15及び20mgすべての群でプラセボ群に比し有意に改善した。
(2) 長期投与試験12,13)
先端巨大症患者を対象とした1日量40mg(タンパク質部分)を上限とする長期投与試験を実施した。各試験の対象患者数は38例と109例であり、平均投与期間は84.7週と42.6週であった。血清中IGF-I値の正常化率は、それぞれ97.4%(38例中37例、40mg(タンパク質部分)で正常化した2例を含む)及び92.6%(108例中100例、35mg及び40mg(タンパク質部分)で正常化した2例を含む)であり、血清中IGF-I値に対する効果は長期投与によって減弱することなく維持された。
薬効薬理
1. 薬理作用14~19)
本剤を皮下投与したアカゲザル、ウサギ及びマウスにおいて血清中IGF-I濃度を低下させたが、その作用はマウスでは他の動物種に比して弱かった。
2. 作用機序20~22)
本剤はin vitroで成長ホルモン(GH)受容体に結合し、GHの結合を阻害することによってGH受容体の二量体化に伴うシグナル伝達を抑制する。本剤のヒト、アカゲザル及びウサギのGH受容体に対する結合能は同程度であるが、イヌ、マウス及びラットの受容体に対する結合能はそれらより弱い。本剤のGH受容体に対する結合は選択的であり、プロラクチンを含む他の各種受容体には結合しない。このGH作用の阻害によって、IGF-I並びにGH反応性のタンパクであるIGFBP-3及び酸不安定性サブユニット(ALS)の血清中濃度が低下する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ペグビソマント(遺伝子組換え)
Pegvisomant(Genetical Recombination)
本質
18-L-アスパラギン酸-21-L-アスパラギン-120-L-リジン-167-L-アスパラギン-168-L-アラニン-171-L-セリン-172-L-アルギニン-174-L-セリン-179-L-トレオニン化ヒト成長ホルモンをコードするcDNAの発現により組換え体で産生される191個のアミノ酸残基からなるヒト成長ホルモン誘導体(C980H1515N259O303S7;分子量:21,997.52) のアミノ酸残基(主たる部位:N-末端フェニルアラニン並びに第38位、第41位、第70位、第115位、第120位、第140位、第145位及び第158位リジン)の9箇所に平均約5分子の直鎖ポリエチレングリコール(平均分子量:約5000)がアミド結合した修飾タンパク質(分子量:約47,000)
承認条件
国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。
包装
ソマバート皮下注用10mg:1バイアル(溶解液 日局 注射用水 20mL添付)
ソマバート皮下注用15mg:1バイアル(溶解液 日局 注射用水 20mL添付)
ソマバート皮下注用20mg:1バイアル(溶解液 日局 注射用水 20mL添付)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
社内資料:プラセボ対照、多施設、無作為、二重盲検比較試験 [L20061116002]
2)
社内資料:ウサギにおける初期胚発生に関する試験 [L20061116003]
3)
社内資料:ウサギにおける胚・胎児発生に関する試験 [L20061116004]
4)
社内資料:第I相単回用量漸増試験 [L20061116005]
5)
社内資料:第I相臨床試験 -単回投与試験- [L20061116006]
6)
社内資料:絶対バイオアベイラビリティ及び薬物動態 [L20061116007]
7)
社内資料:ポピュレーションファーマコキネティクス解析(補足)[L20061116008]
8)
社内資料:Population Pharmacokinetic/pharmacodynamic analysis of a growth hormone receptor antagonist,pegvisomant,in Japanese and western acromegaly patients [L20061116009]
9)
社内資料:放射性標識体投与時の組織内分布及び排泄 [L20061116010]
10)
社内資料:多施設共同、非対照、非盲検試験(有効性及び安全性の検討)[L20061116011]
11)
社内資料:長期投与試験 [L20061116012]
12)
社内資料:オープン・延長試験 [L20061116014]
13)
社内資料:オープン試験 [L20061116015]
14)
社内資料:サルにおける成長ホルモンアンタゴニストの作用 [L20061116016]
15)
社内資料:アカゲザルにおける薬物動態及び薬効薬理 [L20061116017]
16)
社内資料:ウサギにおける皮膚刺激性試験 [L20061116018]
17)
社内資料:ウサギにおける胚・胎児発生に関する用量設定試験 [L20061116019]
18)
社内資料:マウスにおける薬物動態及び薬効薬理 [L20061116020]
19)
社内資料:A Study of the Pharmacokinetics and Pharmacodynamics of Growth Hormone Antagonists in Mice [L20061116022]
20)
社内資料:肝臓成長ホルモン受容体へのB2036-PEGの結合 [L20061116023]
21)
Goffin,V.et al.:Endocrinology 140(8):3853,1999 [L49990075312]
22)
社内資料:eva luation of binding activity of B2036-PEG [L20061116024]
文献請求先
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