なるため、用法・用量を遵守すること。
2.
1回に本剤の全量を使用すること。
3.
本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。また、本剤による治療開始後、医師により適用が妥当と判断された患者については、自己投与も可能である。(「重要な基本的注意」の項参照)
4.
注射部位反応が報告されているので、投与毎に注射部位を変えること。(「重要な基本的注意」及び「適用上の注意」の項参照)
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
感染症を合併している患者又は感染症が疑われる患者[感染症が悪化するおそれがある。](「重要な基本的注意」の項参照)
2.
結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部X線上結核治癒所見のある患者)[結核を活動化させる可能性が否定できないので、胸部X線検査等を定期的に行うなど、結核症状の発現に十分注意すること。](「重要な基本的注意」の項参照)
3.
易感染性の状態にある患者[感染症を誘発するおそれがある。]
4.
間質性肺炎の既往歴のある患者[間質性肺炎が増悪又は再発することがある。](「重大な副作用」の項参照)
5.
腸管憩室のある患者(「重大な副作用」の項参照)
6.
白血球減少、好中球減少、血小板減少のある患者[白血球減少、好中球減少、血小板減少が更に悪化するおそれがある。](「重大な副作用」の項参照)
重要な基本的注意
1.
**アナフィラキシーショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、適切な薬物治療(アドレナリン、副腎皮質ステロイド薬、抗ヒスタミン薬等)や緊急処置を直ちに実施できるようにしておくこと。異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること。
2.
本剤投与により、投与時反応(発熱、悪寒、嘔気、嘔吐、頭痛、発疹等)が発現する可能性があるため、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合は、適切な処置を行うこと。
3.
本剤投与後、注射部位反応(紅斑、そう痒感、血腫、腫脹、出血、疼痛等)が発現することが報告されていることから、投与にあたっては、注射部位反応の発現に注意し、必要に応じて適切な処置を行うこと。
4.
感染症を合併している患者に本剤を投与することにより、感染症が重篤化するおそれがあるため、下記の点に留意すること。
(1)
投与開始に際しては、肺炎等の感染症の有無を確認すること。なお、関節リウマチの臨床症状(発熱、けん怠感、リンパ節腫脹等)は感染症の症状と類似しているため、鑑別を十分に行うこと。
(2)
易感染性の状態では、日和見感染が顕在化するおそれがあることから、投与を避けることが望ましい。なお、リンパ球数減少が遷延化した場合(目安として500/μL)は、投与を開始しないこと。
(3)
感染症を合併している場合は感染症の治療を優先すること。
5.
*抗リウマチ生物製剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。B型肝炎ウイルスキャリアの患者及び既往感染者に本剤を投与する場合は、最新のB型肝炎治療ガイドラインを参考に肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。
6.
本剤投与により、急性期反応(発熱、CRP増加等)、感染症状が抑制され、感染症発見が遅れる可能性があるため、急性期反応が認められないときでも、白血球数、好中球数を定期的に測定し、これらの変動及び喘鳴、咳嗽、咽頭痛等の症状から感染症が疑われる場合には、胸部X線、CT等の検査を実施し適切な処置を行うこと。また、呼吸器感染のみならず皮膚感染や尿路感染等の自他覚症状についても注意し、異常が見られる場合には、速やかに担当医師に相談するよう、患者を指導すること。
7.
本剤投与に先立って結核に関する十分な問診(結核の既往歴、結核患者との濃厚接触歴等)及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。以下のいずれかの患者には、原則として本剤の投与開始前に適切に抗結核薬を投与すること。
(1)
胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者
(2)
結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者
(3)
インターフェロン-γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者
(4) 結核患者との濃厚接触歴を有する患者
本剤投与中は、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、患者に対し、結核を疑う症状が発現した場合(持続する咳、発熱等)には速やかに担当医師に連絡するよう説明すること。なお、結核の活動性が確認された場合は本剤を投与せず、結核の治療を優先すること。
8.
本剤投与中は、生ワクチン接種により感染するおそれがあるので、生ワクチン接種は行わないこと。
9.
臨床試験において胸膜炎(感染症が特定できなかったものを含む)が報告されている。治療期間中に胸膜炎(所見:胸水貯留、胸部痛、呼吸困難等)が認められた場合には、その病因を十分に鑑別し、感染症でない場合も考慮して適切な処置を行うこと。
10.
総コレステロール値、トリグリセリド値、LDLコレステロール値の増加等の脂質検査値異常があらわれることがあるので、投与開始3カ月後を目安に、以後は必要に応じて脂質検査を実施し、臨床上必要と認められた場合には、高脂血症治療薬の投与等の適切な処置を考慮すること。
11.
肝障害を起こす可能性のある薬剤と併用する場合や活動性肝疾患又は肝障害の患者に投与する場合には、トランスアミナーゼ値上昇に注意するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと(「その他の注意」の項参照)。
12.
臨床試験において心障害が認められていることから、患者の状態を十分に観察し、必要に応じて心電図検査、血液検査、胸部エコー等を実施すること。心疾患を合併している患者に投与する際は、定期的に心電図検査を行いその変化に注意すること。
13.
本剤と他の抗リウマチ生物製剤の併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避けること。また、他の抗リウマチ生物製剤から本剤に切り替える際には、感染症