、めまい、四肢のしびれ
その他
0.1~5%未満注2)
倦怠感、鼻咽頭炎、浮腫、動悸、関節痛、筋肉痛、貧血
ピオグリタゾン
血液注4)
0.1~5%未満
貧血、白血球減少、血小板減少
循環器
0.1~5%未満
血圧上昇、心胸比増大注5)、心電図異常注5)、動悸、胸部圧迫感、顔面潮紅
過敏症注6)
0.1~5%未満
発疹、湿疹、そう痒
消化器
0.1~5%未満
悪心・嘔吐、胃部不快感、胸やけ、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、食欲亢進、食欲不振
肝臓注7)
0.1~5%未満
AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、γ-GTPの上昇
精神神経系
0.1~5%未満
めまい、ふらつき、頭痛、眠気、倦怠感、脱力感、しびれ
その他
5%以上
LDH及びCK(CPK)の上昇注8)
その他
0.1~5%未満
BUN及びカリウムの上昇、総蛋白及びカルシウムの低下、体重及び尿蛋白の増加、息切れ
その他
0.1%未満
関節痛、ふるえ、急激な血糖下降に伴う糖尿病性網膜症の悪化
その他
頻度不明
骨折注9)、糖尿病性黄斑浮腫の発症又は増悪注10)
その他の副作用の注意
注2)頻度は国内及び外国臨床試験の集計結果に基づく。
注3)このような場合には投与を中止すること。
注4)血液検査を定期的(3ヵ月に1回程度)に行うこと。
注5)「重要な基本的注意2.」の項参照
注6)このような場合には投与を中止すること。
注7)発現頻度:AST(GOT) 0.86%(11/1,272例)、ALT(GPT) 0.94%(12/1,276例)、AL-P 0.47%(6/1,272例)、γ-GTP 0.95%(12/1,263例)
注8)LDH上昇(5.63%、71/1,261例)やCK(CPK)上昇(5.00%、61/1,221例)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、再検査を行うなど観察を十分に行うこと。
注9)外国の臨床試験で、女性において骨折の発現頻度上昇が認められている。
注10)浮腫、体重増加に伴ってあらわれることがある。視力低下等の異常が認められた場合には黄斑浮腫の可能性を考慮し適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、これまでのピオグリタゾンの投与量を考慮のうえ、アログリプチン/ピオグリタゾンとして1日1回25mg/15mgからの投与開始を検討し、慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[ピオグリタゾンについては、ラット器官形成期投与試験では、40mg/kg以上の群で胚・胎児死亡率の高値、出生児の生存率の低値が、ウサギ器官形成期投与試験では、160mg/kg群で親動物の死亡又は流産がそれぞれ1例、胚・胎児死亡率の高値がみられている。また、アログリプチンでは、動物試験(ラット)において、胎盤通過が報告されている。]
2.
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合は授乳を中止させること。[アログリプチン及びピオグリタゾン1)では、ラットで乳汁中への移行が報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
1.
ラット及びマウスにピオグリタゾンを24ヵ月間強制経口投与した試験では、ラット雄の3.6mg/kg/日以上の群に膀胱腫瘍がみられた。
2.
海外で実施した糖尿病患者を対象とした疫学研究(10年間の大規模コホート研究)において、ピオグリタゾンの膀胱癌の発生リスクに統計学的な有意差は認められなかったが、膀胱癌の発生リスク増加の可能性を示唆する疫学研究も報告されている。2~5)
3.
家族性大腸腺腫症(familial adenomatous polyposis:FAP)のモデル動物であるMinマウスにピオグリタゾンの類薬(トログリタゾン及びロシグリタゾン)を経口投与したところ、結腸腫瘍の数及び大きさを増大させたとの報告がある。6,7)
薬物動態
1. 血中濃度
(1) 単回投与
健康成人(31例)にアログリプチン/ピオグリタゾンとして25mg/30mg(配合錠投与)又はアログリプチンとして25mg及びピオグリタゾンとして30mg(単剤併用投与)をクロスオーバー法により1日1回絶食下で経口投与した時のアログリプチン未変化体及びピオグリタゾン未変化体の血漿中濃度推移は下図のとおりであり、生物学的同等性が認められた。
また、配合錠投与時のアログリプチン未変化体、ピオグリタゾン未変化体及び活性代謝物(M-II~IV)の薬物動態学的パラメータは表1、2のとおりであった。8)
なお、Wister fattyラットで調べた血糖低下作用において、ピオグリタゾンの代謝物M-II~IVの活性は未変化体より弱かった。
(2) 食事の影響
健康成人(11例)にアログリプチン/ピオグリタゾンとして25mg/30mgを食後投与した時、絶食下投与と比較してアログリプチンのCmaxは16.5%増加、AUCは6.5%減少、ピオグリタゾンのCmaxは20.9%増加、AUCは1.6%減少した。9)
2. 蛋白結合率
(1)
[14C]アログリプチンを0.01~10μg/mLの濃度でヒト血漿に添加した時の蛋白結合率は、28.2~38.4%であった(in vitro)。10)
(2)
[14C]ピオグリタゾンをヒトの血清、4%ヒト血清アルブミン溶液に添加した時の蛋白結合率は、いずれも98%以上であった(in vitro)。1)
3. 代謝
(1)
アログリプチンはCYP2D6によりN-脱メチル化体の活性代謝物M-Iに、また、N-アセチル化により非活性代謝物M-IIに代謝されるが、M-I及びM-IIのAUCはそれぞれ血漿中アログリプチンの1%未満及び6%未満であり、いずれも微量代謝物であった。また、アログリプチンはCYP3A4/5に対して弱い阻害作用と弱い誘導作用を示したが、CYP1A2、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C