たとの報告がある。併用する場合には、患者の状態に注意し、食道炎や肺陰影等が出現した場合には、本剤の投与及び放射線照射を直ちに中止し、適切な処置を行うこと。
(2)骨髄抑制等を増強することがあるので、併用する場合には、患者の状態を観察しながら、本剤を減量するか又は投与間隔を延長すること。
機序・危険因子
(1)機序は不明であるが、動物試験(マウス)でパクリタキセルによる放射線感受性増加が認められている。
(2)骨髄抑制等の予想される副作用項目が重複している。
2. 薬剤名等
抗悪性腫瘍剤
臨床症状・措置方法
併用により骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には、患者の状態を観察しながら、減量するか又は投与間隔を延長すること。
機序・危険因子
骨髄抑制等の予想される副作用が重複している。
3. 薬剤名等
シスプラチン
臨床症状・措置方法
(1)併用時、パクリタキセルをシスプラチンの後に投与した場合、逆の順序で投与した場合より骨髄抑制が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には、本剤をシスプラチンの前に投与すること。
(2)併用により末梢神経障害が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には、患者の状態を観察しながら、減量するか又は投与間隔を延長すること。
機序・危険因子
(1)パクリタキセルをシスプラチンの後に投与した場合、パクリタキセルのクリアランスが低下し、パクリタキセルの血中濃度が上昇する。
(2)末梢神経障害が予想される副作用として重複している。
4. 薬剤名等
ドキソルビシン塩酸塩
臨床症状・措置方法
(1)併用時、パクリタキセルをドキソルビシンの前に投与した場合、逆の順序で投与した場合より骨髄抑制が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には、本剤をドキソルビシンの後に投与すること。
(2)併用により心毒性が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には、患者の状態を観察しながら、減量するか又は投与間隔を延長すること。
機序・危険因子
(1)パクリタキセルをドキソルビシンの前に投与した場合、ドキソルビシンのクリアランスが低下し、ドキソルビシンの血中濃度が上昇する。
(2)胆汁排泄の競合により、ドキソルビシン及びその代謝物であるドキソルビシノールの血中濃度が上昇する。
5. 薬剤名等
ビタミンA、アゾール系抗真菌剤(ミコナゾール等)、マクロライド系抗生剤(エリスロマイシン等)、ステロイド系ホルモン剤(エチニルエストラジオール等)、ジヒドロピリジン系カルシウムチャンネルブロッカー(ニフェジピン等)、シクロスポリン、ベラパミル塩酸塩、キニジン硫酸塩水和物、ミダゾラム、ラパチニブトシル酸塩水和物
臨床症状・措置方法
併用により骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には、患者の状態を観察しながら、減量するか又は投与間隔を延長すること。
機序・危険因子
併用薬剤がCYP2C8、CYP3A4等を阻害し、パクリタキセルの代謝が阻害され、パクリタキセルの血中濃度が上昇する。
副作用
副作用等発現状況の概要
※※<副作用概要(効能追加時)>
胃癌の国内第II相試験における副作用の発現率は100%(55/55例)であり、主な副作用は脱毛(94.5%)、末梢神経障害(92.7%)、白血球減少(85.5%)、好中球減少(78.2%)、関節痛(65.5%)、筋肉痛(63.6%)、発疹(54.5%)、食欲不振(52.7%)、貧血(38.2%)、リンパ球減少(38.2%)、悪心(38.2%)、ALT(GPT)上昇(36.4%)、AST(GOT)上昇(34.5%)、口内炎(32.7%)であった。
非小細胞肺癌の国際共同第III相試験(日本人72例を含む)における副作用の発現率は91.2%(469/514例)であり、主な副作用は好中球減少(59.1%)、脱毛(55.8%)、貧血(48.8%)、末梢神経障害(45.5%)、血小板減少(44.7%)であった。
乳癌の使用成績調査(全例調査)における副作用の発現率は92.8%(867/934例)であり、主な副作用は白血球減少(64.8%)、末梢神経障害(63.7%)、好中球減少(56.2%)、貧血(31.0%)、筋肉痛(14.9%)、血小板減少(13.1%)、関節痛(12.7%)であった。
膵癌の国内第I/II相試験における副作用の発現率は100%(34/34例)であり、主な副作用は、血小板減少(88.2%)、脱毛(88.2%)、好中球減少(85.3%)、白血球減少(82.4%)、末梢神経障害(76.5%)、貧血(61.8%)、食欲減退(55.9%)、悪心(44.1%)、発疹(41.2%)、ALT(GPT)上昇(35.3%)、倦怠感(35.3%)、下痢(32.4%)であった。
膵癌の海外第III相試験における副作用の発現率は95.7%(403/421例)であり、主な副作用は疲労226例(53.7%)、脱毛211例(50.1%)、悪心207例(49.2%)、末梢神経障害206例(48.9%)、貧血194例(46.1%)、好中球減少193例(45.8%)、下痢156例(37.1%)、血小板減少149例(35.4%)、末梢性浮腫141例(33.5%)、嘔吐133例(31.6%)であった。
重大な副作用
注2)
1. ※※白血球減少などの骨髄抑制:
好中球減少(55.9%)、白血球減少(46.2%)、リンパ球減少(3.3%)、貧血[ヘモグロビン減少(39.7%)、ヘマトクリット値減少(1.1%)、赤血球減少(1.1%)等]、血小板減少(27.6%)、汎血球減少(0.4%)等があらわれることがあるので、末梢血液の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、骨髄抑制の持続により、発熱性好中球減少症等の感染症の併発が報告されている。
2. ※※感染症:
好中球減少の有無にかかわらず敗血症(0.8%)等の感染症があらわれ、死亡に至る例が報告されている。本剤投与後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
3. ※※末梢神経障害、麻痺:
しびれなどの末梢神経障害(57.4%)、麻痺(0.1%)、片麻痺*、不全麻痺*があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、減量、休薬等適切な処置を行うこと。
4. ※※脳神経麻痺:
顔面神経麻痺、声帯麻痺等の脳神経麻痺(0.2%)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、減量、休薬、中止等適切な処置を行うこと。
5. ※※ショック、アナフィラキシー:
ショック*、アナフィラキシー(0.2%)を起こすことがあ