臨床症状・措置方法
上記薬剤の作用を増強する可能性がある。
機序・危険因子
本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。
4. 薬剤名等
イトラコナゾール、ゲフィチニブ
臨床症状・措置方法
上記薬剤の作用を減弱する可能性がある。
機序・危険因子
本剤の胃酸分泌抑制作用により上記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
5. 薬剤名等
メトトレキサート
臨床症状・措置方法
メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。
機序・危険因子
機序は不明である。
6. 薬剤名等
フェニトイン、ジアゼパム
臨床症状・措置方法・機序・危険因子
上記薬剤の代謝、排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。
副作用
副作用等発現状況の概要
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症
承認時までの試験で2,295例中349例(15.2%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。主な副作用はALT上昇(2.4%)、AST上昇(1.7%)であった(承認時)。製造販売後調査(非びらん性胃食道逆流症を除く)で6,543例中141例(2.2%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。主な副作用はALT上昇(0.6%)、AST上昇(0.4%)であった(再審査終了時点)。
低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
承認時までの試験で339例中55例(16.2%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。主な副作用は便秘(4.1%)、下痢(3.2%)であった(承認時)。
非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
承認時までの試験で223例中36例(16.1%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。主な副作用は下痢(4.5%)、便秘(1.3%)であった(承認時)。
胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
ランソプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与については、国内で行われた承認時までの試験で430例中217例(50.5%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。主な副作用は軟便(13.7%)、下痢(9.1%)であった(承認時)。製造販売後調査で3,491例中318例(9.1%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。主な副作用は下痢(3.6%)、軟便(2.1%)であった(再審査終了時点)。
また、プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びメトロニダゾールの3剤投与については、国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない(承認時)。
なお、外国で行われた試験(ランソプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシン又はメトロニダゾールの3剤投与)では680例中239例(35.1%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。
*胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシン又はメトロニダゾールの3剤投与については、国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない(承認時)。
以下の副作用は上記の調査あるいは自発報告等で認められたものである。
重大な副作用
1.
アナフィラキシー(全身発疹、顔面浮腫、呼吸困難等)(0.1%未満)があらわれることがあり、ショック(0.1%未満)を起こした例もあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血(0.1%未満)、また、顆粒球減少、血小板減少、貧血(0.1~5%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3.
黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う重篤な肝機能障害(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.
ヘリコバクター・ピロリの除菌に用いるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシンでは、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満)があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6.
間質性肺炎(0.1%未満)があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
7.
間質性腎炎(頻度不明)があらわれ、急性腎不全に至ることもあるので、腎機能検査値(BUN、クレアチニン上昇等)に注意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合
過敏症注2)
0.1~5%未満
発疹、そう痒
過敏症注2)
頻度不明
多形紅斑
肝臓注3)
0.1~5%未満
AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、LDH、γ-GTPの上昇
血液
0.1~5%未満
好酸球増多
消化器
0.1~5%未満
便秘、下痢、口渇、腹部膨満感
消化器
0.1%未満
悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、カンジダ症、味覚異常
消化器
頻度不明&nbs