リーナック錠100 LEANAC(Camostat Mesilate) 甲磺酸卡莫司他
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作成又は改訂年月
** 2009年6月改訂(第9版、規制区分の変更等)
* 2006年8月改訂(使用上の注意改訂)
日本標準商品分類番号
873999
薬効分類名
経口蛋白分解酵素阻害剤
承認等
販売名
リーナック錠100
販売名コード
3999003F1203
承認・許可番号
承認番号
(08AM)565
商標名
LEANAC
薬価基準収載年月
1996年7月
販売開始年月
1996年7月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
外箱に表示の期限内に使用すること
規制区分
** 処方箋医薬品
注意-医師等の処方箋により使用すること
組成
成分・含量(1錠中)
日局 カモスタットメシル酸塩 100mg
性状
添加物
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース
色・剤形
白色のフィルムコーティング錠
外形(表面)
外形(裏面)
外形(側面)
大きさ(mm)
直径:6.5、厚さ:4.0
識別コード(PTP)
一般的名称
カモスタットメシル酸塩錠
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
1.
慢性膵炎における急性症状の緩解
2.
術後逆流性食道炎
用法及び用量
1. 慢性膵炎における急性症状の緩解には
通常1日量カモスタットメシル酸塩として600mgを3回に分けて経口投与する。
症状により適宜増減する。
2. 術後逆流性食道炎には
通常1日量カモスタットメシル酸塩として300mgを3回に分けて食後に経口投与する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
過敏症を有する患者[過敏症を有していた場合、副作用が発現しやすくなる]
重要な基本的注意
1.
胃液吸引、絶食、絶飲等の食事制限を必要とする慢性膵炎の重症患者に本剤を投与しないこと。
2.
胃液の逆流による術後逆流性食道炎には、本剤の効果が期待できないので使用しないこと。
3.
術後逆流性食道炎に対しては症状の改善がみられない場合、長期にわたって漫然と投与しないこと。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1.
(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、そう痒感等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
(頻度不明)
血小板減少があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には減量又は投与を中止すること。
3.
(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. *
(頻度不明)
重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、血清電解質検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
血液(頻度不明)
白血球減少、赤血球減少、好酸球増多
過敏症注)(頻度不明)
発疹、そう痒
消化器(頻度不明)
嘔気、腹部不快感、腹部膨満感、下痢、食欲不振、嘔吐、口渇、胸やけ、腹痛、便秘
肝臓(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇
腎臓(頻度不明)
BUN、クレアチニンの上昇
その他(頻度不明)
浮腫、低血糖
注) 発現した場合には投与を中止すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には大量投与を避けること。[ヒトの投与量の40倍(400mg/kg/日)以上を投与した動物実験(ラット)で胎児体重の増加の抑制が報告されている]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
薬物動態
生物学的同等性
リーナック錠100と標準製剤をクロスオーバー法でそれぞれ4錠(カモスタットメシル酸塩として400mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して活性代謝産物である4-(4-グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸の血漿中濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について95%信頼区間法にて統計解析を行った結果、0.8~1.20の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。1)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
リーナック錠100は日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたメシル酸カモスタット錠の溶出規格に適合していることが確認されている。2)
薬効薬理
1. 蛋白分解酵素阻害作用
カモスタットメシル酸塩はトリプシン、血漿カリクレイン、プラスミン、カリジノゲナーゼ、トロンビン、C1r、C1-エステラーゼに対し阻害作用を示す。パンクレアチンと膵臓カリクレインに対する効果は弱く、α-キモトリプシン、ペプシン、ブロメライン、セミアルカリプロテイナーゼ、セラペプターゼには作用しない。経口投与時の血中代謝産物である4-(4-グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸にもほぼ同等の活性が認められる。3)
2. 実験膵炎に対する作用
実験的に膵炎を起こさせた動物にカモ