ザHAワクチン等
臨床症状・措置方法
ワクチンの効果を減弱させることがある。
機序・危険因子
本剤の免疫抑制作用により、接種されたワクチンに対する抗体産生が抑制される。
薬剤名等
免疫抑制作用を有する薬剤
免疫抑制剤
副腎皮質ホルモン剤等
抗リウマチ薬(DMARD)
メトトレキサート等
臨床症状・措置方法
過度の免疫抑制が起こることがある。(「重要な基本的注意」の項参照)
機序・危険因子
ともに免疫抑制作用を有する。
薬剤名等
エプレレノン
臨床症状・措置方法
血清カリウム値が上昇する可能性があるので、血清カリウム値を定期的に観察するなど十分に注意すること。
機序・危険因子
本剤と相手薬の副作用が相互に増強される。
併用注意に関する注意
※併用により相互に代謝が阻害され、ニルバジピンの血中濃度も上昇する可能性がある。
※※併用によりフェニトインの血中濃度が上昇したとの報告がある(機序不明)。
副作用
副作用等発現状況の概要
移植領域
承認時までの臨床試験及び市販後の調査において、本剤(カプセル・顆粒・注射液)を投与した肝移植症例808例、骨髄移植における移植片対宿主病の治療症例236例、骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の予防症例482例及び腎移植症例1,978例での主な副作用・臨床検査値異常は、感染症、腎障害、高血糖、肝機能異常、高尿酸血症、高カリウム血症であった。
なお、承認時までの移植領域における臨床試験において、本剤の投与を中止するに至った主な副作用・臨床検査値異常は、腎障害、高血糖及び胸痛であった(表1及び表2)。
腎機能検査値異常のうち、クレアチニン上昇及びBUN上昇の多くは本剤投与4週間以内に出現した(表3)。(肝移植・骨髄移植・腎移植再審査結果通知:2008年12月)
承認時までに国内における心移植、肺移植、膵移植及び小腸移植での臨床試験成績は得られていない。
市販後の調査において、本剤(カプセル・顆粒・注射液)を投与した心移植症例20例、肺移植症例29例及び膵移植症例36例での主な副作用・臨床検査値異常は、感染症28.2%(24/85)、腎障害9.4%(8/85)、高血糖5.9%(5/85)、高コレステロール血症5.9%(5/85)、中枢神経系障害5.9%(5/85)であった。(心移植・肺移植・膵移植再審査結果通知:2012年6月)
**重症筋無力症
承認時までの臨床試験において、本剤を投与した重症筋無力症患者100例(カプセル100例)での主な副作用・臨床検査値異常は、鼻咽頭炎33.0%(33/100)、白血球増多13.0%(13/100)、高血糖10.0%(10/100)、下痢9.0%(9/100)、尿糖7.0%(7/100)、リンパ球減少6.0%(6/100)であった。
市販後の調査において、本剤を投与した重症筋無力症患者1,015例での主な副作用・臨床検査値異常は、高血糖8.0%(81/1,015)、白血球増多4.9%(50/1,015)、リンパ球減少4.2%(43/1,015)、下痢2.6%(26/1,015)、糖尿病2.6%(26/1,015)、高コレステロール血症2.1%(21/1,015)であった。(再審査結果通知:2016年3月)
副作用等発現状況の概要の表
表1 主な副作用(移植領域)
項目 発現率(%):肝移植 発現率(%):骨髄移植 発現率(%):腎移植 程度:高度 程度:中等度 程度:軽度 程度:不明 処置(タクロリムス):中止 処置(タクロリムス):休薬 処置(タクロリムス):減量 処置(タクロリムス):経路変更 処置(タクロリムス):継続 処置(タクロリムス):その他 処置(タクロリムス):不明
振戦 8/39(20.5) 18/190(9.5) 38/328(11.6) 2 12 50 0 2 2 14 1 43 2 0
胸痛 0/39 11/190(5.8) 34/328(10.4) 5 11 29 0 10 2 7 1 24 1 0
ほてり 1/39(2.6) 18/190(9.5) 18/328(5.5) 1 4 32 0 2 0 4 1 27 3 0
腹部膨満感 0/39 8/190(4.2) 22/328(6.7) 1 9 20 0 1 0 6 0 23 0 0
頭痛 0/39 22/190(11.6) 13/328(4.0) 2 13 20 0 2 1 13 0 18 1 0
嘔吐 2/39(5.1) 31/190(16.3) 9/328(2.7) 2 19 21 0 1 2 15 1 18 5 0
腎障害 -※ -※ 77/309(24.9) 5 17 22 33 16 1 37 0 5 0 18
高血糖 -※ -※ 79/309(25.6) 4 11 3 61 10 0 17 0 50 0 2
※臨床検査値異常として集計
表2 主な臨床検査値