性めまい7例(7.4%)、関節痛6例(6.4%)、悪心6例(6.4%)、背部痛5例(5.3%)等であった。Infusion-related reactionは37例(39.4%)に認められた。(承認時)
重大な副作用
Infusion-related reaction(本剤投与中又は投与開始24時間以内に発現する本剤投与と関連する反応)(頻度不明)
-
重篤なinfusion-related reactionとして、アナフィラキシーをおこすことがあるので、投与中及び投与後も観察を十分に行い、重篤なinfusion-related reactionが認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
その他の副作用
1. 神経系障害注1
-
5%以上
-
頭痛、浮動性めまい
-
2. 胃腸障害注1
-
5%以上
-
悪心
-
3. 胃腸障害注1
-
1%以上5%未満
-
腹痛/上腹部痛
-
4. 筋骨格系及び結合組織障害注1
-
5%以上
-
関節痛、背部痛
-
5. 筋骨格系及び結合組織障害注1
-
1%以上5%未満
-
骨痛
-
6. 臨床検査注1
-
1%以上5%未満
-
活性化部分トロンボプラスチン時間延長
-
7. 臨床検査注1
-
頻度不明
-
中和抗体陽性注2
-
8. 全身障害注1
-
1%以上5%未満
-
疲労、無力症、体温上昇
-
9. 血管障害注1
-
1%以上5%未満
-
潮紅、高血圧、低血圧
-
10. 心臓障害注1
-
1%以上5%未満
-
頻脈
-
11. 皮膚及び皮下組織障害注1
-
1%以上5%未満
-
発疹、蕁麻疹、アレルギー性皮膚炎
注1:発現頻度は国内外臨床試験の結果をあわせて算出した。
-
注2:臨床試験時の有害事象のため頻度不明とした。
高齢者への投与
高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
-
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する使用経験がなく、安全性は確立していない]
-
2.
-
授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を中止させること。[乳汁中への移行は不明である]
小児等への投与
4歳未満の小児に対する投与経験はない。
適用上の注意
(1)
-
投与に必要なバイアル数を冷蔵庫から取り出し、室温になるまで放置する。
-
(2)
-
溶解するときは静かに混和し、振盪は避けること。
-
(3)
-
溶解したとき、目視で無色澄明又はわずかに白濁した液であることを確認し、変色や異物が認められる場合は使用しないこと。
-
(1)
-
注射用シリンジで生理食塩液(100mL)バッグ内の空気を抜く。
-
(2)
-
別の注射用シリンジを用いて、一回の投与に必要な容量をバイアルから採取する。
-
(3)
-
採取した本剤を直接生理食塩液バッグに加え希釈する。
-
(4)
-
希釈するときは静かに混和し、振盪は避けること。
-
(5)
-
わずかに浮遊物(白くふぞろいな形)を認めることがあるが、投与可能である。
-
(1)
-
孔径0.2μmフィルターを使用して投与すること。
-
(2)
-
他剤との混注は避けること。
-
4.
-
凍結、振盪は避けること。本剤は保存剤を含まないため、溶解・希釈後は直ちに使用すること。直ちに使用できない場合は、溶解後又は希釈後2~8℃で保存し、かつ溶解後24時間以内に投与を終了すること。
薬物動態
1. 吸収1)
-
イミグルセラーゼの治療を受けていた日本人ゴーシェ病患者6例(I型:成人2例及び小児2例及びIII型:小児2例、11~39歳)を対象に、本剤48.8~60単位/kgを60分かけて点滴静脈内投与したとき、血清中ベラグルセラーゼ アルファ濃度は点滴終了時又は終了時前に最大値までに到達し、消失は一相性を示した。初回、隔週投与25週及び51週時の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
(表1参照)
-
2. 分布2)
-
(参考)ラットにベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)の125I標識体1.1mg/kgを単回静脈内投与したところ、投与20分後に肝臓で最も高い放射能濃度が認められ、投与放射能のうち約70%が肝臓で認められた。次いで投与放射能の3.0%が腎臓、1.5%が脾臓、0.5%が骨・骨髄に認められた。
-
3. 排泄2, 3)
-
