3)
<ホリナート・テガフール・ウラシル療法>
本療法は国内外のブリッジング試験(国内:44例、外国:44例)及び外国臨床試験で検討されたものである。
(1) 国内臨床試験9)
ホリナート・テガフール・ウラシル療法の国内臨床試験における結腸・直腸癌に対する奏効率は36.4%(16/44例)であった。
(2) 外国臨床試験9~11)
1)
ホリナート・テガフール・ウラシル療法の外国臨床試験(ブリッジング試験)における結腸・直腸癌に対する奏効率は34.1%(15/44例)であった。
2)
結腸・直腸癌を対象にホリナート・フルオロウラシル療法(ホリナート注射剤とフルオロウラシル注射剤の併用療法、5-FU/LV)と本療法(ホリナート・テガフール・ウラシル療法、UFT/LV)との非盲検デザインの2つの第III相比較試験を実施した。
1.
生存期間の同等性検証を主目的とした試験の結果は以下のとおりで、生存期間はUFT/LVと5-FU/LVで同等であった(臨床成績の表 表2参照)。
2.
病勢進行までの期間の優越性検証を主目的とした試験の結果は以下のとおりで、病勢進行までの期間はUFT/LVと5-FU/LVで有意差は認められなかった(臨床成績の表 表3参照)。
臨床成績の表
表1
癌種 |
奏効率 |
頭頸部癌 |
31.0%(22/71) |
胃癌 |
25.4%(58/228) |
結腸・直腸癌 |
18.3%(15/82) |
肝臓癌 |
16.7%(6/36) |
胆のう・胆管癌 |
18.8%(3/16) |
膵臓癌 |
17.4%(4/23) |
肺癌 |
8.7%(4/46) |
乳癌 |
30.2%(29/96) |
膀胱癌 |
30.6%(11/36) |
前立腺癌 |
14.7%(5/34) |
子宮頸癌 |
19.4%(6/31) |
合計 |
23.3%(163/699) |
表2
|
生存期間:
UFT/LV※1 |
生存期間:
5-FU/LV※2 |
病勢進行までの期間:
UFT/LV |
病勢進行までの期間:
5-FU/LV |
例数 |
409 |
407 |
409 |
407 |
中央値(月)
[95%信頼区間] |
12.4
[11.2,13.6] |
13.4
[11.6,15.4] |
3.5
[3.0,4.4] |
3.8
[3.6,5.0] |
ハザード比※3
[95%信頼区間] |
0.964
[0.826,1.125]※4 |
0.964
[0.826,1.125]※4 |
0.823
[0.708,0.958]※5 |
0.823
[0.708,0.958]※5 |
層併合ログランク検定※6 |
p=0.630 |
p=0.630 |
p=0.011 |
p=0.011 |
※1 LV:75mg又は90mg/日とUFT:300mg/m2/日(テガフール相当量)を併用連日28日間経口投与し、その後7日間休薬を1クールとする
※2 LV:20mg/m2/日と5-FU:425mg/m2/日を週5日間連日静脈内投与し、その後23日間休薬を1クールとする
※3 ハザード比(5-FU/LV:UFT/LV)
※4 95.6%信頼区間
※5 95.1%信頼区間
※6 層別因子:前補助療法の有無、ECOG PSの0,1対2、測定可能病変の有無
なお、本試験における5-FU/LVは国内で承認されているレボホリナート・フルオロウラシル療法の用法・用量と異なる
表3
生存期間:
UFT/LV※1 |
生存期間:
5-FU/LV※2 |
病勢進行までの期間:
UFT/LV |
病勢進行までの期間:
5-FU/LV |
例数 |
190 |
190 |
190 |
190 |
中央値(月)
[95%信頼区間] |
12.2
[10.4,13.8] |
10.3
[8.2,13.0] |
3.4
[2.6,3.8] |