12539;ウラシル配合カプセル剤
テガフール(腸溶)・ウラシル配合顆粒剤
警告
1.
劇症肝炎等の重篤な肝障害が起こることがあるので、定期的(特に投与開始から2ヵ月間は1ヵ月に1回以上)に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、肝障害の早期発見に努めること。肝障害の前兆又は自覚症状と考えられる食欲不振を伴う倦怠感等の発現に十分に注意し、黄疸(眼球黄染)があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤との併用により、重篤な血液障害等の副作用が発現するおそれがあるので、併用を行わないこと(「相互作用」の項参照)。
3.
ホリナート・テガフール・ウラシル療法:
(1)
本療法は、テガフール・ウラシル配合剤の細胞毒性を増強する療法であり、本療法に関連したと考えられる死亡例が認められているので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び癌化学療法に十分な経験を有する医師のもとで、禁忌、慎重投与の項を参照して適応患者の選択を慎重に行い実施すること。
なお、本療法の開始にあたっては、両剤の添付文書を熟読のこと。
(2)
本療法において重篤な下痢が起こることがあり、その結果、致命的な経過をたどることがあるので、患者の状態を十分観察し、激しい腹痛、下痢等の症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、脱水症状があらわれた場合には補液等の適切な処置を行うこと。
(3)
本療法において劇症肝炎等の重篤な肝障害、重篤な骨髄抑制が起こることがあり、その結果、致命的な経過をたどることがあるので、定期的(少なくとも1クールに1回以上、特に投与開始から2クールは、各クール開始前及び当該クール中に1回以上)に臨床検査(肝機能検査、血液検査等)を行うなど患者の状態を十分観察し、副作用の早期発見に努めること。また、肝障害の前兆又は自覚症状と考えられる食欲不振を伴う倦怠感等の発現に十分に注意し、黄疸(眼球黄染)があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
重篤な骨髄抑制のある患者[骨髄抑制の増悪により重症感染症を併発することがある。]
2.
重篤な下痢のある患者[下痢が増悪して脱水、電解質異常、循環不全を起こすことがある。]
3.
重篤な感染症を合併している患者[骨髄抑制により感染症が増悪することがある。]
4.
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
5.
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中の患者及び投与中止後7日以内の患者(「相互作用」の項参照)
6.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能又は効果
テガフール・ウラシル通常療法
次の疾患の自覚的並びに他覚的症状の寛解:
頭頸部癌、胃癌、結腸・直腸癌、肝臓癌、胆のう・胆管癌、膵臓癌、肺癌、乳癌、膀胱癌、前立腺癌、子宮頸癌
ホリナート・テガフール・ウラシル療法
結腸・直腸癌
効能又は効果に関連する使用上の注意
術後補助療法におけるホリナート・テガフール・ウラシル療法の有効性及び安全性は確立していない。
用法及び用量
テガフール・ウラシル通常療法
通常、1日量として、テガフール300~600mg相当量を1日2~3回に分割経口投与する。
子宮頸癌については通常、1日量として、テガフール600mg相当量を1日2~3回に分割経口投与する。
他の抗悪性腫瘍剤との併用の場合は上記に準じて投与する。
ホリナート・テガフール・ウラシル療法
結腸・直腸癌に対して通常、1日量として、テガフール300~600mg相当量(300mg/m2を基準)を1日3回に分けて(約8時間ごとに)、食事の前後1時間を避けて経口投与する。
ホリナートの投与量は通常、成人にはホリナートとして75mgを、1日3回に分けて(約8時間ごとに)、テガフール・ウラシル配合剤と同時に経口投与する。
以上を28日間連日経口投与し、その後7日間休薬する。これを1クールとして投与を繰り返す。
用法及び用量の表
〔製剤換算表〕
販売名 |
|
1日量(通常):
テガフール300~600mg相当量 |
1日量(通常):
(子宮頸癌の場合)
テガフール600mg相当量 |
ユーエフティ配合カプセルT100 |
|
3~6カプセル |
6カプセル |
ユーエフティE配合顆粒T100 |
0.5g分包 |
1.5~3.0g |
3.0g |
ユーエフティE配合顆粒T150 |
0.75g分包 |
1.5~3.0g |
3.0g |
ユーエフティE配合顆粒T200 |
1.0g分包 |
1.5~3.0g |
3.0g |
用法及び用量に関連する使用上の注意
ホリナート・テガフール・ウラシル療法の場合:
(1)
ホリナート・テガフール・ウラシル療法は食事の影響を受けるので、食事の前後1時間を避けて投与すること(「薬物動態」の項参照)。
(2)
1日の投与スケジュールは以下を参考とする。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
骨髄抑制のある患者[骨髄抑制が増強するおそれがある。]
2.
肝障害又はその既往歴のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。]
3.
腎障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
4.
感染症を合併している患者[骨髄抑制により、感染症が悪化するおそれがある。]
5.