%以上
食欲減退、下痢、口内炎、腹痛
7. 消化器
5%未満
痔核
8. 消化器
頻度不明
上腹部痛、アフタ性口内炎、肛門周囲痛、歯痛、虚血性大腸炎
9. 皮膚
5%以上
手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚色素過剰
10. 泌尿器
頻度不明
血清クレアチニン上昇
11. 肝臓
5%未満
ALT(GPT)上昇
12. 肝臓
頻度不明
AST(GOT)上昇
13. 心臓
頻度不明
心不全、駆出率低下
14. 感染症
5%未満
尿路感染、鼻咽頭炎
15. 感染症
頻度不明
上気道感染、肺炎、カテーテル留置部位感染、歯感染
16. その他
5%以上
脱水、体重減少、疲労
17. その他
5%未満
無力症、顎骨壊死
高齢者への投与
海外臨床試験において、65歳未満の患者と比較し、65歳以上の患者では下痢、浮動性めまい、無力症、体重減少及び脱水の発現率が高かった。高齢者では下痢及び脱水の発現について十分に観察を行うこと。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、妊娠可能な女性及びパートナーが妊娠する可能性のある男性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は、適切な避妊を行うよう指導すること。[ウサギ胚胎児試験において、AUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量から催奇形性及び胎児毒性が認められている1)。また、サルを用いた試験で、本剤はAUC比較で臨床曝露量の約1.3倍に相当する用量から雌雄の受胎能に影響を及ぼす可能性が示唆されている2)。]
2.
授乳婦には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[ヒト乳汁中への移行は不明である。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]
過量投与
本剤を過量投与したときの特異的解毒剤はない。過量投与した場合には、特に高血圧及び蛋白尿に関してモニタリングを行い、適切な対症療法を行うこと。また患者を十分な医学的管理下におくこと。
適用上の注意
1. 調製前
調製前にバイアル内を目視検査し、溶液に変色あるいは微粒子が認められた場合は使用しないこと。
2. 調製時
(1)
本剤は無菌的に希釈調製を行うこと。
(2)
必要量を注射筒で抜き取り、生理食塩液又は5%ブドウ糖液で希釈し、0.6~8mg/mLの濃度になるように調製すること。
(3)
DEHP〔di-(2-ethylhexyl)phthalate:フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)〕を含むポリ塩化ビニル(PVC)製あるいはポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)製の輸液バッグを使用すること。
(4)
希釈後は速やかに使用すること。なお、希釈後やむを得ず保存する場合は、2~8℃では24時間、25℃では8時間以内に使用すること。
(5)
本剤のバイアルは1回使い切りである。バイアル中の未使用残液は適切に廃棄すること。[本剤は保存剤を含まない。]
3. 投与時
(1)
本剤は0.2ミクロンのポリエーテルスルホン製フィルターを用いて投与すること。ポリフッ化ビニリデン(PVDF)製又はナイロン製のフィルターは使用しないこと。
(2)
本剤は点滴静脈内投与のみとし、急速静注は行わないこと。
(3)
他の薬剤との配合試験は実施していないため、他剤との混注はしないこと。
その他の注意
1.
海外臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。
2.
サルを用いた6ヵ月間反復投与毒性試験において、AUC比較で臨床曝露量の約1.3倍に相当する用量から、椎骨(頸椎、胸椎及び腰椎)等の骨軟骨性外骨腫が認められた2)。
薬物動態
1. 血漿中濃度3)
日本人患者にFOLFIRIとの併用で本剤2及び4mg/kgを点滴静注で単回投与したときの遊離形の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す。FOLFIRIとの併用で本剤4mg/kgを反復投与したとき、遊離形アフリベルセプト ベータのトラフ濃度は5サイクルで定常状態(18.4μg/mL)に達した。
2. 母集団薬物動態解析(外国人データ)4)
4mg/kgを2週に1回反復投与したとき、初回投与時に対する定常状態のAUCの比は1.2と推定された。
薬物動態の表
日本人患者にFOLFIRIとの併用で本剤2及び4mg/kgを点滴静注で単回投与したときの遊離形アフリベルセプト ベータの薬物動態パラメータ
2mg/kg(n=3) 4mg/kg(n=13)
Cmax(μg/mL) 40.5(18) 69.7(28)
tmaxa(day) 0.0868
(0.084, 0.0882) 0.0833
(0.0382, 0.170)
AUC(14days)
(μg・day/mL) 139(17) 251(36)
t1/2(day) 4.81(28) 5.54(14)b
Vss(L) 4.38(17) 4.68(20)b
CL(L/day) 0.713(24) 0.655(19)b
幾何平均(CV%)、a:中央値(最低値、最高値)、b:n=8
(注)本剤の承認された通常1回用量は4mg/kgである。[【用法及び用量】の項参照]
臨床成績
1. 国内第II相臨床試験5)
オキサリプラチンを含む化学療法歴を有する治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者62例を対象に、イリノテカン塩酸塩水和物・フルオロウラシル・ホリナートカルシウム療法(FOLFIRI注))と本剤4mg/kgを併用投与した。その結果、主要評価項目である標的病変を有する患者集団における奏効率[95%信頼区間]は8.3[1.3-15.3]%(5/60例)であった。
2. 海外第III相臨床試験6)
オキサリプラチンを含む化学療法歴を有する治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者1,226例を対象に、FOLFIRI注)と本剤4mg/kg又はプラセボを併用投与した。その結果、主要評価項目