ン メドキソミル10mg(20例)及び20mg(19例)を14日間、また、40mg(10例)を7日間反復経口投与したところ、最終日のオルメサルタンの薬物動態学的パラメータは、以下のとおりであった。
表3.参照
2. 血清蛋白結合率(限外濾過法)
オルメサルタンの血清蛋白結合率は99%と高く、主にアルブミンのワルファリンサイトに結合するが、ワルファリンとの併用試験でワルファリンの薬物動態に影響がなく血液凝固系に影響を及ぼさなかった。(外国データ)
3. 代謝
オルメサルタン メドキソミルは、経口投与後、腸管及び肝臓あるいは血漿において加水分解され活性代謝物オルメサルタンに代謝される。ヒト肝ミクロソームを用い、チトクロームP450分子種7種類(1A1&2,2A6,2C19,2C8&9,2D6,2E1,3A4)の活性について、オルメサルタンによる阻害率を検討したところ、臨床用量で想定される血漿中濃度ではいずれの分子種もほとんど阻害しなかった。また、ヒト培養肝細胞にて、オルメサルタン メドキソミルによるチトクロームP450の誘導は認められなかった。
4. 排泄
(1)
健康な成人男子6例に14C-オルメサルタン メドキソミル20mgを単回経口投与したところ、血漿中には活性代謝物のオルメサルタンのみ認められ、投与した総放射能の12.6%(240時間後まで)が尿中に、77.2%(312時間後まで)が糞中に排泄された。(外国データ)
(2)
健康な成人男子6例にオルメサルタン メドキソミル5mg、10mg、20mg及び40mgを空腹時単回経口投与したとき、投与48時間までに尿中にオルメサルタンが11.6~14.6%排泄された。
5. 反復投与時の蓄積性
健康な成人男子27例にオルメサルタン メドキソミル10mg、20mg及び40mgを1日1回7日間反復経口投与したときの血漿中オルメサルタン濃度を検討したところ、速やかに定常状態に達し、蓄積性はほとんど認められなかった。
6. 高齢者における薬物動態
健康な高齢者(65歳以上)6例にオルメサルタン メドキソミル10mgを単回経口投与し、健康な非高齢者とオルメサルタンのAUCを比較したところ、ほとんど差は認められなかった。
また、高齢高血圧症患者(75歳以上)18例にオルメサルタン メドキソミル10mgを1日1回14日間反復経口投与したところ、非高齢患者に比較しAUCが1.4倍高値を示したが、蓄積性はほとんど認められなかった1)。(外国データ)
7. 腎機能障害患者における薬物動態
健康な成人男子8例と、腎機能障害患者26例を重症度別に8~9例ずつ3群に分けた計34例に対し、オルメサルタン メドキソミル10mgを1日1回7日間反復経口投与したときの7日目の定常状態における血漿中オルメサルタンのAUCは、腎機能正常者と比較して、軽度、中等度及び重度腎機能障害患者でそれぞれ1.6倍、1.8倍、2.8倍であった1)。(外国データ)
8. 肝機能障害患者における薬物動態
軽度及び中等度肝機能障害患者12例にオルメサルタン メドキソミル10mgを空腹時単回経口投与したとき、肝機能正常者と比較して血漿中オルメサルタンのAUCはそれぞれ1.1倍、1.7倍であった1)。(外国データ)
表1. オルメサルタン メドキソミル単回経口投与時のオルメサルタンの薬物動態パラメータ
投与量 |
例数 |
Cmax(ng/mL) |
Tmax(hr) |
t1/2(hr) |
AUC(ng・hr/mL) |
5mg |
6 |
152±31 |
1.8±0.4 |
8.7±1.2 |
892±191 |
10mg |
6 |
277±46 |
1.7±0.5 |
10.2±1.8 |
1,576±244 |
20mg |
6 |
481±117 |
2.2±0.4 |
11.0±3.8 |
2,903± 915 |
40mg |
6 |
1,006±152 |
1.7±0.5 |
10.6±4.7 |
5,807±1,142 |
mean±SD
表2. オルメサルタン メドキソミルOD錠40mg(水なし又は水で服用)及びオルメサルタン メドキソミル錠40mg(水で服用)単回経口投与時のオルメサルタンの薬物動態パラメータ
剤形 |
例数 |
Cmax(ng/mL) |
Tmax(hr) |
t1/2(hr) |
AUClast(ng・hr/mL) |
OD錠40mg
(水なしで服用) |
51 |
978±331 |
2.5±0.8 |
7.5±1.2 |
6,770±2,180 |
OD錠40mg
(水で服用) |
50 |
904±256 |
2.6±0.9 |
7.5±1.2 |
6,570& |