名等
光線過敏症を発現することがある薬剤(テトラサイクリン系薬剤、スルホンアミド系薬剤、フェノチアジン系薬剤、スルホニルウレア系血糖降下剤、チアジド系利尿剤、ニューキノロン系抗菌剤、非ステロイド系消炎鎮痛剤、フルオロウラシル系抗悪性腫瘍剤、メトトレキサート、グリセオフルビン、メトキサレン等)
臨床症状・措置方法
光線過敏症が発現するおそれがあるので、本剤と併用、又は本剤投与の前後にこれらの薬剤の投与又は食品を摂取する場合には、直射日光を避けさせること。
機序・危険因子
本剤は光感受性を高める作用があるので、これらの薬剤との併用又は食品の摂取により光感受性が増強されるおそれがある。
薬剤名等
光線過敏症を発現することがある食品(クロレラ加工品等)
臨床症状・措置方法
光線過敏症が発現するおそれがあるので、本剤と併用、又は本剤投与の前後にこれらの薬剤の投与又は食品を摂取する場合には、直射日光を避けさせること。
機序・危険因子
本剤は光感受性を高める作用があるので、これらの薬剤との併用又は食品の摂取により光感受性が増強されるおそれがある。
副作用
副作用等発現状況の概要
**,*早期肺癌の臨床試験において、安全性評価対象例49例中34例(69.4%)、105件の副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、喀痰増加20件(40.8%)、血痰15件(30.6%)、咳13件(26.5%)、咽頭痛7件(14.3%)等の呼吸器系障害、CRP上昇12件(26.1%)、発熱6件(12.2%)等の一般的全身障害、ALT(GPT)上昇6件(12.2%)等の肝臓・胆管系障害であった。(早期肺癌承認時)
原発性悪性脳腫瘍の臨床試験において、安全性評価対象例27例中18例(66.7%)、60件の副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、γ-GTP上昇16件(59.3%)、ALT(GPT)上昇13件(48.1%)、AST(GOT)上昇10件(37.0%)、Al-P上昇7件(25.9%)、LDH上昇6件(22.2%)等の肝機能検査値異常であった。(原発性悪性脳腫瘍承認時)
化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験において、安全性評価対象例26例中26例(100.0%)、109件の副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、CRP上昇21件(80.8%)、食道痛14件(53.8%)、血中アルブミン減少9件(34.6%)、発熱8件(30.8%)、リンパ球減少7件(26.9%)、ALT(GPT)上昇5件(19.2%)、AST(GOT)上昇5件(19.2%)、γ-GTP上昇3件(11.5%)、好中球増多3件(11.5%)等であった。(化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌承認時)
重大な副作用
1. *呼吸困難(2.0%注2))
早期肺癌において、レーザ光照射後、肉芽形成に起因する気管狭窄による呼吸困難があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。
2. **,*肝機能障害(32.4%注3))
AST(GOT)、ALT(GPT)、血中ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
**,*注3)頻度は、早期肺癌の臨床試験、原発性悪性脳腫瘍の臨床試験、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験に基づき記載した。
*下記副作用があらわれることがあるので、このような異常が認められた場合には、症状に応じ、適切な処置を行うこと。
皮膚
5~20%未満
光線過敏症
5%未満
そう痒
**,*血液
5~20%未満
血中アルブミン減少、リンパ球減少
5%未満
白血球減少、好中球減少、リンパ球増多、白血球増多、単球増多、ヘモグロビン減少、血小板減少、血中カリウム上昇、好中球増多、ヘモグロビン増多、乳状血清
腎臓
5%未満
BUN上昇、蛋白尿
**呼吸器
5~20%未満
喀痰、血痰、咳、咽頭痛
5%未満
しゃっくり、低酸素症
**消化器
20%以上
食道痛注4)
5~20%未満
嚥下障害注4)、食道狭窄注4)
5%未満
下痢、嚥下痛、上腹部痛、悪心、嘔吐、便秘、食道炎
**その他
20%以上
CRP上昇
5~20%未満
発熱
5%未満
心電図異常(房室ブロック、洞性頻脈)、倦怠感、胸部不快感、低カルシウム血症、背部痛
*注2)頻度は、早期肺癌の臨床試験に基づき記載した。
**,*注3)頻度は、早期肺癌の臨床試験、原発性悪性脳腫瘍の臨床試験、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験に基づき記載した。
**注4)頻度は、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験に基づき記載した。
高齢者への投与
高齢者では一般に生理機能が低下していることが多いので、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ラット)で大量投与により胎児の骨化遅延が報告されている。]
2.
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
1. 投与経路
本剤は静脈内注射のみに使用すること。
2. 調製時
(1)
他剤との混注は避けること。
(2)
本剤は防腐剤を含まず光に不安定なので、溶解後は遮光し速やかに使用すること。
その他の注意
1.
モルモット抗原性試験において一部の動物に掻鼻がみられ弱い抗原性が認められたとの報告がある。本剤を繰り返し投与する場合は、アナフィラキシー様症状等の発現に注意すること。
2.
海外の臨床試験において、ホルター心電図を用いた観察で、心室性頻拍や完全房室ブロック等の不整脈が発現したとの報告がある。
薬物動態
1. 血漿中濃度
早期肺癌患者(n=9)に本剤40mg/m2を静脈内投与したときの血漿中濃度は、4~6時間後に約20μg/mLであった。薬物動態パラメータ