(参考)ラットにベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)の125I標識体1.1及び11.1mg/kgを単回静脈内投与したとき、肝臓及び脾臓における組織内放射能濃度は二相性を示し、初期相の消失半減期(T1/2α)は両組織ともに1時間、終末相の消失半減期(T1/2β)はそれぞれ17及び13時間であった。また、投与48時間後までの投与放射能に対する尿中の累積排泄率は90.79~96.52%であった。
表1
週 |
例数 |
Tmax
分 |
Cmax
μg/mL |
AUC0-∞
分・μg/mL |
T1/2
分 |
CL
mL/分/kg |
Vss
mL/kg
|
1 |
6 |
47±10
(40-60) |
7.4±3.3
(4.4-13.3) |
440±236
(259-880) |
10.6±3.2
(7.3-14.8) |
4.0±1.4
(1.8-5.8) |
54±17
(34-73) |
25 |
6 |
48±17
(20-65) |
7.4±4.1
(3.5-14.8) |
448±249
(212-896) |
10.1±2.3
(7.8-14.0) |
4.0±1.5
(1.7-6.1) |
63±9
(47-71) |
51 |
6 |
48±12
(40-65) |
8.0±4.3
(3.7-16.0) |
489±288
(206-1,012) |
9.6±2.0
(7.3-12.4) |
3.9±1.7
(1.6-6.1) |
51±9
(38-61) |
-
平均値±標準偏差(最小-最大)
臨床成績
1. 国内臨床試験1)
-
日本人ゴーシェ病患者6例(I型:成人2例及び小児2例及びIII型:小児2例、11~39歳)に本剤を51週間(12ヵ月間)隔週点滴静脈内投与した非盲検試験が実施された。全例がイミグルセラーゼの治療を受けており、投与前のイミグルセラーゼと同一用量(最大60単位/kg)の本剤に切り替えた。ヘモグロビン濃度、血小板数、肝容積及び脾容積について効果の維持が認められた。投与51週におけるベースラインからの変化量の中央値(最小値, 最大値)は、ヘモグロビン濃度-0.05(-0.7, 1.0)g/dL、血小板数-6.2(-12, 64)×103/μL、体重補正した肝容積0.01(-0.1, 0.3)%、体重補正した脾容積0.01(0.0, 0.1)%であった。治験期間中に抗ベラグルセラーゼ アルファ抗体が認められた被験者はいなかった。
-
(1) 用量反応試験4)
-
酵素補充療法の治療歴のない4歳以上のI型ゴーシェ病患者25例に本剤60単位/kg及び45単位/kgを51週間(12ヵ月間)隔週点滴静脈内投与した無作為化二重盲検並行群間比較試験が実施された。投与53週時におけるベースラインからの変化について、60単位/kg群で45単位/kg群より体重補正した肝容積及び脾容積の低下が大きかった。
(表2参照)
-
(2) イミグルセラーゼとの非劣性試験5)
-
酵素補充療法の治療歴のない3歳以上のI型ゴーシェ病患者34例に本剤60単位/kg(17例)又はイミグルセラーゼ60単位/kg(17例)を39週間(9ヵ月間)隔週点滴静脈内投与した無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験が実施された。ヘモグロビン濃度変化量について、本剤のイミグルセラーゼに対する非劣性が示された(非劣性マージン:-1g/dL)。ベースラインから投与41週時までのヘモグロビン濃度変化量の群間差(本剤-イミグルセラーゼ)は0.135g/dLであった。
(表3参照)
-
3. イミグルセラーゼから本剤に切り替えた患者での海外臨床試験6)
-
イミグルセラーゼ15~60単位/kgを長期投与されていた9歳以上の患者40例に本剤をイミグルセラーゼと同一用量(最大60単位/kg)で51週間(12ヵ月間)隔週点滴静脈内投与した非盲検試験が実施された。ヘモグロビン濃度、血小板数、肝容積及び脾容積について効果の維持が認められた。投与53週(肝脾容積については51週)におけるベースラインからの変化量の中央値(最小値, 最大値)は、ヘモグロビン濃度では0.03(-1.2, 1.1)g/dL、血小板数9.5(-206.0, 111.8)×103/μL、体重補正した肝容積は0.0(-0.5, 0.6)%、体重補正した脾容積-0.10(-0.8, 0.2)%であった。
-
(1) 海外継続試験-17, 8)
-
酵素補充療法を受けていない18歳以上のI型ゴーシェ病患者に本剤を60単位/kgで39週間隔週点滴静脈内投与した後、ゴーシェ病の1年後の治療基準を参考に10例で30~60単位/kgで最長84ヵ月間(7年間、前試験の投与期間も含む)隔週点滴静脈内投与した非盲検試験が実施された。
