人14例に本剤(10mg)を1回直腸内投与した時の平均最高血中濃度は321ng/mL、平均最高血中濃度到達時間は1.2時間、平均消失半減期は34.9時間であった。
また、小児6例(平均14.8ヵ月)に0.5mg/kgを1回直腸内投与した時の平均最高血中濃度は379ng/mL、平均最高血中濃度到達時間は1.5時間、平均消失半減期は32.8時間であった。
臨床成績
比較試験を含む評価症例298例の有効率は86.6%(258例/298例)であり、そのうち、熱性けいれん等の再発防止に対する有効率は96.2%(176例/183例)、けいれんの救急治療に対する有効率は71.3%(82例/115例)であった。1~9)
薬効薬理
1. マウスにおける経口投与との比較10)
(下表参照)
2. 作用機序
ベンゾジアゼピン受容体は中枢において、GABA受容体と複合体を作っており、ジアゼパムがベンゾジアゼピン受容体に結合することにより、GABAのGABA受容体に対する親和性が高まり、GABAの結合量が増加し、Clイオンチャンネルの開口を促進し、興奮性シナプス伝導を抑制する。
試験法 |
投与後30分のED50値(mg/kg)
直腸内投与 |
投与後30分のED50値(mg/kg)
経口投与 |
抗Bemegrideけいれん |
0.25 |
0.56 |
抗電撃けいれん |
0.45 |
0.71 |
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ジアゼパム[日局]
Diazepam
化学名
7-Chloro-1-methyl-5-phenyl-1,3-dihydro-2H-1,4-benzodiazepin-2-one
構造式
分子式
C16H13ClN2O
分子量
284.74
性状
白色~淡黄色の結晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。
アセトンに溶けやすく、無水酢酸又はエタノール(95)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融点
130~134℃
包装
ダイアップ坐剤4
50個(5個×10)
ダイアップ坐剤6
50個(5個×10)
ダイアップ坐剤10
50個(5個×10)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
原沢孝夫他:薬理と治療,9(7):2789,1981.
2)
竹重博子他:小児科臨床,35(1):131,1982.
3)
釜萢敏他:小児科臨床,35(2):346,1982.
4)
高江洲悦子他:小児科臨床,34(11):2637,1981.
5)
三宅捷太他:小児科診療,45(4):592,1982.
6)
牧野定夫他:小児科診療,45(3):419,1982.
7)
高橋寛他:薬理と治療,10(7):4117,1982.
8)
山脇英範他:小児科臨床,38(10):2291,1985.
9)
福山幸夫他:小児科臨床,44(3):543,1991.
10)
花井道夫他:薬理と治療,13(12):7213,1985.
文献請求先
高田製薬株式会社 学術部
〒331-8588 さいたま市西区宮前町203番地1
**電話 0120-989-813
FAX 048-623-3065
長期投与医薬品に関する情報
本剤は厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付)に基づき、投薬量は1回14日分を限度とされています。
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
*製造販売
高田製薬株式会社
さいたま市西区宮前町203番地1