mg/kg/日以上の群で精子形成の低下がみられ、ラットを用いた受胎能及び初期胚発生への影響に関する試験では、交配前70日間の投与により60mg/kg/日群において、精巣重量、精巣上体重量及び運動精子率の低下が認められたとの報告がある。
6.
ラットを用いた2年間のがん原性試験で、腎臓の腺腫/腺癌・尿路(腎盂、膀胱及び尿道)の乳頭腫・小腸の腺癌・上皮小体の腺腫・副腎の良性及び悪性の髄質腫瘍・前胃の乳頭腫/扁平上皮癌・陰核腺の乳頭腫・包皮腺の扁平上皮癌(60mg/kg/日投与)、包皮腺の乳頭腫(30及び60mg/kg/日投与)の発現頻度の増加がみられたとの報告がある。また、非腫瘍性病変として、心臓の肥大及び拡張の発現頻度の増加がみられたとの報告がある。
薬物動態
生物学的同等性試験
イマチニブ錠100mg「NK」と標準製剤を、クロスオーバー試験法によりそれぞれ1錠(イマチニブとして100mg)健康成人男性に空腹時単回経口投与して血漿中イマチニブ濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。1)
(下表参照)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
イマチニブ濃度から得られた薬物動態パラメータ
判定パラメータ
AUC0-72
(ng・hr/mL) |
判定パラメータ
Cmax
(ng/mL) |
参考パラメータ
tmax
(hr) |
参考パラメータ
t1/2
(hr) |
イマチニブ錠100mg「NK」 |
6100±1460 |
453±117 |
2.44±0.79 |
12.7±1.7 |
標準製剤
(錠剤、100mg) |
6120±1520 |
449±110 |
2.75±0.83 |
12.7±1.9 |
(Mean±S.D.,n=22)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
イマチニブメシル酸塩(Imatinib Mesilate)
化学名
4-(4-Methylpiperazin-1-ylmethyl)-N-[4-methyl-3-(4-pyridin-3-ylpyrimidin-2-ylamino)phenyl]benzamide monomethanesulfonate
分子式
C29H31N7O・CH4O3S
分子量
589.71
構造式
性状
白色~淡黄色又はうすい褐色の粉末である。水に極めて溶けやすく、ジメチルスルホキシドに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
取扱い上の注意
**安定性試験
最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、相対湿度60%、3年間)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、イマチニブ錠100mg「NK」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。2)
承認条件
*本適応(慢性骨髄性白血病)に対する本剤の国内における臨床的有効性及び安全性の更なる明確化を目的として、国内で適切な市販後臨床試験を行い、その結果を含めた市販後調査結果を報告すること。
包装
20錠(10錠×2)、120錠(10錠×12)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
長谷川節雄他:医学と薬学, 70, 805(2013)
2)
日本化薬株式会社 社内資料:安定性試験
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
日本化薬株式会社 医薬事業本部
営業本部 医薬品情報センター
(住所)〒100-0005 東京都千代田区丸の内二丁目1番1号
(TEL)0120-505-282(フリーダイヤル)
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
日本化薬株式会社
東京都千代田区丸の内二丁目1番1号