二重エネルギーX線吸収測定法(DEXA法)で評価した骨密度(BMD)のZスコア(平均値とその95%信頼区間)について、腰椎BMDのZスコアはベースライン(前試験の本剤投与開始時)で-1.6(-2.2, -1.0)、大腿骨頚部BMDのZスコアはベースラインで-1.5(-2.1, -0.8)であった。ベースラインからの変化量について、腰椎のZスコアは投与24ヵ月に0.4(0.1, 0.7)、大腿骨頚部BMDのZスコアは投与33ヵ月に0.4(0.2, 0.6)と上昇が認められ、投与81ヵ月におけるベースラインからの変化量は、腰椎のZスコアでは0.7(0.4, 1.0)、大腿骨頚部BMDのZスコアでは0.5(0.2, 0.7)と、改善が認められた。
-
(2) 海外継続試験-29)
-
2.の(1)及び(2)並びに3.の海外臨床試験に参加した93例の成人及び小児患者に継続試験が行われた。用法・用量は、2.の(1)及び2.の(2)の臨床試験の完了例には60単位/kg、3.の臨床試験の完了例には前試験と同一用量を隔週点滴静脈内投与とされた。全例に本剤が2年以上隔週点滴静脈内投与された。18歳以上の患者で検討された骨密度について、酵素補充療法の治療歴のない患者31例における腰椎BMDのZスコアはベースライン(前試験の本剤投与開始時)で-1.8(-2.2, -1.4)であり、投与24ヵ月後での変化量は0.6(0.4, 0.8)と上昇した。酵素補充療法の治療歴がなく前試験でイミグルセラーゼを9ヵ月投与後に本剤を投与した患者11例における腰椎BMDのZスコアはベースライン(前試験のイミグルセラーゼ投与開始時)で-0.7(-2.0, 0.7)であり、投与24ヵ月後での変化量は0.5(0.2, 0.8)と上昇した。イミグルセラーゼの長期治療歴があり前試験で本剤投与に切り替えた患者29例における腰椎BMDのZスコアはベースライン(前試験の本剤投与開始時)で-0.2(-0.7, 0.2)であり、投与24ヵ月後での変化量は0.08(-0.1, 0.2)と維持された。大腿骨頸部のBMDに有意な変化はなかった。
表2
評価項目 |
評価項目 |
本剤
45単位/kg群
(n=13) |
本剤
60単位/kg群
(n=12) |
ヘモグロビン
濃度
(g/dL) |
ベースライン |
10.7±0.4 |
10.7±0.4 |
ヘモグロビン
濃度
(g/dL) |
投与53週時 |
13.2±0.4 |
13.1±0.5 |
ヘモグロビン
濃度
(g/dL) |
変化量 |
2.4±0.4 |
2.4±0.3 |
ヘモグロビン
濃度
(g/dL) |
変化率 |
23.8±4.6 |
23.3±3.4 |
血小板数
(103/μL) |
ベースライン |
84.4±19.0 |
108.0±31.0 |
血小板数
(103/μL) |
投与53週時 |
125.3±23.4 |
158.8±30.0 |
血小板数
(103/μL) |
変化量 |
40.9±13.6 |
50.9±12.2 |
血小板数
(103/μL) |
変化率 |
66.4±23.8 |
65.9±16.9 |
体重補正した
肝容積
(%) |
ベースライン |
4.0±0.4 |
3.9±0.4 |
体重補正した
肝容積
(%) |
投与53週時 |
3.7±0.4 |
3.1±0.2 |
体重補正した
肝容積
(%) |
変化量 |
-0.30±0.29 |
-0.84±0.33 |
体重補正した
肝容積
(%) |
変化率 |
-6.2±5.4 |
-17.0±4.5 |
体重補正した
脾容積
(%) |
ベースライン |
4.1±1.0 |
3.4±0.7 |
体重補正した
脾容積
(%) |
投与53週時 |
2.2±0.5 |
1.5±0.3 |
体重補正した
脾容積
(%) |
変化量 |
-1.9±0.6 |
-1.9±0.5 |
体重補正した
脾容積
(%) |
変化率 |
-39.9±5.5 |
-50.4±5.3 |
表3
評価項目 |
評価項目 |
本剤群
(n=17) |
イミグルセラーゼ群
(n=17) |
ヘモグロビン
濃度
(g/dL) |
ベースライン |
11.5±0.3 |
10.5±0.3 |
ヘモグロビン
濃度
(g/dL) |
投与41週時 |
13.1±0.4 |
11.9±0.3 |
ヘモグロビン
濃度
(g/dL) |
変化量 |
1.6±0.2 |
1.5±0.3 |
ヘモグロビン
濃度
(g/dL) |
変化率 |
14.3±2.0 |
15.3±3.2 |
血小板数
(103/μL) |
ベースライン |
161.1±22.1 |
181.2±24.6 |
血小板数
(103/μL) |
投与41週時 |
271.5±32.4 |
325.6±31.6 |
血小板数
(103/μL) |
変化量 |
110.4±17.2 |
144.4±22.8 |
血小板数
(103/μL) |
変化率 |
77.2±10.5 |
110.7±23.1 |
体重補正した
肝容積
(%) |
ベースライン |
4.4±0.6 |
4.2±0.3 |
体重補正した
肝容積
(%) |
投与41週時 |
