おける再発又は難治性の急性リンパ性白血病(ALL)患者を対象とした臨床試験において安全性評価対象症例132例中126例(95.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、嘔吐80例(60.6%)、悪心68例(51.5%)、発熱性好中球減少症57例(43.2%)、頭痛42例(31.8%)であった。(承認時)
「重大な副作用」及び「その他の副作用」の発現頻度は、海外臨床試験の結果を示した。なお、これらの臨床試験以外又は自発報告のみからの報告は頻度不明とした。
重大な副作用
1. 骨髄抑制
白血球減少(81.7%)、リンパ球減少(84.6%)、血小板減少(81.7%)、貧血(80.0%)、好中球減少(68.7%)等の血液障害、及び発熱性好中球減少症(43.2%)があらわれることがあるので、頻回に血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
2. 感染症
敗血症(3.0%)、肺炎(2.3%)等の感染症(35.6%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3. 全身性炎症反応症候群、毛細血管漏出症候群
全身性炎症反応症候群(0.8%)、毛細血管漏出症候群(2.3%)があらわれるおそれがあり、死亡に至った例が報告されているので、患者の状態を十分に観察すること。頻呼吸、頻脈、低血圧、肺水腫など症状がみられた場合には、本剤の投与を直ちに中止し、適切な処置を行うこと。
4. 肝不全、肝機能障害、黄疸、静脈閉塞性肝疾患
肝不全(頻度不明)、AST(GOT)上昇(79.6%)、ALT(GPT)上昇(78.9%)及びビリルビン上昇(50.5%)等を伴う肝機能障害、黄疸(1.5%)、静脈閉塞性肝疾患(0.8%)があらわれることがあり、死亡に至った例が報告されている。定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5. 腎不全
腎不全(2.3%)等の腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6. 腫瘍崩壊症候群
腫瘍崩壊症候群(4.5%)があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量、休薬又は投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
7. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
8. 心障害
心嚢液貯留(2.3%)、左室機能不全(1.5%)、心不全(0.8%)、QT延長(頻度不明)等の心障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 心臓障害
1~5%未満
頻脈
2. 胃腸障害
5%以上
悪心(51.5%)、嘔吐(60.6%)、下痢(22.7%)、腹痛
3. 胃腸障害
1~5%未満
肛門周囲痛、口内炎、口腔内出血、胃腸出血
4. 胃腸障害
1%未満
歯肉出血、膵炎、上腹部痛
5. 胃腸障害
頻度不明
口腔内潰瘍形成
6. 一般・全身障害および投与部位の状態
5%以上
発熱(28.8%)、粘膜の炎症、疲労、悪寒
7. 一般・全身障害および投与部位の状態
1~5%未満
易刺激性、浮腫、末梢性浮腫、無力症
8. 一般・全身障害および投与部位の状態
1%未満
多臓器不全、疼痛、全身性浮腫、熱感、異常感
9. 代謝および栄養障害
5%以上
食欲減退
10. 代謝および栄養障害
1~5%未満
低ナトリウム血症、低カリウム血症
11. 代謝および栄養障害
1%未満
脱水
12. 筋骨格系および結合組織障害
5%以上
四肢痛
13. 筋骨格系および結合組織障害
1~5%未満
骨痛、背部痛、関節痛、筋肉痛
14. 筋骨格系および結合組織障害
1%未満
胸壁痛
15. 筋骨格系および結合組織障害
頻度不明
頚部痛
16. 神経系障害
5%以上
頭痛(31.8%)
17. 神経系障害
1~5%未満
嗜眠、浮動性めまい、末梢性ニューロパチー
18. 神経系障害
1%未満
振戦
19. 神経系障害
頻度不明
傾眠、錯感覚
20. 精神障害
5%以上
不安
21. 精神障害
1~5%未満
激越
22. 精神障害
1%未満
精神状態変化
23. 精神障害
頻度不明
落ち着きのなさ
24. 呼吸器、胸郭および縦隔障害
1~5%未満
呼吸困難、咳嗽、鼻出血
25. 呼吸器、胸郭および縦隔障害
1%未満
呼吸窮迫
26. 呼吸器、胸郭および縦隔障害
頻度不明
頻呼吸
27. 皮膚および皮下組織障害
5%以上
発疹(22.7%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群、そう痒症
28. 皮膚および皮下組織障害
1~5%未満
紅斑、そう痒性皮疹、脱毛症、皮膚乾燥、多汗症、点状出血
29. 皮膚および皮下組織障害
1%未満
皮膚剥脱、全身性皮疹、全身紅斑、皮膚色素過剰
30. 皮膚および皮下組織障害
頻度不明
斑状丘疹性発疹、紅斑性発疹
31. 血管障害
5%以上
潮紅、低血圧
32. 血管障害
1~5%未満
血腫
33. 感染症および寄生虫症
1~5%未満