なかった。
(2) 糞便中への排泄
ラットにポリスチレンスルホン酸ナトリウムを1.1g/匹経口投与し、糞便中の排泄量を測定した結果、24時間後に75.4%、48時間後に95.1%の排泄を認めた。
臨床成績の表
(参考)ケイキサレート散の疾患別有効率
疾患名 経口(投与経路)
慢性腎不全による高カリウム血症 92.3(239/258)
急性腎不全による高カリウム血症 81.5(22/27)
計 91.6(261/285)
有効率%(有効症例数/延症例数)
薬効薬理
1. カリウム交換容量6),7)及び血清カリウム値低下作用8),9)
(1)
ポリスチレンスルホン酸ナトリウムのカリウム交換容量を測定すると、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム1g当り2.81~3.45mEqのカリウムと交換する(日局)。また、生体内ではアンモニア、マグネシウム、有機酸、燐脂蛋白などの他の陽イオンとも結合するためポリスチレンスルホン酸ナトリウム1g当り約1mEqのカリウムと交換する。
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム1g当りのナトリウム含有量は、約100mg(4.4mEq)である(in vitro)。
(2)
ケイキサレート散を高カリウム血症の急性及び慢性腎不全患者に、経口投与したところ、血清カリウム値低下作用が認められ、高カリウム血症により悪化していた心電図所見も好転した。
また慢性腎不全で人工透析を受けている患者にケイキサレート散を併用すると、透析前の血清カリウム値が低下し、透析前後における血清カリウム値の変動幅を小さくできた。
2. 生物学的同等性試験10)
(1) 両腎摘出ラットにおける薬力学的同等性試験
本剤と、その含有量に相当するケイキサレート散を、高カリウム血症モデルである両腎摘出ラットに2日間、計5回経口投与した結果、両剤の血清カリウム値低下作用は同等であった。
(2) カリウム交換容量比較試験
本剤と、その含有量に相当するケイキサレート散のカリウム交換容量を、in vitro (KCl溶液)で比較した結果、同等であった。
有効成分に関する理化学的知見
構造式
不規則に入り乱れた複雑な立体構造を有するが、次のような一般構造式で示される。
一般名
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
(Sodium Polystyrene Sulfonate)
化学名
benzene,ethenyl-,homopolymer sulfonated,sodium salt
性状
本品は黄褐色の粉末で、におい及び味はない。
本品は水、エタノール(95)、アセトン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
取扱い上の注意
1.
本剤は、2包でポリスチレンスルホン酸ナトリウム5g(ケイキサレート散1包)に相当する。また、本剤1.308gがポリスチレンスルホン酸ナトリウム1gに相当する。
2.
本剤は内服専用剤であるため、注腸投与しないこと。
3.
誤用に注意し、小児の手のとどかない所に保管すること。
包装
3.27g×84包(2包×42)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
E.T.Schroeder:Gastroenterology ,56(5),868,1969
2)
P.C.Fernandez et al :N.Engl.J.Med.,286(1),23,1972
3)
H.A.Ziessman et al:South.Medical J.,69(4),497,1976
4)
A.Rashid et al :Am.Surg.Pathol.,21(1),60,1997
5)
B.B.Gerstman et al :Am.J.Kidney Dis.,20(2),159,1992
6)
第十六改正 日本薬局方解説書
7)
R.B.Flinn et al :N.Engl.J.Med.,264(3),111,1961
8)
柴垣昌功ほか:medicina,6(12),1388,1969
9)
高須照夫:日本臨牀,28(7),1941,1970
10)
畔取政行ほか:ケイキサレートドライシロップ76%とケイキサレート散の同等性試験(鳥居薬品社内資料)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても、下記にご請求ください。
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〒103-8439 東京都中央区日本橋本町3-4-1
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