日経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。
**再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫
通常、成人にはレナリドミドとして1日1回25mgを連日経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1. 多発性骨髄腫では、本剤を含むがん化学療法は、「臨床成績」の項の内容、特に、用法・用量を十分に理解した上で行うこと。
2. 多発性骨髄腫では、本剤単独投与での有効性及び安全性は確立していない。
3. **再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫では、本剤と他の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない。
4. 腎機能障害患者では、本剤の血中濃度が上昇することが報告されているため、投与量及び投与間隔の調節を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。[「薬物動態」の項参照]
5. 高脂肪食摂取後の投与によってAUC及びCmaxの低下が認められることから、本剤は高脂肪食摂取前後を避けて投与することが望ましい。[「薬物動態」の項参照]
6. **血小板減少又は好中球減少を除くGrade 3又は4の副作用(GradeはCTCAEに基づく)が発現した場合には、本剤の休薬か中止を考慮すること。投与の再開は、患者の状態に応じて判断すること。
7. 血小板減少又は好中球減少が発現した場合には、下表を参照し本剤の休薬等を考慮すること。
本剤を減量した後、医師により骨髄機能が回復したと判断される場合には用量を5mgずつ増量(2.5mg投与の場合は5mgへ増量)することができる。ただし、開始用量を超えないこと。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1. 腎機能障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)また、腎機能障害が悪化することがある。]
2. 深部静脈血栓症のリスクを有する患者[本剤により症状が発現、増悪することがある。]
3. 骨髄抑制のある患者[重篤な好中球減少症及び血小板減少症が発現することがある。(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)]
4. 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
5. サリドマイドによる重篤な過敏症の既往歴のある患者
重要な基本的注意
1. 本剤はヒトにおいて催奇形性を有する可能性があることから、妊娠する可能性のある女性患者に本剤を投与する場合は、本剤投与開始4週間前及び本剤投与開始3日前から投与開始直前までに妊娠検査を実施し、妊娠していないことを確認後に投与を開始すること。また、本剤の治療中は4週間を超えない間隔で、本剤の投与終了の際は本剤投与終了時及び本剤投与終了4週間後に妊娠検査を実施すること。
2. 本剤投与開始から投与中止4週間後までは、献血、精子・精液の提供をさせないこと。
3. 本剤の投与により重篤な好中球減少症及び血小板減少症が発現することがあるため、定期的に血液学的検査を行うとともに必要に応じて本剤の減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、本剤の投与にあたっては、G-CSF製剤の適切な使用も考慮すること。[「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」の項参照]
4. *B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、本剤の投与によりB型肝炎ウイルスの再活性化があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと。本剤の投与開始後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。
5. 海外臨床試験において、疲労、めまい、傾眠、霧視、錯乱が報告されているので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作を避けるよう注意すること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
ジギタリス製剤(ジゴキシン等)
臨床症状・措置方法ジゴキシンの血漿中濃度が増加するとの報告があるので、併用する場合には注意すること。
機序・危険因子機序不明
副作用
<多発性骨髄腫>
未治療の多発性骨髄腫患者を対象とした国内第II相臨床試験の安全性評価症例(26例)及び治療歴のある多発性骨髄腫患者を対象とした国内第I相臨床試験の安全性評価症例(15例)において、合計41例中40例(97.6%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、好中球減少症21例(51.2%)、発疹20例(48.8%)、白血球減少症18例(43.9%)、血小板減少症18例(43.9%)、貧血12例(29.3%)、便秘11例(26.8%)であった。(効能追加承認時)
未治療の多発性骨髄腫患者を対象とした外国第III相臨床試験の本剤及びデキサメタゾン併用投与群の安全性評価症例において、1,072例中963例(89.8%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、好中球減少症336例(31.3%)、便秘246例(23.0%)、貧血243例(22.7%)、疲労233例(21.7%)、末梢性ニューロパチー211例(19.7%)、下痢196例(18.3%)、発疹190例(17.7%)、血小板減少症162例(15.1%)、無力症111例(10.4%)、筋痙縮108例(10.1%)であった。(効能追加承認時)
再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象とした外国第III相臨床試験〔MM-009試験(二重盲検期間2005年6月7日データカットオフ)及びMM-010試験(二重盲検期間2005年8月3日データカットオフ)の併合〕の本剤及びデキサメタゾン併用投与群の安全性評価症例において、353例中323例(91.5%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、好中球減少症135例(38.2%)、疲労92例(26.1%)、便秘78例(22.1%)、筋痙攣73例(20.7%)、不眠症63例(17.8%)、血小板減少症62例(17.6%)、無力症61例(17.3%)、貧血53例(15.0%)、下痢50例(14.2%)、末梢性ニューロパチー44例(12.5%)、悪心40例(11.3%)、筋脱力40例(11.3%)、振戦40例(11.3%)、発疹40例(11.3%)、末梢性浮腫38例(10.8%)、浮動性めまい36例(10.2%)であった。
<5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群>
5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群患者を対象とした国内第II相臨床試験において、安全性評価症例11例中11例(100.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認めら