pha;1、ヒスタミンH1、ムスカリンM1等の受容体に対する親和性は低かった7)。
表10
作用の種類
(動物種、投与経路) EDあるいはED50(mg/kg)
ブロナンセリン EDあるいはED50(mg/kg)
ハロペリドール 備考
条件回避反応抑制作用
単回投与(ラット、経口)7)
反復投与(ラット、経口)7) ED50:0.55
耐性なし ED50:0.62
耐性なし 抗精神病効果と相関
側坐核内ドパミン投与による運動過多の抑制作用(ラット、経口)8) ED:0.3~3 ED:1、3 ドパミン仮説に基づく統合失調症の病態モデルへの作用
メタンフェタミン誘発前頭前皮質自発発火障害の改善作用(ラット、静脈内)8) ED:1 ― ドパミン仮説に基づく統合失調症の病態モデルへの作用
メタンフェタミン誘発運動過多抑制作用(ラット、経口) ED50:0.446 ED50:0.287 陽性症状改善作用の指標
フェンシクリジン誘発無動改善作用(マウス、経口)7) ED:0.3、1 ― 陰性症状改善作用の指標
アポモルヒネ誘発プレパルス抑制障害改善作用(ラット、経口)7) ED:0.3~3 ED:1、3 認知障害改善作用の指標
カタレプシー惹起作用(ラット、経口)7) ED50:16.4 ED50:5.63 急性期錐体外路系副作用の指標
SKF38393 誘発異常口唇運動増強作用(ラット、経口)7) 10mg/kg/dayで作用なし ED:3 慢性期錐体外路系副作用の指標
ED:作用用量、ED50:50%作用用量
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ブロナンセリン Blonanserin
化学名
2-(4-Ethyl-1-piperazinyl)-4-(4-fluorophenyl)-5,6,7,8,9,10-hexahydrocycloocta[b]pyridine
構造式
分子式
C23H30FN3
分子量
367.50
性状
白色の結晶性の粉末。酢酸(100)に溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融点
123~126℃
包装
ロナセン錠2mg:[PTP]100錠(10錠×10)
ロナセン錠4mg:[PTP]100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100) [バラ]1,000錠
ロナセン錠8mg:[PTP]100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100) [バラ]1,000錠
ロナセン散2%:100g

主要文献
1)
松本和也ほか:臨床精神薬理,11:891,2008
2)
松本和也ほか:臨床精神薬理,11:901,2008
3)
三浦貞則:臨床精神薬理,11:297,2008
4)
村崎光邦:臨床精神薬理,10: 2059, 2007
5)
村崎光邦:臨床精神薬理,10: 2241, 2007
6)
木下利彦:臨床精神薬理,11:135,2008
7)
釆輝昭ほか:臨床精神薬理,10: 1263, 2007
8)
Noda, Y. et al. : J. Pharmacol. Exp. Ther., 265: 745, 1993
製品に関するお問い合わせ先・文献請求先
大日本住友製薬株式会社
〒553-0001 大阪市福島区海老江1-5-51
くすり情報センター
TEL 0120-034-389
製造販売元
大日本住友製薬株式会社
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統合失調症治療剤「ロナセン®」の新発売のお知らせ
(2008年4月21日、当社連結子会社の吉富薬品と大日本住友製薬との共同発表)
大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:宮武 健次郎)は、統合失調症治療剤「ロナセン®錠 2mg/4mg、ロナセン®散 2%」(一般名:ブロナンセリン)を、4月22日付で発売します。大日本住友製薬(株)および吉富薬品株式会社(本社:大阪市、社長:古野洋一)は、共同で販促活動(コ・プロモーション)を行います。
ロナセン®は、大日本住友製薬(株)が創製した新規構造の統合失調症治療剤であり、ドーパミン-2受容体およびセロトニン-2受容体に対して強い遮断作用と高い選択性があり、セロトニン-2受容体よりドーパミン-2受容体に対する遮断作用が強いという特徴を有しています。
本剤は、臨床試験において、統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想など)のみならず、陰性症状(情動の平板化、意欲低下など)に対する改善効果が示されました。また、錐体外路症状の発現率は低く、体重増加や高プロラクチン血症等の副作用も少ないことが示されました。
大日本住友製薬(株)は、精神神経領域を研究指向領域の一つと位置づけ、営業面でも専任MRを擁し、将来のコア領域の一つとして注力しています。統合失調症治療剤としては、「セレネース®」に加え、2001年に発売した自社開発の「ルーラン®」を有しています。
吉富薬品(株)は、田辺三菱製薬株式会社の連結子会社で、精神科領域に特化したプロモーション活動を通じて、精神科医療関係者との良好なコミュニケーションを構築しています。
精神神経領域に強みを持つ両社は協力して、ロナセン®の早期の市場浸透を図るとともに、統合失調症の治療に一層貢献できることを期待しています。
(ご参考)
<「ロナセン®」の概要>
【販売名】 ロナセン®錠 2mg、ロナセン®錠 4mg、ロナセン®散 2%
【一般名】 ブロナンセリン(blonanserin)
【剤形・含量】 ロナセン®錠 2mg : 1錠中ブロナンセリン2mg含有
ロナセン®錠 4mg : 1錠中ブロナンセリン4mg含有
ロナセン®散 2% : 1g中ブロナンセリン20mg含有
【効能・効果】 統合失調症
【用法・用量】 通常、成人にはブロナンセリンとして1回4mg、1日2回食後経口投与より開始し、徐々に増量する。維持量として1日8~16mgを2回に分けて食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は24mgを超えな