12539;危険因子
本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので,本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。
12. 薬剤名等
アジスロマイシン水和物
臨床症状・措置方法
アジスロマイシンの血中濃度が約2倍に上昇するとの報告がある。
機序・危険因子
アジスロマイシンの血中濃度が約2倍に上昇するとの報告がある。
13. 薬剤名等
ボリコナゾール
臨床症状・措置方法
本剤及びボリコナゾールの血中濃度が上昇するおそれがある。
機序・危険因子
本剤及びボリコナゾールの血中濃度が上昇するおそれがある。
14. 薬剤名等
オメプラゾール
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が低下するおそれがある。
機序・危険因子
本剤の血中濃度が低下するおそれがある。
15. 薬剤名等
CYP3A4の基質となる薬剤
シルデナフィルクエン酸塩
タダラフィル
フルチカゾンプロピオン酸エステル
トラゾドン塩酸塩 等
臨床症状・措置方法
これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
機序・危険因子
これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
海外での臨床試験において,1,177例中965例(82%)に副作用が認められ,主なものは,下痢,嘔気,腹部膨満感,後天性リポジストロフィー,頭痛,脱力感,腹痛,発疹等であった。
また,国内での臨床試験及び製造販売後調査において,総症例1,430例中831例(58%)に副作用が認められ,主なものは,下痢,発疹,高トリグリセリド血症,高脂血症等であった。
(再審査終了時の集計)
重大な副作用
1. 糖尿病,血糖値の上昇(1.6%)
本剤の投与により,糖尿病,糖尿病の悪化及び血糖値の上昇が報告されており,その中には重篤な症例やケトアシドーシスを伴う症例も報告されているので,このような症状があらわれた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
2. 出血傾向(1.3%)
血友病患者において,本剤の投与による加療中に,脳内出血,縦隔内出血の発現が報告されており,また,関節内出血,皮下出血等の出血事象の増加が報告されているので,このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。また必要に応じて,血液凝固因子の投与などの処置を行うこと。
その他の副作用
1. 全身
2%以上
後天性リポジストロフィー(体脂肪の再分布/蓄積;胸部,体幹部の脂肪増加,末梢部の脂肪減少,野牛肩)(6.3%)
2. 全身
2%未満
悪液質,疼痛,体重減少,体重増加,けん怠感,発熱,背部痛,胸部痛,悪寒,疲労感,頭痛,脱力感
3. 循環器
2%未満
血管拡張,浮腫,頻脈,末梢性浮腫,動悸
4. 循環器
頻度不明注3)
QT延長,Torsade de pointes
5. 消化器
2%以上
下痢(44.7%),嘔気(8.1%),腹部膨満感(5.2%),腹痛(4.0%),嘔吐(2.4%)
6. 消化器
2%未満
おくび,胃炎,嚥下障害,便秘,口渇,口内炎,直腸の異常,食欲亢進,便異常,舌の異常,排便障害,口腔内違和感,鼓腸,消化不良,食欲不振,膵炎
7. 血液,リンパ系
2%未満
白血球減少,リンパ節腫脹,好中球減少,貧血,血小板減少症
8. 代謝,栄養系
2%以上
高脂血症(5.0%),高トリグリセリド血症(4.8%),高尿酸血症(2.0%)
9. 代謝,栄養系
2%未満
高コレステロール血症
10. 肝臓
2%未満
ALT(GPT)上昇,AST(GOT)上昇,CK(CPK)上昇,γ-GTP上昇,LDH上昇,総ビリルビン上昇,Al-p上昇,肝機能障害,肝炎
11. 筋骨格系
2%未満
筋肉痛,関節痛,下肢の痙攣
12. 精神神経系
2%未満
抑うつ,傾眠,不眠,情緒不安,不安,異常思考,睡眠異常,健忘症,混乱,多動,眩暈
13. 呼吸器
2%未満
咽頭炎,呼吸困難
14. 皮膚
2%以上
発疹(7.0%)
15. 皮膚
2%未満
斑丘疹,発汗,皮膚乾燥,皮膚の異常,毛包炎,ざ瘡,蕁麻疹,そう痒感
16. 皮膚
頻度不明注3)
多形紅斑
17. 感覚器
2%未満
味覚異常,視覚異常,眼の異常,嗅覚異常,味覚喪失,感覚異常
18. 泌尿器
2%未満
尿の異常,頻尿,血尿,排尿障害
19. 生殖器
2%未満
月経異常,インポテンス
上記のような症状があらわれた場合には,症状に応じて適切な処置を行うこと。(上記表の頻度は海外の臨床試験,国内の臨床試験及び製造販売後調査等より算出した。)
注3)自発報告等にて報告された副作用
高齢者への投与
高齢者における安全性及び有効性は確立していない。一般に高齢者では生理機能が低下しているので,注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕
2.
本剤服用中は授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。〕
小児等への投与
低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
過量投与
本剤の過剰量をごく短時間に服用した症例の報告は殆どない。本剤の特別な解毒法はない。過剰に投与した場合,吸収されていない薬剤は嘔吐,胃洗浄又は活性炭で除去する。本剤はタンパク結合率が高いため,血中からの除去法として透析は不適切である。
その他の注意
1.
ラットを用いた癌原性試験(2年間)において,甲状腺ろ胞上皮の増殖性病変(過形成,腺腫,腺癌)が,300mg/kg投与の雄及び1,000mg/kg投与の雌雄で発現したとの報告がある。
2.
本剤投与中に,本剤の添加物に由来する青色の残渣が,便中に観察されることがある。
薬物動態
<日本人における成績>
(1) 血中濃度・排泄1),2)
健康成人男子に本剤25