ている場合には血圧変化に注意し、血圧低下がみられたときには、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
4.
本剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意し、本剤投与により期待する効果が得られない場合には手術療法等、他の適切な処置を考慮すること。
5.
本剤は口腔内で崩壊するが、口腔の粘膜からは吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むよう指導すること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
利尿剤
降圧剤
臨床症状・措置方法
降圧作用が増強するおそれがあるので、減量するなど注意すること。
機序・危険因子
本剤及び併用薬の降圧作用が互いに協力的に作用する。
2. 薬剤名等
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
シルデナフィルクエン酸塩、
バルデナフィル塩酸塩水和物等
臨床症状・措置方法
併用により、症候性低血圧があらわれるおそれがある。
機序・危険因子
これらは血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1. 肝機能障害、黄疸
頻度不明
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. 失神、意識喪失
頻度不明
血圧低下に伴う一過性の意識喪失等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 過敏症注)
頻度不明
多形紅斑、発疹、そう痒感、蕁麻疹
2. 精神神経系
頻度不明
頭がボーッとする、めまい・ふらつき、頭痛・頭重、倦怠感、眠気、耳鳴、しびれ感、振戦、味覚異常
3. 循環器
頻度不明
頻脈、立ちくらみ、低血圧、動悸、ほてり、不整脈(期外収縮、心房細動等)
4. 消化器
頻度不明
胃部不快感、下痢、便秘、口渇、嘔気、嘔吐、膨満感、腹痛
5. 肝 臓
頻度不明
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇、LDH、Al-Pの上昇
6. 血 液
頻度不明
血小板数減少
7. 眼
頻度不明
術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)、色視症、霧視
8. その他
頻度不明
女性化乳房、胸痛、浮腫、尿失禁、悪寒、眼瞼浮腫、肩こり、鼻閉、勃起障害
その他の副作用の注意
注)発現した場合には、投与を中止すること。
高齢者への投与
高齢者では低用量(例えば12.5mg/日等)から投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
〔本剤は、主として肝臓から排泄されるが、高齢者では肝機能が低下していることが多いため、排泄が遅延し、高い血中濃度が持続するおそれがある。〕
適用上の注意
1. 薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
2. 服用時
(1)
本剤は舌の上にのせ唾液を浸潤させ舌で軽くつぶし、崩壊後唾液のみで服用可能である。また、水で服用することもできる。
(2)
本剤は寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。
その他の注意
1.
類似化合物(プラゾシン塩酸塩)で腎及びその他の動脈狭窄、脚部及びその他の動脈瘤等の血管障害のある高血圧患者で、急性熱性多発性関節炎がみられたとの報告がある。
2.
α1遮断薬を服用中又は過去に服用経験のある患者において、α1遮断作用によると考えられる術中虹彩緊張低下症候群(Intraoperative Floppy Iris Syndrome)があらわれるとの報告がある。
3.
動物実験(マウス)において、300mg/kg/日(臨床最大用量の約200倍)を2年間経口投与した場合、雌で乳腺腫瘍の発生頻度が対照群に比し有意に増加したとの報告がある。また、マウスに同用量を77週間経口投与した結果、血清プロラクチンが対照群に比し上昇したとの報告がある。
薬物動態
1. 生物学的同等性試験
(1) ナフトピジルOD錠25mg「EE」
ナフトピジルOD錠25mg「EE」は「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」(平成24年2月29日付薬食審査発0229第10号)に基づき、ナフトピジルOD錠75mg「EE」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判定され、生物学的に同等とみなされた。1)
(2) ナフトピジルOD錠50mg「EE」
ナフトピジルOD錠50mg「EE」は「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」(平成24年2月29日付薬食審査発0229第10号)に基づき、ナフトピジルOD錠75mg「EE」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判定され、生物学的に同等とみなされた。1)
(3) ナフトピジルOD錠75mg「EE」
ナフトピジルOD錠75mg「EE」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ナフトピジルとして75mg)健康成人男性に水あり及び水なしで絶食下単回経口投与して血漿中のナフトピジル濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。1)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
1)水あり投与
2) 水なし投与
2. 溶出挙動
ナフトピジルOD錠25mg「EE」、ナフトピジルOD錠50mg「EE」及びナフトピジルOD錠75mg「EE」は、日本薬局方医薬品各条に定められたナフトピジル口腔内崩壊錠の溶出規格に適合していることが確認されている。2)
薬物動態の表
生物学的同等性試験:ナフトピジルOD錠75mg「EE」:水あり投与