の注腸造影検査における有用性ならびに安全性を検討するため、2施設51例を対象に臨床試験を行った。その結果、診断的有用率(「有用」以上)は100%と高く、また、重篤な副作用も認められず、安全性が認められる注腸造影剤であった。5)
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
硫酸バリウム(Barium Sulfate)
化学式:
BaSO4
分子量:
233.39
性状:
白色の粉末で、におい及び味はない。水、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。塩酸、硝酸又は水酸化ナトリウム試液に溶けない。
取扱い上の注意
1. 使用上の留意点
(1)
本剤中の硫酸バリウムは、比重が大きいため沈殿凝固しやすいので、本剤使用前の再分散処理が不十分な場合、注入途中に硫酸バリウム凝塊によるつまりを起こすことがある。本剤使用前には、袋ごと温湯で加温(体温程度)し、よく振って(上下の振とう幅30~40cmで30~40回、15秒程度)再分散していることを確認してから使用すること。
再分散が不十分な場合、良好な画像が得られず、適切な注腸X線検査が実施できないことがある。(末尾の「使用前の準備」参照)
参考:
1)
本剤使用前の再分散処理をしやすくするため、ときどき箱ごと天地を逆にして保管する。
2)
硫酸バリウムが沈殿凝固して容器内壁に付着している場合は、その部分を外から指で押し、容器内壁より硫酸バリウム凝塊を剥離させた後に振とうすると再分散しやすくなる。
(2)
長期保存品又は冬季の使用時は、硫酸バリウムが沈殿凝固している可能性が高いため、通常よりも加温及び振とうを十分に行うこと。
2. 安定性試験
長期保存試験の結果、バリエネマ、バリエネマ300は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
また、加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、バリエネマLC、バリエネマHD75%は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。6)
包装
バリエネマ
120g/200mL×5個
120g/200mL×10個
バリエネマ300
180g/300mL×5個
180g/300mL×10個
バリエネマLC
120g/400mL×5個
バリエネマHD75%
225g/300mL×5個
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
名尾良憲他:臨床成人病、13(8)、203~217(1983)
2)
男全正三他:基礎と臨床、19(7)、3261~3271(1985)
3)
隣谷義人他:Therapeutic Research 10(Suppl.1), 363~370(1989)
4)
日医工株式会社 社内資料:臨床試験
5)
日医工株式会社 社内資料:臨床試験
6)
日医工株式会社 社内資料:安定性試験
文献請求先
主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
フリーダイヤル(0120)517-215
Fax(076)442-8948
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21
その他の説明(付属機器の取り扱い等)
*「バリエネマ」使用前の準備
バリウムを大腸粘膜にむらなく付着させ良好な画像を得るためには、下記の手順でバリウムゾルを均一に“再分散”させます。





