が高頻度に認められたとの報告があるので,抗ウイルス薬の使用経験がない患者及び既治療患者に対して本剤を使用する場合には,これらの組み合わせのみによる治療は避けること。
7.
抗HIV薬の使用により,体脂肪の再分布/蓄積があらわれることがあるので,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
逆転写酵素阻害剤
ジダノシン
臨床症状・措置方法
ジダノシンによる有害事象を増強するおそれがあるので,ジダノシンの減量を考慮すること。
機序・危険因子
ジダノシンのAUC及びCmaxが上昇する。
2. 薬剤名等
HIVプロテアーゼ阻害剤
アタザナビル硫酸塩
臨床症状・措置方法
アタザナビルの治療効果が減弱するおそれがあるので,本剤とアタザナビル硫酸塩を併用する場合には,本剤とアタザナビル300mgをリトナビル100mgとともに投与することが望ましい。また,本剤による有害事象を増強するおそれがある。
機序・危険因子
アタザナビルのAUCが25%,Cmaxが21%,Cminが40%低下し,テノホビルのAUCが24%,Cmaxが14%,Cminが22%上昇する。
3. 薬剤名等
HIVプロテアーゼ阻害剤
ロピナビル/リトナビル
臨床症状・措置方法
本剤による有害事象を増強するおそれがある。
機序・危険因子
テノホビルのAUCが32%,Cminが51%上昇する。
4. 薬剤名等
抗ウイルス化学療法剤
アシクロビル,バラシクロビル塩酸塩
抗サイトメガロウイルス化学療法剤
ガンシクロビル,バルガンシクロビル塩酸塩 等
臨床症状・措置方法
これらの薬剤又は本剤による有害事象を増強するおそれがある。
機序・危険因子
尿細管への能動輸送により排泄される薬剤と併用する場合,排泄経路の競合により,排泄が遅延し,これらの薬剤又は本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
副作用
副作用等発現状況の概要
外国における抗レトロウイルス薬による治療経験患者及び未治療患者を対象とした3つの二重盲検比較試験の最大144週までの評価において,本剤投与群の912例中404例(44.3%)に副作用が認められた。主な副作用は悪心,下痢,無力症,頭痛,腹痛,嘔吐,錯感覚及び浮動性めまい等であり,胃腸障害が多かった。
臨床検査値異常では,CK(CPK)増加,血中トリグリセリド増加,血中アミラーゼ増加等が多かった。
重大な副作用
1. 腎不全又は重度の腎機能障害(頻度不明注3))
腎機能不全,腎不全,急性腎不全,近位腎尿細管機能障害,ファンコニー症候群,急性腎尿細管壊死,腎性尿崩症又は腎炎等の重度の腎機能障害があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,臨床検査値に異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤が投与されている患者では注意すること。
2. 膵炎(<1%)
膵炎があらわれることがあるので,血中アミラーゼ,リパーゼ,血中トリグリセリド等の検査値の上昇がみられた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3. 乳酸アシドーシス(<1%)
乳酸アシドーシスがあらわれることがあるので,このような場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
下記の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合は適切な処置を行うこと。
胃腸障害
2%以上
悪心(10.5%),下痢(9.1%),腹痛(5.2%),嘔吐(4.4%),鼓腸(3.0%),消化不良(2.3%)
胃腸障害
2%未満
口内乾燥,胃腸障害,便秘,アフタ性口内炎,胃炎,おくび,腹部膨満
全身障害及び投与局所様態
2%以上
無力症(6.3%),疼痛(2.4%)
全身障害及び投与局所様態
2%未満
けん怠感,胸痛,発熱,悪寒,末梢性浮腫
神経系障害
2%以上
頭痛(5.6%),錯感覚(3.7%),浮動性めまい(3.4%)
神経系障害
2%未満
不眠症,末梢性ニューロパチー,味覚異常,異常な夢,傾眠,ニューロパチー,思考異常,振戦
精神障害
2%未満
うつ病,睡眠障害,リビドー減退,神経過敏,不安
皮膚及び皮下組織障害
2%以上
発疹(3.3%)
皮膚及び皮下組織障害
2%未満
そう痒症,多汗症,脱毛症,湿疹,ざ瘡,皮膚乾燥,単純ヘルペス,皮膚良性新生物
代謝及び栄養障害
2%以上
食欲不振(3.2%),体重減少(2.1%),後天性リポジストロフィー(2.1%)
代謝及び栄養障害
2%未満
高コレステロール血症,高脂血症
代謝及び栄養障害
頻度不明注3)
低リン酸血症,低カリウム血症
肝胆道系障害
2%未満
肝炎
肝胆道系障害
頻度不明注3)
脂肪肝,肝機能異常
筋骨格系及び結合組織障害
2%以上
骨障害(2.1%)
筋骨格系及び結合組織障害
2%未満
筋痛,関節痛,背部痛,側腹部痛,筋痙攣
筋骨格系及び結合組織障害
頻度不明注3)
骨軟化症,ミオパチー
呼吸器,胸郭及び縦隔障害
2%未満
気管支炎,鼻炎,咽頭炎
呼吸器,胸郭及び縦隔障害
頻度不明注3)
呼吸困難
臨床検査注4)
2%以上
CK(CPK)増加(12.3%),血中トリグリセリド増加(7.8%),血中アミラーゼ増加(7.5%),AST(GOT)増加(5.1%),ALT(GPT)増加(4.3%),好中球数減少(2.4%),尿糖(2.1%),血中ブドウ糖増加(2.0%)
臨床検査注4)
2%未満
血中ビリルビン増加,血中リン減少,Al-P増加,血小板数減少
臨床検査注4)
頻度不明注3)
リパーゼ増加,血尿,蛋白尿,血中クレアチニン増加,γ-GTP増加
その他
2%未満
頻尿,視覚異常,多尿
その他
頻度不明注3)
アレルギー反応
注3)市販後の調査,自発報告等にて報告された副作用