生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。]
過量投与
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読むこと。
適用上の注意
1. 投与経路
(1)
経口投与が困難な場合や、緊急の場合、また、経口投与で効果が不十分と考えられる場合にのみ使用すること。なお、経口投与が可能で効果が十分と判断された場合には、速やかに経口投与にきりかえること。
(2)
投与経路は静脈内注射を原則とすること。
2. 投与方法
(1)
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
1)
筋肉内注射は、やむを得ない場合にのみ、必要最少限に行うこと。なお、特に同一部位への反復注射は行わないこと。
2)
神経走行部位を避けるよう注意すること。
3)
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
(2)
急速に静脈内に注射した場合、あるいは細い静脈内に注射した場合には、血栓性静脈炎を起こすおそれがある。
(3)
動脈内に注射した場合には、末梢の壊死を起こすおそれがあるので、動脈内には絶対に注射しないこと。
3. 投与部位
静脈内注射時に血管痛が、また、筋肉内注射時に注射部痛、硬結がみられることがある。
4. 配合変化
他の注射液と混合又は希釈して使用しないこと。
その他の注意
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
薬効薬理
1. 馴化、鎮静作用
大脳辺縁系に特異的に作用し1,2)、正常な意識・行動に影響をおよぼすことなく、馴化、鎮静作用をあらわす。
●粗暴猿、闘争マウスに対する馴化作用3)
●ラット3)、ウサギ4)における条件刺激に対する回避行動の抑制作用
●中隔野損傷ラットの興奮に対する鎮静作用3)
2. 筋弛緩作用
主として脊髄反射を抑制することにより5)筋の過緊張を緩解する。
●マウス傾斜板法、除脳硬直ネコ3)
3. 抗痙攣作用
ストリキニーネ痙攣、メトラゾール痙攣、電気ショック痙攣に対して抗痙攣作用を示す(マウス)。3)
4. 子宮筋弛緩作用
子宮筋に作用して、子宮筋の異常緊張を除去する(マウス摘出子宮、ヒト子宮)。6)
有効成分に関する理化学的知見
化学構造式
一般名
ジアゼパム(Diazepam)〔JAN〕
化学名
7-Chloro-1-methyl-5-phenyl-1,3-dihydro-2H-1,4-benzodiazepin-2-one
分子式
C16H13ClN2O
分子量
284.74
融点
130~134℃
性状
ジアゼパムは白色~淡黄色の結晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。アセトンに溶けやすく、無水酢酸又はエタノール(95)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
取扱い上の注意
【注意】
本品は「ワンポイントカットアンプル」を使用しているので、ヤスリを用いず、アンプル枝部のマーク(白)の反対方向に折り取ること。
包装
5mg ・ 1mL : 10管
10mg ・ 2mL : 10管
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
Arrigo,A.et al.: Arch.Intern.Pharmacodyn.,154 : 364,1965.
2)
Brockmann,A.W.: Arch.Pharm.,299 : 229,1966.
3)
Randall,L.O.et al.: Curr.Ther.Res.Clin.Exp.,3 : 405,1961.
4)
宇根岡啓基 : 脳と神経,21 : 129,1969.
5)
Ngai,S.H.et al.: J.Pharmacol.Exp.Therap.,153 : 344,1966.
6)
井上正二 他 : 診療と新薬,2 : 979,1965.
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武田テバ薬品株式会社
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