薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
機序・危険因子
本剤のCYP1A2阻害作用によりこれらの薬剤の代謝が抑制される。
薬剤名等
*CYP2D6の基質(メトプロロール、アミトリプチリン等)
臨床症状・措置方法
CYP2D6の基質と併用する場合、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
機序・危険因子
本剤のCYP2D6阻害作用によりこれらの薬剤の代謝が抑制される。
薬剤名等
アンチピリン、ワルファリン
臨床症状・措置方法
他のインターフェロン製剤との併用で上記薬剤の血中濃度が高まることが報告されているので注意すること。
機序・危険因子
肝臓での各種医薬品の代謝を抑制することがある。
薬剤名等
ジドブジン
臨床症状・措置方法
他のインターフェロン製剤との併用で骨髄機能抑制作用が増強され、白血球減少等の血球減少が増悪することがある。
機序・危険因子
作用機序は不明であるが、ともに骨髄機能抑制作用を有するためと考えられている。
薬剤名等
免疫抑制療法
臨床症状・措置方法
他のインターフェロン製剤との併用で移植患者(腎・骨髄移植等)における免疫抑制療法の効果が弱まることがある。
機序・危険因子
移植片に対する拒絶反応が誘発されると考えられている。
副作用
副作用等発現状況の概要
**,*C型慢性肝炎を対象とした国内臨床試験におけるリバビリンとの併用において、安全性評価の対象となった332例全例に副作用が認められた。主な副作用は、発熱(95.5%)、倦怠感(93.4%)、頭痛(88.6%)等であり、臨床検査値の異常は、リンパ球数減少(96.7%)、白血球数減少(95.8%)、好中球数減少(87.3%)、ヘモグロビン減少(85.5%)、赤血球数減少(79.8%)等であった。(C型慢性肝炎に関する一部効能追加承認時)
C型代償性肝硬変を対象とした国内臨床試験におけるリバビリンとの併用において、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)1.0μg/kgで投与が開始された102例全例に副作用が認められた。主な副作用は、発熱(93.1%)、倦怠感(88.2%)、頭痛(80.4%)等であり、臨床検査値の異常は、白血球数減少(91.2%)、ヘモグロビン減少(89.2%)、リンパ球数減少(87.3%)、好中球数減少(85.3%)、赤血球数減少(84.3%)、ヘマトクリット減少(80.4%)、血小板数減少(63.7%)等であった。(「C型代償性肝硬変」効能追加承認時)
ステージII及びIIIの悪性黒色腫を対象とした国内臨床試験において、安全性評価の対象となった9例全例に副作用が認められた。主な副作用は、発熱(9/9例)、好中球数減少(9/9例)、白血球数減少(9/9例)、ALT(GPT)増加(8/9例)、AST(GOT)増加(8/9例)、関節痛(8/9例)、悪寒(6/9例)、倦怠感(6/9例)、血小板数減少(5/9例)、体重減少(5/9例)、筋肉痛(5/9例)等であった。(「悪性黒色腫」効能追加承認時)
ステージIIIの悪性黒色腫を対象とした海外臨床試験において、安全性評価の対象となった608例全例に有害事象注)が認められた。主な有害事象は、疲労(94%)、発熱(75%)、頭痛(70%)、食欲不振(69%)、筋肉痛(68%)、悪心(64%)、悪寒(63%)、注射部位反応(62%)、うつ病(59%)、関節痛(51%)等であった。
注)本試験では有害事象と本剤の因果関係に関する情報を収集しなかったため、副作用は集計されていない。(「悪性黒色腫」効能追加承認時)
C型慢性肝炎を対象とした製造販売後調査等におけるリバビリンとの併用において、安全性評価の対象となった1,649例中1,440例(87.3%)に副作用が認められた。主な副作用は貧血(27.8%)、発熱(24.3%)、倦怠感(13.2%)、不眠症(10.6%)、そう痒症(10.4%)等であり、臨床検査値の異常は、白血球数減少(51.7%)、好中球数減少(38.8%)、ヘモグロビン減少(37.8%)、血小板数減少(37.5%)、赤血球数減少(28.7%)、ヘマトクリット減少(25.9%)等であった。(「C型慢性肝炎」再審査終了時)
以下の副作用のうち、海外報告又はインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)とリバビリンの併用により発現した副作用については頻度不明とした。[頻度はC型慢性肝炎及びC型代償性肝硬変の効能・効果(リバビリン併用)における頻度である。なお、悪性黒色腫における副作用としての頻度は、海外臨床試験では有害事象と本剤の因果関係の情報を収集しておらず、すべて頻度不明である。]
重大な副作用
1. 間質性肺炎(1%未満)、肺線維症、肺水腫(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状、また、胸部X線異常があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には直ちに連絡するよう患者に対し注意を与えること。なお、他のインターフェロン アルファ製剤において、間質性肺炎は小柴胡湯との併用例で多く報告されているため、併用を避けること。
2. 抑うつ・うつ病(5~10%未満)、自殺企図、躁状態(1%未満)、攻撃的行動(頻度不明)
観察を十分に行い、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
3. 貧血注1)[赤血球減少(250万/mm3未満)(1~5%未満)、ヘモグロビン減少(8g/dL未満)(1%未満)、ヘモグロビン減少(8以上9.5g/dL未満)(10%以上)、ヘモグロビン減少(9.5以上11g/dL未満)(10%以上)]
定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(2,000/mm3未満)(10%以上)、顆粒球減少(1,000/mm3未満)(61.9%)
定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5. 血小板減少(50,000/mm3未満)(1~5%未満)
定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 再生不良性貧血、汎血球減少(頻度不明)
骨髄機能の抑制による再生不良性貧血の発現を含む高度な血球減少が報告されているので、定期的に臨床検査(血液検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認めら