とがある。
4. 薬剤名等
カルシウム拮抗剤:
ベラパミル塩酸塩
ジルチアゼム塩酸塩
臨床症状・措置方法
房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある。
機序・危険因子
相互に作用が増強される。
5. 薬剤名等
ジギタリス製剤:
ジゴキシン
ジギトキシン
臨床症状・措置方法
心刺激伝導障害(徐脈、房室ブロック等)があらわれるおそれがあるので、心機能に注意する。
機序・危険因子
相加的に作用(心刺激伝導抑制作用)を増強させる。
6. 薬剤名等
CYP2D6阻害作用を有する薬剤:
キニジン
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
臨床症状・措置方法
β-遮断作用(例えば心拍数減少、徐脈)の増強が報告されている。
機序・危険因子
これらの薬剤はチモロールの代謝酵素であるP450(CYP2D6)を阻害し、チモロールの血中濃度が上昇する可能性がある。
7. 薬剤名等
炭酸脱水酵素阻害剤(全身投与):
アセタゾラミド等
臨床症状・措置方法
炭酸脱水酵素阻害剤の全身的な作用に対して相加的な作用を示す可能性があるので、異常が認められた場合には、投与を中止すること。
機序・危険因子
作用が相加的にあらわれる可能性がある。
8. 薬剤名等
アスピリン
(大量投与)
臨床症状・措置方法
本剤を大量のアスピリンと併用すると、双方又は一方の薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止すること。
機序・危険因子
アスピリンは炭酸脱水酵素阻害剤の血漿蛋白結合と腎からの排泄を抑制し、炭酸脱水酵素阻害剤は血液のpHを低下させ、サリチル酸の血漿から組織への移行を高める可能性がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
国内で実施された第III相臨床試験において、副作用は432例中46例(10.6%)に認められた。主な副作用は眼刺激15例(3.5%)、点状角膜炎14例(3.2%)、味覚異常6例(1.4%)であった。
重大な副作用
1. 眼類天疱瘡
(頻度不明)
結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等が発現することがある。
2. 気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全
(いずれも頻度不明)
3. 心ブロック、うっ血性心不全、脳虚血、心停止、脳血管障害
(いずれも頻度不明)
4. 全身性エリテマトーデス
(頻度不明)
上記のような副作用が発現するおそれがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 眼
1~5%未満
眼刺激、点状角膜炎
2. 眼
0.1~1%未満
霧視、角膜炎、結膜充血、眼痛、眼乾燥、眼そう痒症、羞明
3. *眼
頻度不明注1)
眼の異物感、視力低下、視力障害、角膜びらん、角膜上皮障害、眼瞼炎(アレルギー性眼瞼炎を含む)、眼瞼下垂、眼脂、角膜知覚低下、眼底黄斑部の浮腫、混濁注2)、複視、結膜炎(アレルギー性結膜炎を含む)、結膜浮腫、眼瞼浮腫、眼の不快感、疲れ目、眼瞼辺縁痂皮、眼のべとつき感、流涙、前房のフレア、眼充血、強膜充血、眼瞼紅斑、角膜浮腫
4. 循環器
頻度不明注1)
動悸、徐脈等の不整脈、低血圧、失神、浮腫、レイノー現象、四肢冷感、血圧低下、血圧上昇
5. 精神神経系
頻度不明注1)
頭痛、めまい、不眠症、うつ病、重症筋無力症の増悪、悪夢、感覚異常
6. 消化器
頻度不明注1)
悪心、口渇、下痢、消化不良、口内乾燥、上腹部痛、腹痛
7. 皮膚
頻度不明注1)
発疹、脱毛症、皮膚炎、蕁麻疹、紅斑
8. その他
1~5%未満
味覚異常
9. その他
0.1~1%未満
異常感、頭位性回転性めまい、咳嗽、倦怠感、血中乳酸脱水素酵素増加、血中カリウム増加、白血球数減少
10. *その他
頻度不明注1)
不快、胸部圧迫感、脱力感、耳鳴、鼻炎、胸痛、呼吸困難、咽頭炎、緊張亢進、腎疼痛、疲労、過敏症、筋肉痛、鼻出血、感覚鈍麻、赤血球数の減少
上記のような症状又は異常があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注1) 外国で報告がある、又は本剤の個々の成分であるブリンゾラミドもしくはチモロールマレイン酸塩において報告がある副作用。
注2) 無水晶体眼又は眼底に病変のある患者等に長期連用する場合、定期的に視力測定、眼底検査を行うなど観察を十分に行うこと。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 [妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。ブリンゾラミドでは、動物実験で胎盤を通過することが報告されている。また、チモロールマレイン酸塩では、動物実験で器官形成期のラットに500mg/kg/日を経口投与した場合に化骨遅延、マウスに1,000mg/kg/日又はウサギに200mg/kg/日を経口投与した場合に死亡胎児数の増加が認められている。]
2.
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。 [授乳中の投与に関する安全性は確立していない。ブリンゾラミドでは、動物実験で乳汁中に移行することが報告されている。チモロールマレイン酸塩では、ヒト母乳中へ移行することがある。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
1. 投与経路
点眼用にのみ使用すること。
2. 投与時
患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
(1)
使用時、キャップを閉じたままよく振ってからキャップを開けて点眼すること。
(2)
点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
(3)
点眼に際しては、原則として仰臥位をとり、患眼を開瞼して結膜のう内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙のう部を圧迫させた後、開瞼すること。
(4)
他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも10分以上間隔をあけてから点眼すること。
(5)
本剤に含まれているベンザルコニウム塩化