れた。
血清中トシリズマブ濃度推移は初回投与8週から14週の範囲で定常状態となったと考えられ、血清中トシリズマブ濃度(投与直前値)は57.4μg/mL(初回投与18週後、例数:13)であった。
低体重、低身長及び低年齢のいずれかの因子を有する患者において、血清中トシリズマブ濃度の消失速度が大きくなることがあった。
(5) キャッスルマン病患者における薬物動態
反復投与試験15)
キャッスルマン病患者28例を対象に、8mg/kgを2週間隔で8回反復投与した(1時間点滴静注)。
血清中トシリズマブ濃度は8回目投与直前値で36.6±17.5μg/mLであり、初回投与以降上昇していた。初回投与後6回目投与までT1/2及びMRTは延長したが、投与6回目以降はほぼ一定の値を示した(表5)。
2. 排泄9)
健康成人男性5例を対象に、0.15、0.50、1.0、2.0mg/kgを1時間点滴静注したとき、いずれの投与量においてもトシリズマブは尿中に排泄されず、トシリズマブの主消失クリアランスは腎外クリアランスであることが示された。
注)本剤の承認用量は1回8mg/kgである(「用法・用量」の項参照)。
薬物動態の表
表1 単回投与時の薬物動態パラメータ
投与量
(mg/kg) |
Cmax
(μg/mL) |
AUCfinite
(hr・μg/mL) |
T1/2
(hr) |
CLtotal
(mL/hr/kg) |
MRT
(hr) |
Vdss
(mL/kg) |
0.15 |
2.4±0.6 |
11±6 |
17±16 |
3.8±2.3 |
25±22 |
63.4±16.6 |
0.50 |
8.5±1.2 |
285±73 |
33±4 |
1.3±0.2 |
47±5 |
58.4±7.1 |
1.0 |
19.5±2.7 |
1009±222 |
49±5 |
0.8±0.1 |
69±8 |
57.3±10.9 |
2.0 |
37.6±8.8 |
2532±569 |
74±9 |
0.6±0.2 |
107±16 |
65.9±8.3 |
(例数:5、平均値±SD)
表2 関節リウマチ患者における反復投与時の薬物動態パラメータ
投与回数 |
投与量
(mg/kg) |
C1hr
(μg/mL) |
AUCfinite
(hr・μg/mL) |
T1/2
(hr) |
CLtotal
(mL/hr/kg) |
MRT
(hr) |
Vdss
(mL/kg) |
1 |
2 |
43.6±10.1 |
3440±823 |
74±18 |
0.5±0.2 |
107±25 |
55.0±13.0 |
1 |
4 |
49.0±12.6 |
4663±2185 |
97±50 |
0.9±0.5 |
138±68 |
102±24.0 |
1 |
8 |
82.5±32.4 |
10661±4070 |
160±34 |
0.6±0.2 |
227±46 |
137±31.6 |
3 |
2 |
27.9±12.3 |
3014±1070 |
87±18 |
0.5±0.1 |
140±26 |
70.7±13.5&nb |