上昇
過敏症
0.1~5%未満
発疹、そう痒
その他
0.1~5%未満
尿路結石、AL-P上昇注3)、カロチン減少
その他
頻度不明注4)
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEの減少、高シュウ酸尿症、シュウ酸腎症、シュウ酸腎結石、胆石症
その他の副作用の注意
注3)「その他の注意」の項参照
注4)他のリパーゼ阻害剤(オルリスタット:国内未承認)で報告されている。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、副作用発現に留意し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には原則として投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物試験(ウサギ 経口200mg/kg/日以上)で、母動物に死亡、流産、摂餌量の低値が認められ、動物試験(ラット 経口2,000mg/kg/日以上)で出生児の出生率低値が認められている。また、動物試験(ラット)で本剤の代謝物が胎児へ移行することが報告されている。]
2.
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。[動物試験(ラット 経口)で、出生児の体重増加抑制(200mg/kg/日以上)、生存率の低値(600mg/kg/日以上)が認められている。また、動物試験(ラット)で、本剤の代謝物が乳汁中へ移行することが報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
1.
ラット24ヵ月間がん原性試験において、雌雄ともに高用量(2,000mg/kg/日)群で背景値を超える腸間膜リンパ節における血管腫(良性腫瘍)の発現頻度の増加傾向がみられ、雄では有意な増加が認められた。
2.
関連する組織学的障害がなく、由来臓器・組織は不明であるが、動物試験(ラット及びイヌ)でAL-Pの著しい高値が認められている。
薬物動態
1. 血中濃度
(1) 健康成人
健康成人8例にセチリスタットとして120mgを1日3回毎食直後に15日間反復投与した時、血漿中及び尿中にセチリスタット未変化体は検出※されない。1)
(2) 加齢の影響
健康な高齢者(65歳以上、8例)及び非高齢者(20歳以上35歳以下、8例)にセチリスタットとして120mgを1日3回毎食直後に15日間反復投与した時、高齢者及び非高齢者の血漿中及び尿中にセチリスタット未変化体は検出※されない。2)
※定量下限(血漿中濃度0.5ng/mL、尿中濃度5ng/mL)
2. 代謝3)
(1)
セチリスタットは消化管管腔内で加水分解を受け、その多くは非活性代謝物ATL-1143となり吸収され、その後体内でアルキル側鎖がβ酸化を受けATL-1277に代謝されるが、これらATL-1143及びATL-1277はリパーゼ阻害作用を示さない。なお、イヌにおいて血漿中に微量のセチリスタット未変化体が検出されている。
(2)
セチリスタット及び代謝物ATL-1143、ATL-1277はCYP1A1、CYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4をほとんど阻害せず、CYP3Aを誘導しなかった(in vitro )。
3. 排泄(外国人データ)
外国人成人に[14C]セチリスタットを食直前に単回投与した時、投与168時間後までに尿中に6.3%、糞便中に85.1%のセチリスタット由来成分が排泄された。4)
4. 薬物間相互作用
(1)
セチリスタットとピオグリタゾン、カンデサルタン、アトルバスタチン、グリメピリド又はアムロジピンとの薬物相互作用を検討した結果、以下のパラメータで併用投与による影響が認められたものの、臨床的に意義のある変化ではなかった。5)
・ピオグリタゾン
単独投与に対する併用投与の幾何平均値比(両側90%信頼区間)はピオグリタゾン未変化体のCmaxで1.028(0.794,1.331)、代謝物M-IIのAUC0-24で1.072(0.850,1.351)、Cmaxで1.126(0.919,1.379)であった。
・アトルバスタチン
単独投与に対する併用投与の幾何平均値比(両側90%信頼区間)はアトルバスタチン代謝物M-IのAUC0-24で1.143(0.980,1.335)、Cmaxで0.981(0.790,1.218)、代謝物M-IIのCmaxで0.888(0.749,1.053)であった。
・グリメピリド
単独投与に対する併用投与の幾何平均値比(両側90%信頼区間)はグリメピリド未変化体のCmaxで0.865(0.790,0.948)であった。
(2)
セチリスタットとメトホルミン又は経口避妊薬(レボノルゲストレル及びエチニルエストラジオールを含む)との薬物相互作用を検討した結果(外国人データ)、以下のパラメータで併用投与による影響が認められたものの、臨床的に意義のある変化ではなかった。6,7)
・メトホルミン
単独投与に対する併用投与の幾何平均値比(両側90%信頼区間)はセチリスタット代謝物ATL-1143のAUC0-6で1.847(1.384,2.465)、Cmaxで1.792(1.311,2.449)、ATL-1277のAUC0-6で1.403(1.241,1.580)、Cmaxで1.409(1.246,1.593)であり、併用投与で高かった。
・経口避妊薬
併用投与と単独投与の調整済み平均値の差(両側90%信頼区間)は、血清中レボノルゲストレルで1,029.76(61.94,1997.59)pmol/L、血清中エチニルエストラジオールで17.87(4.40,31.34)pg/mLであり、併用投与で高かった。
臨床成績
1.
二重盲検比較試験
食事療法、運動療法を実施しても体重減少がみられない2型糖尿病及び脂質異常症を合併する肥満症患者(BMI 25kg/m2以上かつ内臓脂肪面積 100cm2以上)に、セチリスタットとして120mg(141例)又はプラセボ(65例)を1日3回毎食直後に52週投与した結果(LOCF法)は表1のとおりであった。8)
2.
食事の影響試験
健康成人(1