(4) 横紋筋融解症
(5) 精神神経系
ニューロパシー、錯乱、痙攣
(6) 心不全
その他の副作用
1. 精神神経系
1%~5%未満
頭痛
2. 消化器系
1%未満
腹痛、下痢、嘔気
3. 消化器系
頻度不明注2)
嘔吐
4. 筋骨格系
1%~5%未満
CK(CPK)上昇
5. 筋骨格系
1%未満
筋痛、筋痙攣
6. その他
1%~5%未満
けん怠感
7. その他
1%未満
感冒様症状
注1)重篤ではない症例を含む。
注2)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
本剤の投与終了により肝機能の悪化もしくは肝炎の重症化が認められることがあり、B型慢性肝炎患者を対象とした国内臨床試験における投与終了後8週間又は6ヵ月間の観察期間中の主な有害事象として、肝機能検査値異常(ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇等)が報告されている(「臨床成績」の項参照)。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。特に、妊娠3ヵ月以内の婦人には投与しないことが望ましい。[ヒトにおいて胎盤通過性であり、新生児の血清中ラミブジン濃度は、分娩時の母親の血清中及び臍帯血中の濃度と同じであることが報告されている。なお、動物実験(ウサギ)で胎児毒性(早期の胚死亡数の増加)が報告されている。]
2.
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[経口投与されたラミブジンはヒト乳汁中に排泄され、血清中の濃度と同じ(1~8μg/mL)であることが報告されている。]
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(国内における使用経験がない)。
過量投与
データは限られているが、過量投与による特有の症状の発現はみられていない。過量投与がみられた場合には、患者を十分観察し、必要な対症療法を実施すること。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
変異原性試験において弱い変異原性を示したとの報告がある。また、長期のがん原性試験において発がん性を認めなかったとの報告がある。[ヒトの培養リンパ球を用いたin vitro染色体異常試験では、300μg/mL以上において染色体異常頻度の増加がみられ、マウスのリンパ腫細胞を用いた遺伝子突然変異試験では2000μg/mL以上において変異コロニー頻度の軽度増加がみられた。マウス及びラットを用いた長期のがん原性試験では、臨床用量におけるヒト全身曝露量(AUC)の34倍(マウス)及び200倍(ラット)までの曝露量において、発がん性は認められなかった。]
薬物動態
1. 血中濃度
(1) 健康成人1)
健康成人男子にラミブジン100mgを空腹時又は食後に単回経口投与した場合、血漿中ラミブジン濃度は下図のとおりである。食後投与では空腹時投与に比し、最高血漿中濃度は約25%有意に低下したが、AUCには有意な変動を認めず、吸収に及ぼす食事の影響は小さい。(表1参照)
(2) 腎機能が低下している成人
腎機能が低下している成人(クレアチニンクリアランス<50mL/min)に、クレアチニンクリアランス値に応じてラミブジン100mg又は300mgを空腹時に単回経口投与した場合、投与量100mgに標準化した薬物動態パラメータは表のとおりである。腎機能が低下している成人では、健康成人に比し、AUCは約3~5倍、最高血清中濃度は約1.2~1.4倍の値を示す。また、重度腎機能低下成人では血清中濃度半減期の延長が認められる。なお、透析によりラミブジンは約50%除去されるが、ラミブジンのAUCの減少は約30%であり、間歇的(週2~3回)透析施行後の用量調節の必要はない(外国人のデータ)。よって、血液透析患者(4時間までの透析を2~3回/週施行)に対しても、クレアチニンクリアランスに応じ投与量を調節すること(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)。
(注)本剤の承認用量は1回100mgである。
(表2参照)
(3) 小児2)
12歳未満の小児患者におけるラミブジンの薬物動態は、成人と類似していた。しかしながら、小児患者では成人よりもAUCが低いため、体重補正した全身クリアランスは成人よりも高く、年齢別では、全身クリアランスは2歳の患者で最も高くなり、2歳から12歳にかけて低下し、成人と同様な値となった。また、3mg/kg/日投与時の定常状態におけるAUCは、成人に100mg/日投与した場合と同様であった。なお、2歳未満の患者における薬物動態に関する十分なデータは得られていない(外国人のデータ)。
2. 代謝・排泄3)
健康成人男子にラミブジン100mgを空腹時に単回経口投与した場合、投与後24時間までの尿中排泄率(投与量に対する%)は、未変化体は68%、主代謝物であるトランス-スルホキシド体(1-[(2R,5S)trans-2-hydroxymethyl-1,3-oxathiolan-3-oxide-5-yl]cytosine)は5%である。
3. 相互作用
スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤との併用投与は、単独投与に比し、AUCは約43%の増加、全身クリアランスは30%の減少、腎クリアランスは35%の減少が認められている。これは、トリメトプリムとの併用によりラミブジンの腎尿細管分泌が減少することによる(外国人のデータ)。
4. 体内薬物動態に関するその他のデータ4),5)
(1) 生物学的利用率
86%(外国人のデータ)
(2) 血漿蛋白結合率
7%以下(in vitro)
表1
各6例
空腹時 |
食後 |
Tmax(hr) |
1.1±0.6 |
1.7±0.4 |
Cmax(ng/mL) |
1176±165 |
884±162 |
T1/2(β)(hr) |
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