を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
高齢者への投与
高齢者では肝・腎機能が低下していることが多く,吸収された本剤は主として腎臓から排泄されることから,定期的に副作用・臨床症状(発疹,口渇,胃部不快感等)の観察を行い,異常が認められた場合には,減量(例えば10mg/日)又は休薬するなど適切な処置を行うこと.
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.また、妊娠前及び妊娠初期試験(ラット)では受胎率の低下が,器官形成期試験(ウサギ)では胎児致死作用が,いずれも高用量で認められている.]
2.
授乳中の女性に投与することを避け,やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること.
[動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている.]
小児等への投与
低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない.
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている).
その他の注意
本剤を空腹時投与した場合は食後投与よりも血中濃度が高くなることが報告されている(気管支喘息及びアレルギー性鼻炎に対しては就寝前投与,蕁麻疹,湿疹・皮膚炎,皮膚そう痒症,痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬に対しては食後投与で有効性及び安全性が確認されている).
薬物動態
1.生物学的同等性試験1)
健康成人男子にアルピード錠10又はアルピード錠20と標準製剤それぞれエピナスチン塩酸塩として20mgをクロスオーバー法により絶食時に単回経口投与して血漿中エピナスチン濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について統計解析を行った結果,両剤の生物学的同等性が確認された.
血漿中濃度並びにCmax,AUC等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある.
血漿中濃度並びにCmax,AUC等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある.
2.溶出挙動2)
本剤は,日本薬局方外医薬品規格第3部に定められた溶出規格に適合していることが確認されている.
(1)アルピード錠10
投与量 AUC
(ng・hr/mL) Cmax
(ng/mL) Tmax
(hr) T1/2(hr)
アルピード錠10 20mg(2錠) 219.46±59.57 21.93±5.29 2.8±0.8 7.1±2.3
標準製剤(錠剤、10mg) 20mg(2錠) 236.30±61.27 23.72±6.50 2.8±0.7 6.6±1.8
mean±S.D., n=19
(2)アルピード錠20
投与量 AUC
(ng・hr/mL) Cmax
(ng/mL) Tmax
(hr) T1/2(hr)
アルピード錠20 20mg(1錠) 188.77±63.43 21.43±7.51 2.2±0.9 5.6±1.8
標準製剤(錠剤、20mg) 20mg(1錠) 183.18±69.29 20.28±8.07 2.7±1.0 5.6±1.5
mean±S.D., n=19
有効成分に関する理化学的知見
一般名
エピナスチン塩酸塩
Epinastine Hydrochloride [JAN]
化学名
(±)-3-Amino-9,13b-dihydro-1H-dibenz[c,f]imidazo〔1,5-α〕azepine hydrochloride
分子式
C16H15N3・HCl
構造式
分子量
285.77
融点
約270℃(分解)
性状
白色~微黄色の粉末で、においはなく、味は苦い.
水、メタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくい.
メタノール溶液(1→20)は旋光性を示さない.
本品1.0gを水10mLに溶かした液のpHは3.0~5.5である.
取扱い上の注意
**安定性試験3)
最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃,相対湿度60%, 3年間)の結果,本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された.
包装
アルピード錠10 : 100錠(10錠×10)
アルピード錠10 : 300錠(10錠×30)
アルピード錠20 : 100錠(10錠×10)
アルピード錠20 : 140錠(14錠×10)
アルピード錠20 :300錠(10錠×30)
アルピード錠20 : 420錠(14錠×30)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)社内資料(生物学的同等性試験)
2)社内資料(溶出試験)
3)社内資料(安定性試験)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
* セオリアファーマ株式会社 メディカルインフォメーション室
* 〒103-0022 東京都中央区日本橋室町三丁目3番1号
* TEL0120-72-1136
* FAX03-3243-1137