相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
抗血小板剤 (チクロピジン、アスピリン等)
血栓溶解剤 (ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)
抗凝血剤 (ヘパリン、ワルファリン、アルガトロバン等)
臨床症状・措置方法
これらの薬剤と併用することにより出血傾向の増強をきたすおそれがある。
観察を十分に行い、減量するなど用量を調節すること。
機序・危険因子
本剤は血小板凝集能を抑制するため、類似の作用を持つ薬剤を併用することにより作用を増強する可能性がある。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1. 出血
(頻度不明)
出血性脳梗塞・硬膜外血腫・脳内出血、消化管出血、皮下出血、血尿等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
[血小板凝集能を抑制するため。]
2. ショック、アナフィラキシー様症状
(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、喉頭浮腫、冷感等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3. 肝機能障害、黄疸
(頻度不明)
著しいAST(GOT)・ALT(GPT)の上昇等を伴う重症な肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
4. 血小板減少
(頻度不明)
血小板減少があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には減量又は投与を中止すること。
5. 白血球減少、顆粒球減少
(頻度不明)
白血球減少、顆粒球減少があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。発症時には発熱や悪寒等がみられることが多いので、これらの症状があらわれた時は本症を疑い血液検査を行うこと。
6. 腎機能障害
(頻度不明)
重篤な腎機能障害(急性腎不全等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。なお、腎機能障害時には血小板減少を伴うことが多い。
その他の副作用
過敏症注1)
(頻度不明)
発疹、蕁麻疹、紅斑、喘息(様)発作、そう痒等
循環器注2)
(頻度不明)
上室性期外収縮、血圧下降
血液
(頻度不明)
貧血
肝臓
(頻度不明)
AST(GOT)・ALT(GPT)、LDH、アルカリフォスファターゼ、ビリルビンの上昇等
腎臓
(頻度不明)
BUN、クレアチニンの上昇
消化器
(頻度不明)
嘔気、嘔吐、下痢、食欲不振、膨満感
その他
(頻度不明)
発熱、頭痛、胸内苦悶感、注射部の発赤・腫脹・疼痛、ほてり、悪寒・戦慄、関節炎、CRP上昇、CK (CPK) 上昇
注1) 発現した場合には投与を中止すること。
注2) 発現した場合には減量又は投与を中止すること。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
適用上の注意
調製時:
カルシウムを含む輸液で希釈すると白濁することがあるので、カルシウムを含む輸液(リンゲル液等)を希釈に用いるときは、本剤80mgあたり300mL以上の輸液で使用すること。
薬効薬理
脳梗塞形成に対する作用1)
ラットの中大脳動脈閉塞・再開通モデルにおいて、閉塞後オザグレルナトリウムを100μg/kg/minの速度で24時間持続静脈内投与したところ、脳梗塞巣の形成を抑制する作用が認められた。
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
オザグレルナトリウム (Ozagrel Sodium)
化学名:
Monosodium (2E )-3-[4-(1H -imidazol-1-ylmethyl) phenyl]prop-2-enoate
分子式:
C13H11N2NaO2
分子量:
250.23
構造式:
性状:
オザグレルナトリウムは白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品は水に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール (99.5) にほとんど溶けない。
取扱い上の注意
安定性試験2)
オザグレルNa点滴静注液20mg「ケミファ」・オザグレルNa点滴静注液40mg「ケミファ」:
淡褐色透明ガラスアンプル (無包装・遮光状態) を用いた長期保存試験 (25℃、3年間) の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
オザグレルNa点滴静注液80mg「ケミファ」:
淡褐色透明ガラスアンプル (無包装・遮光状態) を用いた加速試験 (40℃、6ヶ月) の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
包装
オザグレルNa点滴静注液20mg「ケミファ」: 10アンプル、50アンプル
オザグレルNa点滴静注液40mg「ケミファ」: 10アンプル、50アンプル
オザグレルNa点滴静注液80mg「ケミファ」: 10アンプル
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
加藤正巳、他: Prog. Med. 23, 1889~1892 (2003)
2)
日本薬品工業株式会社: 安定性に関する資料 (社内資料)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
日本ケミファ株式会社 安全管理部
〒101-0032 東京都千代田区岩本町2丁目2番3号
TEL 03-3863-1225
FAX 03-3861-9567
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
*販売元
日本ケミファ株式会社
東京都千代田区岩本町2丁目2-3
*製造販売元
日本薬品工業株式会社
東京都千代田区岩本町2丁目