量を減ずるか投与間隔をあけて使用すること。
2.
シメチジンは血液透析により除去されるため、血液透析を受けている患者に投与する場合は、透析後に投与すること。なお、腹膜透析においては、シメチジンの除去率はわずか(投与量の約5%以下)である。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
腎障害のある患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
2.
肝障害のある患者
3.
薬物過敏症の既往歴のある患者
4.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重要な基本的注意
治療にあたっては経過を十分に観察し、病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめ、本剤で効果がみられない場合には他の療法に切り替えること。なお、血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
肝薬物代謝酵素P-450の活性低下により代謝、排泄が遅延する薬剤
主な薬剤:
クマリン系抗凝血剤
ワルファリン
ベンゾジアゼピン系薬剤
ジアゼパム
トリアゾラム
ミダゾラム
等
抗てんかん剤
フェニトイン
カルバマゼピン
等
抗うつ剤
三環系抗うつ剤
イミプラミン
等
パロキセチン
β-遮断剤
プロプラノロール
メトプロロール
ラベタロール
等
カルシウム拮抗剤
ニフェジピン
等
抗不整脈剤
リドカイン
等
キサンチン系薬剤
テオフィリン
アミノフィリン
等
臨床症状・措置方法
これらの医薬品の血中濃度を高めることが報告されているので、これらの医薬品を減量するなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
本剤が肝臓の薬物代謝酵素P-450(CYP1A2、CYP2C9、CYP2D6、CYP3A4等)を阻害して、これらの医薬品の代謝、排泄を遅延させる。
2. 薬剤名等
プロカインアミド
臨床症状・措置方法
これらの医薬品の血中濃度を高めることが報告されているので、これらの医薬品を減量するなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
本剤が近位尿細管におけるプロカインアミドの輸送を阻害し、腎クリアランスを減少させる。
3. 薬剤名等
エリスロマイシン
臨床症状・措置方法
これらの医薬品の血中濃度を高めることが報告されているので、これらの医薬品を減量するなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
機序不明
4. 薬剤名等
シロスタゾール
臨床症状・措置方法
シロスタゾールの作用が増強されるおそれがある。
併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意すること。
機序・危険因子
シロスタゾールの薬物代謝酵素を阻害し、血中濃度が上昇することによると考えられる。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1.
ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状(全身発赤、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少:再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあるので、初期症状として全身けん怠、脱力、皮下・粘膜下出血、発熱等がみられたら、その時点で血液検査を実施し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.
間質性腎炎、急性腎不全:間質性腎炎、急性腎不全があらわれることがあるので、初期症状として発熱、腎機能検査値異常(BUN、クレアチニン上昇等)等が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群):皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.
肝障害:黄疸、また、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
6.
房室ブロック等の心ブロック:房室ブロック等の心ブロックがあらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7.
意識障害、痙攣:意識障害、痙攣があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。特に腎機能障害を有する患者においてあらわれやすいので、注意すること。
その他の副作用
次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。
1. 腎臓
頻度不明
BUN上昇、一過性のクレアチニン上昇
2. 過敏症注1)
頻度不明
発疹、末梢神経障害注2)
3. 内分泌注1)
頻度不明
女性化乳房、乳汁分泌、帯下増加、勃起障害
4. 精神神経系
頻度不明
可逆性の錯乱状態、痙攣、頭痛、めまい、四肢のしびれ・こわばり感、眠気、ヒポコンドリー様症状、無気力感、うつ状態、幻覚
5. 循環器
頻度不明
頻脈、徐脈、動悸
6. 消化器
頻度不明
便秘、腹部膨満感、下痢
7. その他
頻度不明
発熱、全身熱感、排尿困難、筋肉痛、膵炎、脱毛
注1)これらの症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注2)過敏性血管炎に基づく末梢神経障害が報告されている。
高齢者への投与
高齢者では減量するか投与間隔を延長するなど慎重に投与すること。[本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため血中濃度が持続するおそれがある。]
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.
授乳中の女性への投与は避けることが望ましいが、やむを