少症、溶血性貧血:
汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少症、溶血性貧血(初期症状:発熱、咽頭痛、皮下・粘膜出血、貧血、黄疸等)(頻度不明)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 偽膜性大腸炎:
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明)があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7. 間質性肺炎、PIE症候群:
間質性肺炎(0.5%)、PIE症候群等(頻度不明)(初期症状:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
8. 横紋筋融解症:
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症(0.2%)があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9. 薬剤性過敏症症候群9):
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
1. 過敏症
0.1~5%未満
発疹、蕁麻疹、発赤、紅斑、そう痒、発熱、潮紅、浮腫
2. 過敏症
0.1%未満
水疱性皮膚炎
3. 血液
5%以上
好酸球増多
4. 血液
0.1~5%未満
白血球減少、好中球減少、顆粒球減少、単球減少、血小板減少、貧血、赤血球減少、ヘマトクリット減少、好中球増多、リンパ球増多、単球増多、血小板増多
5. 血液
0.1%未満
出血傾向( 紫斑、鼻出血、出血時間延長を含む)
6. 肝臓
5%以上
ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、γ-GTP上昇
7. 肝臓
0.1~5%未満
LDH上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇
8. 消化器
5%以上
下痢、軟便
9. 消化器
0.1~5%未満
悪心、嘔吐、食欲不振、便秘、腹部不快感、腹痛、白色便、口内炎、口唇炎
10. 消化器
0.1%未満
胸やけ、腹部膨満感、下血
11. 中枢神経
頻度不明
痙攣等の神経症状
12. 菌交代症
0.1~5%未満
カンジダ症
13. ビタミン欠乏症
頻度不明
ビタミンK欠乏症状、ビタミンB群欠乏症状注3)
14. その他
0.1~5%未満
意識レベル低下、めまい、不眠、頭痛、関節痛、CK(CPK)上昇、クレアチニン上昇、BUN上昇、アンモニア上昇、低カリウム血症、クロール減少、蛋白尿、尿中ブドウ糖陽性、尿中ウロビリン陽性
15. その他
0.1%未満
動悸、発汗、胸内苦悶感、胸部痛、背部異常感、悪寒、総蛋白減少、アルブミン低下、血糖値低下
注3)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
高齢者への投与
高齢者には次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
(1)
高齢者では一般に生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすいので、患者の状態を十分に観察し、例えば2.25gの投与から開始するなど慎重に投与すること。
(2)
高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
2.
動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されているので、授乳中の婦人に投与する場合には授乳を中止させること。
小児等への投与
1.
低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(国内における使用経験がない)。
2.
乳・幼児(2歳未満)については下痢、軟便が発現しやすいので慎重に投与すること。
〔下痢・軟便の副作用発現率は2歳未満で57.7%(15例/26例)、2歳以上6歳未満で40.6%(13例/32例)であった〕
臨床検査結果に及ぼす影響
1.
本剤の投与により、ベネディクト試薬、フェーリング試薬等の還元法による尿糖検査では、偽陽性を呈することがあるので注意すること。
2.
直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。
過量投与
過量投与により、痙攣等の神経症状、高ナトリウム血症を起こすことがある。特に腎機能障害患者ではこのような症状があらわれやすい。なお、本剤の血中濃度は、血液透析により下げることができる。
**,*適用上の注意
1. 調製方法:
(1)
用時、下室の日局生理食塩液に溶解し、点滴静注すること(「取扱い上の注意」の項参照)。
(2)
本剤の使用にあたっては、完全に溶解したことを確認すること。
(3)
溶解後は速やかに使用すること。
(4)
アミノグリコシド系抗生物質(トブラマイシン等)の混注により、アミノグリコシド系抗生物質の活性低下をきたすので、本剤と併用する場合にはそれぞれ別経路で投与すること。
(5)
残液は決して使用しないこと。
2. 調製時:
(1) 配合変化10)
1)
下記製剤と配合すると、不溶物が析出することがあるので、配合しないこと。
ジェムザール注射用1g、サンラビン点滴静注用250mg、ユニカリックL輸液、ユニカリックN輸液、フェジン静注40mg
2)
下記製剤と配合すると、3時間後で著しい力価の低下を起こすことがあるので、配合しないこと。
アミゼットB輸液、キドミン輸液、フトラフール注400mg、5-FU注250協和、ネオフィ