試験(二重盲検比較試験)
発作発現頻度減少率a) プラセボ群(65例b)) トピラマート群(61例b)) 優越性検定c)
中央値 13.7% 33.4% 0.006
最小値~最大値 -102.2~82.3% -178.3~96.6% -
a)発作発現頻度減少率は、観察期(12週間)と有効性評価期(漸増期3週間+固定期12週間)の期間中に発現した発作回数を、それぞれ28日あたりの発現頻度に換算して算出した。
b)有効性評価症例
c)Wilcoxonの二標本検定のp値を示した。
表2 第II相試験(非盲検試験)
試験 用量(mg/日) 投与例数 最終全般改善度改善割合c)
前期第II相試験 100~400 39 41.2%(14/34例)
前期第II相試験その2 200~600 18a) 50.0%(6/12例)
*後期第II相試験5) 100~600 122b) 41.1%(39/95例)
a)全般てんかん4例含む
b)全般てんかん7例含む
c)部分てんかん患者での有効性評価症例における最終全般改善度が「中等度改善」以上であった症例の割合
表3 発作型別レスポンダー率
発作型a) レスポンダー率
単純部分発作 33.8%(27/80例)
複雑部分発作 32.0%(58/181例)
二次性全般化強直間代発作 27.8%(10/36例)
a)観察期に発現した発作型(重複あり)
薬効薬理
1. *薬理作用8)~13)
(1)
最大電撃痙攣を抑制する(ラット、マウス)。
(2)
部分てんかんモデルのキンドリング痙攣を抑制する(ラット)。
(3)
遺伝性てんかんモデルの強直性痙攣及び欠神様発作(自然発症てんかんラット)、聴原発作(DBA/2マウス)を抑制する。
(4)
一過性全脳虚血及び出生後低酸素負荷誘発痙攣を抑制する(ラット)。
2. *作用機序14)~18)
本剤により、持続性脱分極パルスによって起こる頻回発火の抑制、L型カルシウム電流の抑制、カイニン酸誘発内向き電流の抑制、GABAA受容体を介したGABAによるクロライドイオン流入の促進及びヒト炭酸脱水酵素(II型及びIV型)の阻害が認められた。これらの事実から、本剤の抗てんかん作用は電位依存性ナトリウムチャネル抑制作用、電位依存性L型カルシウムチャネル抑制作用、AMPA(α-Amino-3-hydroxy-5-methylisoxazole-4-propionic acid)/カイニン酸型グルタミン酸受容体機能抑制作用、GABA存在下におけるGABAA受容体機能増強作用及び炭酸脱水酵素阻害作用に基づくと推定されている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
トピラマート Topiramate
化学名
(-)-2, 3:4, 5-Di-O-isopropylidene-β-D-fructopyranose sulfamate
分子式
C12H21NO8S=339.36
化学構造式
性状
白色の結晶であり、においはなく、味は苦い。
溶解性
メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、水に溶けにくい。
分配係数
logP′OCT=0.59
(測定法:フラスコシェイキング法 n-オクタノール/pH7緩衝溶液)
包装
トピナ錠25mg:[PTP]100錠(10錠×10)
トピナ錠25mg:[バラ]500錠
トピナ錠50mg:[PTP]100錠(10錠×10)
トピナ錠50mg:[バラ]500錠
トピナ錠100mg:[PTP]100錠(10錠×10)
トピナ錠100mg:[バラ]500錠
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
*社内資料:細粒剤と錠剤の生物学的同等性試験
2)
**大塚頌子:てんかん研究,32,(1), 13,(2014)
3)
Oiwa H., et al.:Jpn. Pharmacol. Ther., 36,(6), 493,(2008)
4)
松田一己, 他:新薬と臨床, 56,(9), 1385,(2007)
5)
大沼悌一, 他:新薬と臨床, 56,(10), 1659,(2007)
6)
*大塚頌子:てんかん研究,31,(1), 19,(2013)
7)
*社内資料:部分発作を有する小児てんかん患者の長期投与試験
8)
Shank R. P., et al.:Epilepsia, 35,(2), 450,(1994)
9)
Wauquier A., Zhou S.:Epilepsy Res., 24,(2), 73,(1996)
10)
Kanda T., et al.:Life Sci., 59,(19), 1607,(1996)
11)
Nakamura J., et al.:Eur. J. Pharmacol., 254,(1-2), 83,(1994)
12)
Edmonds H. L. Jr., et al.:Life Sci., 59,(10), PL127,(1996)
13)
Koh S., Jensen F. E.:Ann. Neurol., 50,(3), 366,(2001)
14)
DeLorenzo R. J., et al.:Epilepsia, 41(Suppl. 1), 40,(2000)
15)
Zhang X., et al.:Epilepsia, 41(Suppl. 1), 52,(2000)
16)
Gibbs J. W. 3rd., et al.:Epilepsia, 41(Suppl. 1), 10,(2000)
17)
White H. S., et al.:Epilepsy Res., 28,(3), 167,(1997)
18)
Dodgson S. J., et al.:Epilepsia, 41(Suppl. 1), 35,(2000)
文献請求先・製品情報お問い合わせ先
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協和発酵キリン株式会社 くすり相談窓口
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