用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。(「薬物動態」の項参照)
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
フルボキサミン
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。
機序・危険因子
フルボキサミンのCYP1A2阻害作用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等
抗コリン作用を有する薬剤
抗コリン剤、三環系抗うつ剤、フェノチアジン系薬剤、モノアミン酸化酵素阻害剤等
臨床症状・措置方法
便秘、硬便等の副作用が増強されるおそれがある。
機序・危険因子
抗コリン作用により薬理効果が増強される可能性がある。
薬剤名等
止しゃ剤
ロペラミド塩酸塩等
アヘンアルカロイド系麻薬
アヘンチンキ等
臨床症状・措置方法
便秘、硬便等の副作用が増強されるおそれがある。
機序・危険因子
止しゃ作用により薬理効果が増強される可能性がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
**,*承認時までの国内臨床試験で下痢型過敏性腸症候群患者(男女)を対象に安全性を評価した総症例数1,671例中、臨床検査値異常を含む副作用発現症例は551例(33.0%)であり、主な副作用は便秘172例(10.3%)、硬便248例(14.8%)であった。また、男性では安全性を評価した総症例数722例中、臨床検査値異常を含む副作用発現症例は172例(23.8%)であり、主な副作用は便秘36例(5.0%)、硬便39例(5.4%)であった。女性では安全性を評価した総症例数949例中、臨床検査値異常を含む副作用発現症例は379例(39.9%)であり、主な副作用は便秘136例(14.3%)、硬便209例(22.0%)であった。
製造販売後調査等(特定使用成績調査、製造販売後臨床試験)では、3,056例中145例(4.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は便秘67例(2.2%)、硬便28例(0.9%)であった。 (効能・効果追加時:2015年5月)
重大な副作用
1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)の治療のためにラモセトロン塩酸塩を静脈内投与された患者において、ショック、アナフィラキシーが報告されているので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. *虚血性大腸炎(0.1%未満)
虚血性大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、血便等の虚血性大腸炎が疑われる症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3. 重篤な便秘
本剤では便秘、硬便が認められ、類薬では海外において重篤な便秘の発現とその合併症(腸閉塞、イレウス、宿便、中毒性巨大結腸、続発性腸虚血、腸管穿孔)が報告されており死亡例も認められていることから、本剤の投与により便秘、硬便が認められた場合には患者の症状に応じて休薬、中止等の適切な処置を行うこと。
その他の副作用
**以下の副作用があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
血液及びリンパ系障害
0.1~1%未満
貧血、白血球数減少、白血球数増加
血液及びリンパ系障害
0.1%未満
血小板数減少
心臓障害
0.1%未満
動悸
**胃腸障害
5%以上
便秘、硬便
*胃腸障害
1~5%未満
腹部膨満
**,*胃腸障害
0.1~1%未満
腹痛、上腹部痛、悪心、胃不快感、胃炎、腹部不快感、痔核、排便障害、下痢
*胃腸障害
0.1%未満
嘔吐、逆流性食道炎、十二指腸潰瘍、下腹部痛、肛門周囲痛、痔出血、血便
**全身障害及び投与局所様態
0.1%未満
胸部不快感、倦怠感、口渇
*肝胆道系障害
0.1~1%未満
肝機能異常、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇
**肝胆道系障害
0.1%未満
LDH上昇
感染症及び寄生虫症
0.1%未満
憩室炎
筋骨格系及び結合組織障害
0.1%未満
背部痛
神経系障害
0.1~1%未満
頭痛
神経系障害
0.1%未満
傾眠
腎及び尿路障害
0.1~1%未満
尿中蛋白陽性
**,*腎及び尿路障害
0.1%未満
尿中ブドウ糖陽性、頻尿、血中尿素増加
皮膚及び皮下組織障害
0.1~1%未満
発疹
皮膚及び皮下組織障害
0.1%未満
蕁麻疹
生殖系及び乳房障害
0.1%未満
前立腺炎
*発現頻度は、承認時までの国内臨床試験及び製造販売後調査等(特定使用成績調査、製造販売後臨床試験)の結果に基づいている。
高齢者への投与
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。副作用が発現した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[一般に高齢者では生理機能が低下している。]
**妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1. 妊婦等:
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。]
2. 授乳婦:
授乳中の婦人に投与する場合には授乳を中止させること。[ラットにおいて乳汁中への移行が報告されている。]
小児等への投与
*低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(低出生体重児、新生児、乳児又は幼児には使用経験がなく、小児には使用経験が少ない。)
適用上の注意
1. 薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
2. 服用時:
(1)
本剤は舌の上にのせ唾液を浸潤させ舌で軽くつぶし、崩壊後唾液のみで服用可能である。また、水で服用することもできる。
(2)
本剤は寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。
薬物動態
1. 血中濃度
(1) **単回投与
健康成人男性に2×2