が持続することがある。](【薬物動態】の項参照)
4.
食道通過障害のある患者
[食道に停留し、崩壊すると食道潰瘍を起こすおそれがある。]
5.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
6.
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者
[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
重要な基本的注意
ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと。
副作用
副作用等発現状況の概要
承認時までの調査では、2,818例中214例(7.6%)に、製造販売後の使用成績調査(再審査終了時点)では8,608例中116例(1.3%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。
以下の副作用は上記の調査あるいは自発報告等で認められたものである。
重大な副作用
1.
ショック、アナフィラキシー様症状(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、眩暈、便意、耳鳴、発汗、喘鳴、呼吸困難、血管浮腫、全身の潮紅・蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
セフォチアム塩酸塩で、急性腎不全等の重篤な腎障害(0.1%未満)があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.
顆粒球減少(0.1%未満)があらわれることがあり、また、セフォチアム塩酸塩で、溶血性貧血(0.1%未満)があらわれることが報告されているので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4.
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満)があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5.
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群(0.1%未満)等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
6.
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7.
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
過敏症注2)
0.1~5%未満
発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒、発熱
過敏症注2)
0.1%未満
リンパ腺腫脹、関節痛
腎臓
0.1~5%未満
BUNの上昇
腎臓
0.1%未満
クレアチニンの上昇
血液
0.1~5%未満
貧血、好酸球増多
血液
0.1%未満
血小板減少
肝臓
0.1~5%未満
AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、LDH、γ-GTPの上昇
消化器
0.1~5%未満
下痢、腹痛、悪心、嘔吐、胸やけ、食欲不振、胃部不快感、胃痛、腹部膨満感、便秘
菌交代症
0.1%未満
口内炎、カンジダ症
ビタミン欠乏症
0.1%未満
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
その他
0.1~5%未満
めまい、頭痛、しびれ、胸痛、けん怠感、顔面等の浮腫
その他の副作用の注意
注2)このような場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
(1)
高齢者では生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
(2)
高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
小児等への投与
小児に対する安全性は確立していない。
臨床検査結果に及ぼす影響
1.
テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。
2.
直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。
適用上の注意
1.
服用時
食道に停留し、崩壊すると食道潰瘍を起こすおそれがあるので、多めの水で服用させ、とくに就寝直前の服用等には注意すること。
2.
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。
[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
薬物動態
1.
血中濃度1)
腎機能正常の成人に1回100mg、200mg、400mgをそれぞれ食後経口投与した場合、抗菌活性体であるセフォチアムの血中濃度は図1のとおりであり、用量依存性を示す。
2.
排泄1)
主として腎より排泄され、成人(腎機能正常者)に1回100mg、200mg、400mgをそれぞれ食後経口投与後のセフォチアム(抗菌活性体)の尿中排泄は比較的速く、大部分が投与後5時間までに排泄され、24時間までの総排泄率は38~47%である。
3.
体液・組織内移行2~10)
喀痰、耳漏、鼻汁、上顎洞粘膜、扁桃、皮膚等への移行が認められている。
なお、乳汁中への移行はほとんど認められていない。
4.
代謝1)
本剤投与後、血中及び尿中に抗菌活性体であるセフォチアムのほか、微量のセフォチアム以外の代謝物と、エステル側鎖に由来する代謝物が認められたが、未変化体とアセトアルデヒドは認められていない。なお、いずれの代謝物にも蓄積性は認められていない。
5.
腎機能障害時の血中濃度、尿中排泄11)
腎機能障害患者に1回