とした無作為化盲検比較試験(対照薬:プラセボ点眼液)において、タプロス点眼液0.0015%の眼圧下降値は4.0mmHg(95%信頼区間3.5~4.5mmHg)であり、対照薬に比し有意な眼圧下降を認めた。4)
眼圧値の比較(mmHg)
ベースライン
タプロス点眼液0.0015%(n=48):17.7±1.3
プラセボ(n=42):17.8±1.5
治療期終了時(4週後または中止時)
タプロス点眼液0.0015%(n=48):13.8±2.1
プラセボ(n=42):16.4±2.2
眼圧変化値
タプロス点眼液0.0015%(n=48):-4.0±1.7
プラセボ(n=42):-1.4±1.8
平均値の群間差(タプロス点眼液0.0015%-プラセボ)
-2.60
平均値の差の95%信頼区間
-3.35~-1.85
P値(t検定)
<0.001
(平均値±標準偏差)
3.
正常眼圧緑内障を含む開放隅角緑内障又は高眼圧症患者351例を対象とした長期点眼試験において、タプロス点眼液0.0015%の眼圧下降値は52週を通して4.9~5.7mmHgであり、長期間継続した症例における眼圧下降作用は安定して推移していた。そのうち、高眼圧群※での眼圧下降値は52週を通して6.0~6.9mmHg、低眼圧群※では3.4~4.0mmHgであった。5)
※高眼圧群はベースラインの眼圧が22~34mmHg、低眼圧群は16~21mmHgの被験者
薬効薬理
1. 眼圧下降作用6)
サルに0.00002%~0.005%のタフルプロスト点眼液を単回点眼したとき、濃度依存的な眼圧下降作用が認められ、この作用は0.0005%以上の濃度で基剤点眼群に比し有意であった。同じくサルに対し0.001%~0.005%のタフルプロスト点眼液を1日1回5日間反復点眼したとき、すべての用量において点眼期間中安定した眼圧下降が持続し、作用の減弱は認められなかった。
2. 作用機序6)
活性代謝物であるタフルプロストカルボン酸体は、プロスタノイドFP受容体に対して高い親和性(Ki=0.40nM)を示した。サルを用いて、0.005%タフルプロスト点眼液を1日1回3~5日間反復点眼したときの房水動態をフルオロフォトメトリー法、Two-level constant pressure perfusion法及び125I-131I標識アルブミン灌流法により検討したところ、房水産生量に変化は認められず、ぶどう膜強膜流出量を有意に増大させた。
3. 眼血流に対する作用
(1)
ウサギにタプロス点眼液0.0015%を1日1回28日間反復点眼し、レーザースペックル法で測定したところ、視神経乳頭部組織血流量の有意な増加が認められた。7)
(2)
健康成人にタプロス点眼液0.0015%を単回点眼したとき、傍視神経乳頭網膜動脈の血流速度及び傍視神経乳頭網膜の組織血流量の有意な増加が認められた。8)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
タフルプロスト(Tafluprost)
化学名
1-Methylethyl (5Z)-7-{(1R,2R,3R,5S)-2-[(1E)-3,3-difluoro-4-phenoxy-1-butenyl]-3,5-dihydroxycyclopentyl}-5-heptenoate
構造式
分子式
C25H34F2O5
分子量
452.53
性状
無色~淡黄色の粘性液体である。
エタノール、ジエチルエーテル又はアセトニトリルに極めて溶けやすく、水にほとんど溶けない。
取扱い上の注意
アルミピロ包装開封後は、添付の遮光用投薬袋に入れて2~8℃で保存し、6ヵ月以内に使用すること。室温で保存した場合には、1ヵ月以内に使用すること。
なお、アルミピロ包装を開封した製品から先に使用すること。
(タプロスミニ点眼液0.0015%のみ)
包装
タプロス点眼液0.0015%:
プラスチック点眼容器 2.5mL×5本、2.5mL×10本
タプロスミニ点眼液0.0015%:
プラスチック点眼容器 0.3mL×30本
(アルミピロ1袋10本入り×3袋)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
Safety, tolerability, pharmacokinetics and pharmacodynamics of AFP-168 (0.0025% and 0.005%) eye drops after dosing for one week. A phase I, active-and placebo-controlled parallel study in healthy Japanese male volunteers,参天製薬(株)社内資料 〔60765〕
2)
Fukano Y. et al.:J. Ocul. Pharmacol. Ther. 27,251(2011) 〔60766〕
3)
桑山泰明他:あたらしい眼科25,1595(2008) 〔60767〕
4)
桑山泰明他:日本眼科学会雑誌114,436(2010) 〔60768〕
5)
0.0015%DE-085点眼液の開放隅角緑内障又は高眼圧症を対象としたオープンラベルによる長期点眼試験-第III相-,参天製薬(株)社内資料 〔60769〕
6)
Takagi Y. et al.:Exp. Eye Res. 78,767(2004) 〔60134〕
7)
Akaishi T. et al.:J. Ocul. Pharmacol. Ther. 26,181(2010) 〔60770〕
8)
0.0015%DE-085(タフルプロスト)点眼液の健康成人男性を対象とした臨床薬理試験-眼血流動態を指標とした検討-,参天製薬(株)社内資料 〔60771〕
文献請求先
文献請求先・製品に関するお問い合わせ先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
参天製薬株式会社 医薬事業部 医薬情報室
〒533-8651(個別郵便番号)大阪市東淀川区下新庄3-9-19
TEL 0120-921-839 06-6321-7056
受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日を除く)
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
参天製薬株式会社
大阪市北区大深町4-20
保険適用(給付上)の注意
タプロスミニ点眼液0.0015%は、以下の患者に使用した場合に限り算定するものであること。
1. ベンザ