ているので,患者の状態を観察しながら慎重に投与すること.
妊婦,産婦,授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.
[本剤は動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている.]
小児等への投与
1.
本剤はステロイド剤であることを考慮し,非ステロイド系薬剤によって諸症状の緩解が得られない場合に使用すること.
2.
長期,大量使用により発育障害を来すおそれがある.使用にあたっては,使用法を正しく指導し,経過の観察を十分に行うこと.
3.
低出生体重児,新生児,乳児又は5才以下の幼児に対する安全性は確立していないので,慎重に投与すること.
過量投与
過量投与により,下垂体・副腎皮質系機能抑制があらわれることがある.この抑制が長期にわたった場合,副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様な症状があらわれることがある.このような場合には,全身性ステロイド療法を中止する手順で本剤を徐々に減量すること.
その他の注意
レセルピン系製剤,α-メチルドパ製剤等の降圧剤には,副作用として鼻閉がみられることがある.このような降圧剤服用中のアレルギー性鼻炎又は血管運動性鼻炎の患者に,本剤を投与すると,鼻閉症状に対する本剤の効果が隠蔽されるおそれがあるので,臨床的観察を十分に行いながら投与すること.
薬効薬理
生物学的同等性試験1)
本剤はアレルギー鼻炎実験モデルにおける薬効薬理試験により,標準製剤との生物学的同等性が確認されている.
1.
TDI鼻塗布感作モルモットにおける誘発症状の抑制
TDI(Toluene 2,4-diisocyanate)を抗原とした鼻塗布感作モルモットにおいて,本剤及び標準製剤は誘発症状(くしゃみ,水様性鼻汁,喘鳴)を抑制し,両剤間に有意差は認められなかった.
2.
卵白アルブミン吸入感作モルモットにおける血管透過性亢進の抑制
アルブミンによる吸入感作モルモットにおける鼻汁中の漏出色素量を指標とし,血管透過性抑制効果をみた試験で,本剤及び標準製剤は鼻腔粘膜からの色素の漏出量を抑制し,両剤間に有意差は認められなかった.
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
ベクロメタゾンプロピオン酸エステル
Beclometasone Dipropionate [JAN]
化学名:
9-Chloro-11β,17,21-trihydroxy-16β-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 17,21-dipropanonate
分子式:
C28H37ClO7
化学構造式:
分子量:
521.04
融点:
約208℃(分解)
性状:
白色~微黄色の粉末で,においはない.
クロロホルムに溶けやすく,メタノールにやや溶けやすく,エタノール(95)又は1,4-ジオキサンにやや溶けにくく,ジエチルエーテルに溶けにくく,水にほとんど溶けない.
取扱い上の注意
1.
定められた用法及び用量を厳重に守るよう,患者に指示すること.
2.
患者には製品添付の「鼻用定量噴霧器の使用方法」(説明書)及び携帯袋を渡すこと.
3.
安定性試験2)
最終包装製品を用いた長期保存試験(室温,3年)の結果,本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された.
包装
*アルロイヤー点鼻液50μg:8.5g×1瓶
8.5g×10瓶
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
社内資料 (生物学的同等性試験)
2)
社内資料 (安定性試験)
文献請求先・製品情報お問い合わせ先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください.
セオリア ファーマ株式会社 メディカルインフォメーション室
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町三丁目3番1号
TEL 0120-72-1136
FAX 03-3243-1137
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
セオリアファーマ株式会社
東京都中央区日本橋室町三丁目3番1号
販売
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号