.5
(14.2) 60.1
(17.0) 89.9
(30.6)
tmax
(h) 3.0
(1.0-6.0) 2.5
(0.5-4.0) 0.8
(0.5-2.0)
t1/2
(h) 4.09
(0.94) 4.37
(0.41) 5.41
(1.08)
AUC0-∞及びCmax:幾何平均値(標準偏差)、tmax:中央値(範囲)、t1/2:算術平均値(標準偏差)
臨床成績
1. 国内外臨床試験
国内外で実施された第II相試験及び第III相試験の概要を示し、これらの試験におけるACR20%改善率(ACR20)、ACR50%改善率(ACR50)及びACR70%改善率(ACR70)を表に示す。国内外で実施されたいずれの試験においても本剤5mg 1日2回投与群はプラセボ群と比較して、症状・徴候の改善効果の指標であるACR20について統計学的な有意差が認められた(p<0.05)。
(1) 国内第II相二重盲検比較試験(メトトレキサート併用、A3921039試験)35)
メトトレキサートで効果不十分な日本人活動性関節リウマチ患者136例を対象に、3ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ1、3、5、10mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ:メトトレキサート併用下)を実施した。主要評価時点は投与後3ヵ月時であった。
(2) 国内第II相二重盲検比較試験(単剤、A3921040試験)36)
1剤以上のDMARDで効果不十分な日本人活動性関節リウマチ患者317例を対象に、3ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ1、3、5、10、15mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ)を実施した。主要評価時点は投与後3ヵ月時であった。
(3) 外国第II相二重盲検比較試験(単剤、A3921035試験)37)
1剤以上のDMARDで効果不十分な外国人活動性関節リウマチ患者384例を対象に、6ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ1、3、5、10、15mg 1日2回投与注)、アダリムマブ40mg隔週投与もしくはプラセボ)を実施した。主要評価時点は投与後3ヵ月時であった。
(4) 外国第III相二重盲検比較試験(メトトレキサート併用、A3921032試験)38)
TNF阻害剤で効果不十分な外国人活動性関節リウマチ患者399例を対象に、6ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ5、10mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ:メトトレキサート併用下)を実施した。主要評価時点は投与後3ヵ月時であった。
(5) 外国第III相二重盲検比較試験(単剤、A3921045試験)39)
1剤以上のDMARDで効果不十分な外国人活動性関節リウマチ患者610例を対象に、6ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ5、10mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ)を実施した。主要評価時点は投与後3ヵ月時であった。
(6) 外国第III相二重盲検比較試験(DMARD併用、A3921046試験)40)
1剤以上のDMARDで効果不十分な外国人活動性関節リウマチ患者792例を対象に、12ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ5、10mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ:DMARD併用下)を実施した。主要評価時点は投与後6ヵ月時であった。
(7) 外国第III相二重盲検比較試験(メトトレキサート併用、A3921064試験)41)
メトトレキサートで効果不十分な外国人活動性関節リウマチ患者717例を対象に、12ヵ月間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ5、10mg 1日2回投与注)、アダリムマブ40mg隔週投与もしくはプラセボ:メトトレキサート併用下)を実施した。主要評価時点は投与後6ヵ月時であった。
(表5参照)
2. 国際共同試験42)
メトトレキサートで効果不十分な活動性関節リウマチ患者(全集団797例、うち日本人118例を含む)を対象に、2年間のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験(トファシチニブ5、10mg 1日2回投与注)もしくはプラセボ:メトトレキサート併用下)を実施した。全体及び日本人集団のトファシチニブ5mg 1日2回投与群及びプラセボ群における投与後6ヵ月時のACR20、ACR50、ACR70及び手足のX線スコア(van der Heijde Modified Total Sharp Score;mTSS)のベースラインからの平均変化量を表に示す。試験全体集団の本剤5mg 1日2回投与群はプラセボ群と比較して、症状・徴候の改善効果の指標であるACR20について統計学的な有意差が認められ(p<0.0001)、関節破壊進展防止効果の指標であるmTSSのベースラインからの平均変化量については統計学的な有意差は認められなかった(p=0.0792)。
(表6参照)
3. 臨床試験における悪性腫瘍発現頻度
国内外で実施された最長1年間の比較試験5試験において、本剤を3030例(2098人・年)、プラセボを681例(203人・年)に投与した結果、プラセボ群では悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現はなかったが、本剤群では13例に発現した。曝露量あたりの悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率は、本剤5mg 1日2回投与を受けたRA患者で0.55/100人・年(95%信頼区間:0.23~1.33、発現率:0.4%<5/1216例>)、本剤10mg 1日2回投与注)を受けたRA患者で0.88/100人・年(95%信頼区間:0.44~1.76、発現率:0.7%<8/1214例>)であり、10mg 1日2回投与群で高かった。
国内外で実施された複数の臨床試験において、65例の悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)が本剤投与群で発現し、時期別の発現状況は表のとおりであった。
また、本剤の投与を受けたRA患者において、リンパ腫の発現が報告されている。外国で実施された腎移植患者を対象とした臨床試験において、複数の免疫抑制剤併用下で、シクロスポリンを投与した群のリンパ腫の発現率は0%(0/111例)であるのに対して、本剤を投与した群でEBウイルス関連のリンパ腫の発現率は2.3%(5/218例、非ホジキンリンパ腫4例、ホジキンリンパ腫1例)であった。
(表7参照)
表5
投与群 ACR20 ACR50 ACR70
A3921039試験(メトトレキサート併用、3ヵ月時)
プラセボ