3.1±0.3 |
3.1±0.2 |
体重補正した
肝容積
(%) |
変化量 |
-1.3±0.3 |
-1.1±0.2 |
体重補正した
肝容積
(%) |
変化率 |
-25.4±3.4 |
-23.5±3.4 |
体重補正した
脾容積
(%) |
ベースライン |
2.5±0.6 |
4.2±1.5 |
体重補正した
脾容積
(%) |
投与41週時 |
1.2±0.2 |
1.8±0.6 |
体重補正した
脾容積
(%) |
変化量 |
-1.3±0.4 |
-2.5±1.0 |
体重補正した
脾容積
(%) |
変化率 |
-49.8±3.3 |
-46.4±7.1 |
-
調整済み平均値±標準誤差
酵素補充療法の治療歴のない患者における推奨用量は60単位/kgである。
調整済み平均値±標準誤差、体重補正した脾容積については本剤群、イミグルセラーゼ群ともにn=7
薬効薬理
ゴーシェ病はライソゾーム酵素であるβ-グルコセレブロシダーゼ遺伝子変異による常染色体劣性遺伝疾患である。グルコセレブロシダーゼの活性が低下することにより、グルコセレブロシドが主にマクロファージのライソゾームに蓄積し、肝及び脾の腫大、貧血及び血小板減少症、骨痛や骨の異常及び変形をもたらす。
ベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、ヒトグルコセレブロシダーゼと同じアミノ酸配列に主要糖鎖として高マンノース型糖鎖を付加した糖タンパク質である。糖鎖を高マンノース型糖鎖とすることで標的であるマクロファージのマンノース受容体を介して細胞内に取り込まれやすくし、ライソゾームに蓄積したグルコセレブロシドをグルコースとセラミドに分解する。
ゴーシェ病モデル動物(9V/nullマウス)にベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)及びイミグルセラーゼ(遺伝子組換え)(いずれも5、15又は60単位/kg)を反復投与した結果、いずれの酵素も肝でのグルコセレブロシド量及び脂質蓄積細胞数が減少した。なお、脾及び肺ではグルコセレブロシド量の変化は認められなかった10)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
-
ベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)
Velaglucerase Alfa (Genetical Recombination)
-
化学名(本質)
-
ベラグルセラーゼ アルファは、遺伝子組換えヒトグルコセレブロシダーゼであり、ヒト繊維肉腫細胞HT1080から産生される。ベラグルセラーゼ アルファは497個のアミノ酸からなる糖タンパク質(分子量:約63,000)である。
承認条件
国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、再審査期間中の全投与症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。
包装
ビプリブ点滴静注用400単位:1バイアル
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
-
社内資料(国内第III相臨床試験)
-
2)
-
社内資料(ラット組織分布試験、2002)
-
3)
-
社内資料(ラット組織分布試験、2001)
-
4)
-
Gonzalez, D. E, et al. Am J Hematol. 2013;88:166-71
-
5)
-
Ben Turkia, H. et al. Am J Hematol. 2013;88:179-84
-
6)
-
Zimran, A. et al. Am J Hematol. 2013;88:172-8
-
7)
-
Zimran, A. et al. Blood. 2010;115:4651-6
-
8)
-
Elstein, D. et al. Blood Cells Mol Dis. 2011;47:56-61
-
9)
-
社内資料(海外第III相継続試験)
-
10)
-
社内資料(ゴーシェ病モデルマウス薬理試験、2009)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
シャイアー・ジャパン株式会社
カスタマー サポート センター
-
〒169-0074
東京都新宿区北新宿二丁目21番1号 新宿フロントタワー
-
TEL:0120-914-193
-
FAX:03-6737-0097
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
-
シャイアー・ジャパン株式会社
-
東京都新宿区北新宿二丁目21番1号 新宿フロントタワー