ン病,高窒素血症の患者
[高カリウム血症が悪化又は誘発されるおそれがある.]
3.
高リン血症,副甲状腺機能低下症の患者
[高リン血症が悪化又は誘発されるおそれがある.]
4.
高マグネシウム血症,甲状腺機能低下症の患者
[高マグネシウム血症が悪化又は誘発されるおそれがある.]
5.
高カルシウム血症の患者
[高カルシウム血症が悪化するおそれがある.]
6.
肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者
[混注するアミノ酸液により肝性昏睡が悪化又は誘発されるおそれがある.]
7.
重篤な腎障害のある患者
[混注するアミノ酸液により高窒素血症が誘発されるおそれがある.]
8.
アミノ酸代謝異常のある患者
[アミノ酸インバランスが助長されるおそれがある.]
9.
遺伝性果糖不耐症の患者(ソルビトールを含有するアミノ酸注射液を混合した場合)
[ソルビトールを配合するアミノ酸液を混合した場合,果糖尿,果糖血症が誘発されるおそれがある.]
効能又は効果
消化管栄養が不能又は不十分な場合,あるいは休止する場合の経中心静脈輸液療法による栄養補給に用いる.
用法及び用量
ハイカリック液-1号
本剤700mLに対して10%又は12%アミノ酸注射液を200~300mLの割合で加えてよく混合し,経中心静脈輸液療法の開始液とする.通常成人1日1800~2000mLの開始液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する.
なお,年齢,体重,症状により適宜増減する.
ハイカリック液-2号及びハイカリック液-3号
本剤700mLに対して10%又は12%アミノ酸注射液を300~400mLの割合で加えてよく混合し,経中心静脈輸液療法の維持液とする.通常成人1日2000~2200mLの維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する.
なお,年齢,体重,症状により適宜増減する.
用法及び用量に関連する使用上の注意
重篤なアシドーシスが起こることがあるので,必ず必要量(1日3mg以上を目安)のビタミンB1を併用すること.
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
菌血症の患者
[カテーテルが二次感染巣となることがあり,敗血症さらには敗血症性ショックを起こすおそれがある.]
2.
脱水症の患者
[脱水症が悪化するおそれがある.]
3.
腎疾患に基づく腎不全のある患者
[腎不全病態が悪化するおそれがある.]
4.
重症熱傷のある患者
[高血糖が誘発され,脱水症状が悪化するおそれがある.]
5.
高カリウム血症を伴わない腎不全のある患者
[腎不全病態が悪化するおそれがある.]
6.
心不全のある患者
[心不全が悪化するおそれがある.]
7.
閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者
[水,電解質及び窒素代謝物が蓄積するおそれがある.]
8.
糖尿病の患者
[高血糖が悪化又は誘発されるおそれがある.]
9.
尿崩症の患者
[水,電解質異常が悪化又は誘発されるおそれがある.]
10.
高度のアシドーシスのある患者
[アシドーシスが悪化するおそれがある.]
11.
膵炎,膵硬化症,膵腫瘍等の膵障害のある患者
[高血糖が悪化又は誘発されるおそれがある.]
12.
肝障害,腎障害のある患者 (キシリトールを含有するアミノ酸注射液を混合した場合)
[混注するキシリトールを含むアミノ酸液により肝障害,腎障害が悪化するおそれがある.]
重要な基本的注意
1.
本剤は高濃度のブドウ糖含有製剤なので,耐糖能,必要熱量,至適水分量等患者の病態を確認してから使用すること.
2.
高血糖,尿糖のおそれがあるので,ブドウ糖濃度の低い製剤から開始するなどブドウ糖濃度を徐々に高めること.
3.
ハイカリック液-2号及びハイカリック液-3号の急激な投与中止により低血糖を起こすおそれがあるので,投与を中止する場合には,ブドウ糖濃度の低い製剤を使用するなど,ブドウ糖濃度を徐々に下げること.
4.
ハイカリック液-1号は,経中心静脈輸液療法の開始時で,耐糖能が不明の場合及び病態により耐糖能が低下している場合の開始液として使用する.また,糖尿病,侵襲等により耐糖能が低下しており,投与熱量を制限する必要がある場合には,経中心静脈輸液療法の維持液として使用する.
ハイカリック液-2号は,通常の必要熱量の患者の維持液として使用する.
ハイカリック液-3号は,必要熱量の高い患者の維持液として使用する.
5.
ハイカリック液-1号,ハイカリック液-2号及びハイカリック液-3号はナトリウム及びクロールを含有しないので,必要に応じてナトリウム及びクロールを含む電解質液を用いて補正を行うこと.
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
強心配糖体
臨床症状・措置方法
ジギタリス中毒を起こすおそれがある
機序・危険因子
輸液成分中のカルシウムによる
副作用
ハイカリック液-1号では1721例中(臨床試験126例,市販後副作用調査1595例) 17例(0.99%)に,ハイカリック液-2号では1631例中(臨床試験125例,市販後副作用調査1506例) 25例(1.53%)に,ハイカリック液-3号では5754例中(臨床試験200例,使用成績調査5554例) 431例(7.49%)に副作用が認められた.ハイカリック液-3号の主な副作用は,高血糖194件(3.37%),肝機能異常94件(1.63%),高カリウム血症89件(1.55%)であった.1)
重大な副作用
1. アシドーシス
重篤なアシドーシスがあらわれることがある (「警告」の項参照).
2. 高血糖
本剤は高濃度のブドウ糖含有製剤なので,ときに過度の高血糖,高浸透圧利尿,口渇があらわれるので,このような症状があらわれた場合にはインスリン投与等の適切な処置を行うこと.
その他の副作用
肝機能障害
(0.1~5%未満)
肝機能異常
AST(GOT)上昇
ALT(GPT)上昇
肝機能障害
(0.1%未満)
硫酸亜鉛混濁反応異常
チモール混濁反応異常
代謝・栄養障害
(0.1~5%未満)
高カリウム血症
尿糖
血清ナトリウム異常
代謝・栄養障害
(0.1%未満)
AL-P上昇
低ナトリウム血症
総コレステロール低下
低血糖
LD