汁中放射能濃度は投与30分後に最高濃度に達したが,血漿中放射能濃度の約1/6であった9)。
3. 代謝・排泄
(1) 主として糸球体ろ過及び尿細管分泌により腎から尿中に排泄される。健康成人男性6例に0.25g(力価),0.5g(力価)及び1.0g(力価)を単回点滴静注したときの尿中排泄率は,投与量に関係なく,24時間までに未変化体として約75%,βラクタム環が開裂したジカルボン酸体(主代謝物)を含めると約90%であった1)。
(2) ヒト腎デヒドロペプチダーゼ-Iに安定性を示す10)。
4. その他
血清蛋白結合率:0.5g(力価)1日2回反復投与試験において限外ろ過法にて測定した血清蛋白結合率は約9%であった1)。
薬物動態の表
表1 薬物動態パラメータ
投与量〔g(力価)〕 n Cmax(μg/mL) AUC0-12
(μg・hr/mL) T1/2(β)
(hr)
0.25 6 18.1±1.9 20.26±3.48 0.90±0.08
0.5 6 33.1±4.8 34.38±2.23 0.86±0.04
1.0 6 63.0±5.1 75.52±5.89 0.98±0.09
(測定法:bioassay)(mean±S.D.)
表2 小児における薬物曝露量推定値注1(1日3回投与)
投与量注2〔mg(力価)/kg〕 n Cmax(μg/mL) 1日あたりのAUC
(μg・hr/mL)
20 99 30.5±2.6 140.6±23.1
注1:NONMEM(R)を用いて推定
注2:体重25kg以上は0.5g(力価)
(mean±S.D.)
表3 薬物動態パラメータ
投与量
〔g(力価)〕 n Cmax
(μg/mL) AUC0-24
(μg・hr/mL) T1/2(β)
(hr)
高齢者 0.25 6 17.5±2.5 25.72±4.62 1.43±0.19
非高齢者 0.25 6 18.1±1.9 20.26±3.48注1 0.90±0.08
注1:AUC0-12
(測定法:bioassay)(mean±S.D.)
表4 薬物動態パラメータ
Ccr
(mL/min) n Cmax
(μg/mL) AUC0-24
(μg・hr/mL) T1/2(β)
(hr)
50≦Ccr<70 4 21.9±1.3 40.55±5.89 1.98±0.38
30≦Ccr<50 6 21.2±4.6 48.21±13.41 2.16±0.32
Ccr<30 2 17.9 64.31 3.56
Ccr:クレアチニンクリアランス
(測定法:bioassay,HPLC)(mean±S.D.)
表5 Ccr別の1日投与量ごとの1日あたりのAUC(定常状態)注1
Ccr
(mL/min) 1日投与量ごとの1日あたりのAUC(μg・hr/mL)
0.25g×2回 1日投与量ごとの1日あたりのAUC(μg・hr/mL)
0.25g×3回 1日投与量ごとの1日あたりのAUC(μg・hr/mL)
0.5g×2回 1日投与量ごとの1日あたりのAUC(μg・hr/mL)
0.5g×3回 1日投与量ごとの1日あたりのAUC(μg・hr/mL)
1.0g×2回 1日投与量ごとの1日あたりのAUC(μg・hr/mL)
1.0g×3回
105≦Ccr 34.7
(28.2-42.5) 52.3
(42.7-64.3) 69.4
(56.4-85.5) 104
(84.4-129) 139
(113-172) 209
(170-256)
70≦Ccr
<105 41.3
(31.7-54.7) 62.2
(47.4-82.3) 82.7
(62.9-110) 124
(95.0-165) 165
(126-218) 250
(191-331)
50≦Ccr<70 58.2
(44.8-76.0) 87.5
(67.5-115) 117
(90.3-153) 175
(135-229) 233
(181-305) 349
(271-459)
30≦Ccr<50 82.9
(61.3-117) 124
(91.3-176) 166
(122-235) 250
(182-346) 332
(246-472) 498
(368-700)
Ccr<30 145
(95.9-269) 215
(141-397) 293
(189-518) 433
(285-798) 587
(378-1050) 872
(574-1580)
Ccr:クレ